過去形の親友

私は中学2年生から高校3年生まで誰とも付き合っていませんでした。それは、4年間ずっと片思いしていた人がいたからです。

 

中学時代学力もなかった私は通信制の高校に通うしかありませんでしたが、どうしても彼と同じ高校に行きたくて猛勉強!見事、同じ高校に通うことができました。

 

友達も大勢でき、まさにハッピーライフを送る学生生活だったと思います。

 

彼は片思いしている間の中学時代、1度彼女ができ気持ちを伝えなかったことを酷く後悔したので、彼が別れてから高校入学するまでの間に2回告白をしていました。しかし、2回とも断られ、理由は別れた彼女が今でも好きだから。でした。

 

その彼女と彼は高校が離れ、もう接点もなかったので高校生活の中で彼が少しずつ彼女のことを忘れ、違う未来を考えられるようになればいいなと思っていました。私は高校の友達に自分の彼に対する気持ちを伝え、周りからもすごく応援され協力してくれていました。

 

彼とは同じクラスになり、クラスの中も断トツに絆が深く、仲が良かったです。休みの日や放課後には毎日のように集まり、みんなで楽しく同じ時間を過ごしていました。その中には彼もいて、次第に彼との距離が近づいていると思っていました。

 

夏休み中盤、クラスでバーベキューをやる事になり、早く集合できる子だけで買い出しへ行きました。その時、駅に手を繋いでイチャイチャと仲良く手を繋いでいる同じくらいの歳のカップルを見て、「いいな〜夏休みに彼氏がいたらもっと充実してるんだろーなー」と友人達でワイワイ話していると、横の女の子が後ろを振り返り驚きの表情、私と同じクラスの1番の仲良しだった友達でした。

 

言葉や感情を出す暇もなく隣の彼氏が私がずっと片思いしていた彼だったのを見て、全身の血の気が引いて行きました。その場で激しい喧嘩となり、彼に止められ友人の彼女を庇っている姿にいたたまれないどうしようもない感情に陥りました。