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【政治】

9条改憲、首相案支持が大勢 自民本部 石破氏ら異論少数

自民党本部で開かれた憲法改正推進本部の全体会合=12日午後、東京・永田町で

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 自民党憲法改正推進本部の十二日の全体会合では、九条改憲について、現行の一、二項を残して自衛隊の存在を明記するとした安倍晋三首相の五月の提案を支持する声が大勢を占めた。石破茂元幹事長ら一部は、戦力不保持を明記した二項を残したままでは矛盾すると異論を唱えたが、推進本部は首相提案に沿った条文案を示し、意見集約を目指す構えだ。 

 石破氏は会合で「今の自民党の改憲案は二〇一二年草案だ。これを掲げて国民の支持を得た。(変えるなら)説明が必要だ。それがなくていいという議論には賛同できない」と訴えた。

 改憲草案は九条二項を見直し、国防軍の保持を明記している。元自衛官の宇都隆史参院議員も「本質の議論をしなければ国民の理解を得られない」と強調した。だが、こうした意見は少数派にとどまった。

 佐藤正久外務副大臣は、国民投票で過半数の賛成を得るには「(二項削除の)ジャンプでなく、(自衛隊明記の)ホップが大事だ」と首相案に支持を表明。務台俊介元復興政務官も「中期的には二項改正にも取り組むが、自衛隊明記が当面の解決策だ」と同調した。

 別の男性議員は「自衛隊が明記されることで九条二項の意味にも影響してくるのではないか」と主張。自衛隊の存在を憲法に書き込めば、二項の「戦力不保持」の意味が変質するとの考えを示した。

 保岡興治本部長は会合終了後、一二年草案との対比ができるように、首相提案通り二項を残したまま自衛隊を明記する具体的な条文案作りを急ぐ考えを記者団に示した。 (中根政人、金杉貴雄)

◆自民改憲本部会合 主な発言

 自民党憲法改正推進本部の12日の全体会合での主な発言は、以下の通り。(会合は冒頭部分のみ公開。内容や発言者は取材で確認できたもの)

 男性議員 憲法9条1項、2項を残して自衛隊を明記するのか、それとも9条2項を削除するのか、まとめるのは難しい。スケジュールが危うくなるので、自民党案は「両論併記」にするのが一番の解決策だ。

 石破茂元幹事長 今でも自民党案は2012年の党改憲草案だ。それを説明する機会を設けてほしいと何度もお願いしている。説明が不要ならば、その理由を説明してほしい。

 長尾敬衆院議員 「日程ありきだ」とか「改憲ありきだ」という声も聞こえてくるが、(北朝鮮の情勢などを踏まえて)むしろこの時しかない。

 男性議員 改憲勢力が3分の2を占めるこのチャンスをしっかりとつかむ。自衛隊が明記されることで、2項の意味にも影響していくのではないか。

 女性議員 千載一遇のチャンス。「両論併記」でまとめても非常に意味がある。

 務台俊介衆院議員 中期的には9条2項の改正を視野に入れながらも、当面は自衛隊の明記でよい。

 

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