今この瞬間、1分1秒が経過するごとに、お金の価値は下がり続けている。
同じ1万円でも、1秒後の1万円の方が価値が低いのだ。
「ウソだろ!?ぺてん師め!!通報してやる!!」と思われた方もいるだろう。
残念ながら、これは事実として起きていることである。
その証拠に、2つの事例を紹介する。
床屋さんのカット代の変化
1950年代の床屋さんのカット代は、1回95円だったという。
一方、2017年の床屋さんのカット代は、1回1,000円だ。
60年近くの間に、床屋さんのカット代は10倍近くになったことになる。
しかし、床屋さんのカットが提供している価値は今も昔も同じだ。
お客さんの髪を好みの形にカットして、整えてあげること。
髪が整うことで、清々しい気持ちになったり、気持ちを新たに頑張ろうと思う人もいる。
そういった価値を昔も今も提供してきた。
銭湯代の変化
もう一つ事例を紹介しよう。
1950年代の銭湯代は、1回10円だったという。
一方、2017年の銭湯代は、1回500円だ。
60年近くの間に、銭湯代は50倍近くになったことになる。
しかし、銭湯が提供している価値は今も昔も同じだ。
熱いお湯につかり、リラックスした一時を過ごすことで疲れを癒すこと。
疲れを癒すことで、快適で贅沢な時間を満喫することができる。
そういった価値を昔も今も提供してきた。
モノの値段が上がれば、お金の価値は下がる
しかし、上2つの事実より、同じ価値を提供してきたサービスでも、60年前から10倍〜50倍の値段に跳ね上がったのである。
同じ価値を提供してきたサービスが、10倍~50倍の値段になったとすると、お金の価値が1/50倍~1/10倍になったことになる。
そう、モノの値段が上がれば、お金の価値は下がるのである。
今この瞬間にも、お金の価値は下り続けている
現在、政府は物価上昇率2%を目標に掲げている。
目標に掲げているからには、今後物価は上昇していくと予想できる。
そうなると、お金の価値は下がっていくことになる。
物価が上昇を続けている、今この瞬間にも、お金の価値は下がり続けているのだ。
もし貯金をしている人がいたら、これだけは肝に銘じて欲しい。
今日の1万円は、来年には1万円ではなくなっているかもしれない、と。