9月15日にバージョン1.6.0対応したピクシブ運営のマストドンインスタンス(サーバ)Pawooだが、16日早朝にレスポンスが悪くなるという現象が起きた。3時間で2700人というユーザー数の急増のためだった。その原因を探ると興味深いことが判明した。
増えたユーザーは主に中国からで、現在のローカルタイムラインは中国語が混じった国際色豊かなものになっている。その理由は、中国で支配的なTwitterライクなSNSであるWeiboが実名制に切り替え、その期限が15日だったためと思われたが、実は違ったようだ。
実名制が問題なのではなく、Weiboに投稿された画像の所有権がWeiboのものになり他への投稿が制限されるという新しい利用規約に中国の絵師が反発し、Pawooに流入したということらしい。
ピクシブではサーバ増強で対処。管理アカウントから新規ユーザーに向けて中国語のメッセージを投げている。
4月、日本人ユーザーが英語圏インスタンスに大挙して押し寄せたときに「日本語だらけになってしまった」と一部の反感を買いながらも受け入れられていった経緯が思い起こされる。ローカルタイムラインに中国語が混入して流れが読めなくなるというユーザーは、そのときに取り入れられた、特定の言語をミュート表示する言語フィルターを活用すればよい。
マストドンと中国のネット規制を題材にした藤井太洋さんのSF小説「巨象の肩に乗って」を思わせる胸の熱くなる話でもある。
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