投資に消極的な日本人
以前、アメリカ、イギリス、日本の資産運用割合を記事で紹介しました。
その時も触れましたが、日本人は預貯金が大好きです。
金融庁が出しているサポートにもはっきりと結果が出ています。
そして同時に、株式・投資信託への投資に消極的であることがわかります。
金融庁レポート『諸外国における家計の安定的な資産形成の促進に向けた政策的取組みに関する調査研究 報告書』より引用
もっと詳細な各国のデータを見たい方は、こちらの図を参照ください。
国別の資産運用割合を見ると、特徴が見えてきて面白いですよ。
金融庁レポート『諸外国における家計の安定的な資産形成の促進に向けた政策的取組みに関する調査研究 報告書』より引用
日本人は高度経済成長期マインドから離れられていない
日本人が投資に消極的な根本要因は、高度経済成長期マインドから離れられていないことだと考えています。
確かに日本が高度経済成長期の時、人口が爆発的に増え、あらゆる市場が拡大していたため、経済成長が著しく、企業の売上や利益は右肩上がりでした。
たくさん働いた分、給料も上がり、消費活動も活発に行われました。
景気が良いため、企業は銀行から金利8%の融資を得ても十分に回収可能でした。
そのため、銀行にお金を預けた利息も高めに設定されます。
当時は、6%の利息が付きました。
そんな時代です。
今とは全く環境が異なりますよね?
今の日本は、人口減少時代に突入し、あらゆる市場が縮小していきます。
経済は低成長であり、企業の売上や利益を伸ばすには工夫が必要です。
たくさん働いても給料はそんなに上がらず、将来の不安を軽減するために消費を抑えてお金を貯めます。
不景気が続いており、回収ができないため、企業は銀行から融資を得ることはしません。
銀行は融資をしてもらえなければ利益を得られないため、低金利にせざるを得ません。
融資を低金利にした結果、銀行にお金を預けた利息も低くなります。
現在の金利は0.01%です。
今はそんな時代です。
なのに、日本人は、高度経済成長期と同じように預貯金をしている。
いかに今の日本人が時代遅れなことをしているかが浮き彫りになりませんか?
我慢強さを美徳とする国民性に苦言を呈する
日本人が投資に消極的な根本要因は、高度経済成長期マインドから離れられていないことだと言いましたが、その背景にあるのは「日本人の変化を嫌う国民性」です。
「変化を嫌う」を言い換えると、武士のように耐え忍ぶ、我慢強いことを美徳と捉えている国民性とも言えます。
外部環境の変化に耐える、我慢することを美徳としているがために、変化を嫌っているように見えるのです。
正直、変化の激しい時代に生まれた私たち20代の日本人は、今まで日本人が美徳としてきた国民性を再認識・再構築する必要があるのではないかと思います。
上の世代が美徳としてきた国民性をそっくりそのまま受け継いでしまったら、日本の若者は変化の激しい時代を生き抜くことができないという危機感さえあります。
何も考えずに預貯金をしている投資嫌いな日本人へ、自身の国民性を理解した上で、投資をするかしないのかの決断をすることをオススメします。
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