“就業体験なのにアルバイト”
インターンシップとして集めた大学生にアルバイト業務をさせ、きちんと賃金を支払っていなかったとして石巻市の農業法人が労働基準監督署から是正勧告を受けていたことがわかりました。
この問題で学生たちが14日、仙台市で会見を開き被害の実態を訴えました。
記者会見したのは仙台市内の大学に通う女子学生2人です。
2人は商品開発ができると誘われてことし3月から石巻市の農業法人でインターンシップに参加しましたが、実際にはショッピングセンターで1人でケーキの販売などをさせられたということです。
また、6月以降はアルバイトの契約に変更されたものの賃金の多くはいまも支払われていないということです。
2人は会見で「商品開発ができないと言われ、おかしいと思った。
イベントの売り子や商品サイトの作成を1人でさせられるなど実際はアルバイトだったが、立場が弱いのでなかなか言い出せなかった」と訴えました。
これについて労働基準監督署は、本来支払うべき賃金を支払っていなかったとして先月、農業法人に対し是正勧告をしています。
農業法人はNHKの取材に対し「インターンシップについて勉強不足で反省している。是正勧告に従い未払いの賃金を支払いたい」と話しています。
学生を支援するNPOはこうしたトラブルが各地で相次いでいるとして今月17日に無料の電話相談を行って実態の把握を進めることにしています。
この電話相談『ブラックインターンシップ無料労働相談ホットライン』の番号は0120ー987ー215で17日の午後5時から9時まで行われます。