最近、社でFinTechが盛り上がってます。ただ、FinTechといってもアレなので、まずはビットコインの取引を始めるところから、ということで、OKIMOCHIをみんなで使ったり、取引所の口座を開設したりといったところから始めています。
そんな中で、デザイナーのしょこたんが、ビットコインのマイニングってこんな感じ?という絵解きを描いてくださったので、社のSlackで補足説明を行いました。それを転載します。
「みんなで取引台帳を管理!」の説明がうまく出来ないので誰か私にも分かるように教えてください;;
絵解きで説明するのいいですねー。まずは雰囲気わかるとこから。
「みんなで取引台帳を管理!」の説明がうまく出来ないので誰か私にも分かるように教えてください;;
ここは、実際には競争が行われるので、報酬を得るのはただひとりになります。ただ、報酬を得るための競争のことを「みんなで」と表現することは可能でしょう。
さらにいうと、競争に勝ったとしても、その時点ではまだ不十分で、他のプレイヤーが検算のようなことをします(これを「承認」Confirmationといいます)。検算をしないと、テキトーに「俺が競争に勝ったぞ」というやつもいるかもしれない(実際にはもうちょっと色々あるけど、細かい話は省略)ので、それを防ぐ必要があるわけです。
この承認数が一定以上(6以上が適切とされる)になると、正式に台帳への記帳が適正とみなされます。
また、「この瞬間新規通貨の発行が起こる」というのはその通りですが、報酬は新規発行(2017年現在、12.5BTC)だけでなく、ひとつひとつのトランザクション手数料も報酬に含まれます。
この手数料は、取引所経由で送金した場合は、取引所がいい感じに決めてくれます。マイナーは、手数料が多く設定されたトランザクションを優先的に処理します(それが報酬になるのだから、当然ですね)。
そして、ビットコインは2141年に掘り尽くされて新たに採掘できなくなるのですが、それでもトランザクションの記帳には手数料が必要であり続けます。そのことにより、ビットコインは永久に回り続ける仕組みになっています(実際にそうなるかはわかりませんが)。
さらにいうと、ビットコインの送金は、取引所を経由しなくても行えるのですが、みなさんが送金する場合ってたいていは取引所経由だろうので、そこは図解の通りでも間違いはないかな。
ビットコインについての概要を知りたい向きには、類書は数多く出ていますが、最新に近い情報とわかりやすい解説という意味で、まずはこれが良かろうと思います。
- 作者: 大塚雄介
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2017/03/28
- メディア: Kindle版
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かなり長文ですが、本を読むよりは短く、かつ、技術的な解説も読める文章としては、テックビューロ社長さんのこの文章がおすすめです。可能な限りわかりやすく書かれています。根気強く読めば、理解できる内容と思います。
仕組みを学ぼうというのはもちろん素晴らしいので是非興味を持っていただけるといいと思いますが、一方で、みなさんの中には(もちろん僕も)、たとえば日銀がなにをしてるのか詳細に説明できない方もいると思いますが、それでも日常的に日本円を稼ぎ、使っているので、ビットコインもまあ、そういうものだと思って付き合うのもアリだと思います。
もちろん、日銀を頂点とする日本通貨の仕組みや、国際的な決済システムについて学ぶこと自体は素晴らしいことです!また、サービスとして提供する側としての立場だと、技術的な理解は、ある程度は必須になるでしょう。
技術的な、正確な詳細を知りたい方は、この本をお読みください。この本が技術的な意味では一番いいと思います。
- 作者: アンドレアス・M・アントノプロス,今井崇也,鳩貝淳一郎
- 出版社/メーカー: エヌティティ出版
- 発売日: 2016/07/14
- メディア: 大型本
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この本も原著の刊行から数年経って、たとえば最新の仕様であるSegWitの仕組みなどは解説されていませんが、基本的な仕組みはこの本でOKだと思います。
国際的な、銀行間の決済システムについては、この本が有用でしょう。
- 作者: 宿輪純一
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2015/12/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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