3 Lines Summary
- ・セロハンテープを貼ると、のりが劣化して変色するからNG
- ・本が破れたら、何もせずにそのまま持っていくのが正解
- ・図書館では原則、専用ののりを使って修理している
「返却された本がセロハンテープで補修してあった時の絶望感」をつづった、元図書館司書だというTwitterユーザー・わびさび猫さんのツイートが2万7000以上リツイートされ、話題になっている。
こちらがそのツイート。
図書館で働いてた時、「子供が破ってしまって…直して来ました」と差し出された絵本がセロハンテープで補修してあった時の絶望感思い出した…( ;∀;)お母様方、図書館の本を破ってしまったら、そのままでお持ちになって申告下さいませ…その方が図書館は嬉しいのです…(便乗
なぜ、図書館で借りた本をセロハンテープで補修してはいけないのか?借りた本が破れた場合、何をするのが正解なのか? 過去に「本の修理体験会」を開催したこともある東京・小平市中央図書館の資料担当の方に話を聞いた。
セロハンテープを貼ると、のりが劣化して変色するからNG
―破れた本をセロハンテープで貼ってはいけない理由は?
2~3年すると、のりが劣化して、変色してしまうためです。
―セロハンテープで補修された本を持ってこられたとき、どんな気分になる?
話題になっているツイートにあるような絶望感はありませんが、修理に「手間がかかるなぁ」という気持ちにはなります。セロハンテープののりは剥がしにくく、紙にのりが残ってしまうため、この残ったのりを剥がす手間が増えてしまうんです。
何もせずにそのまま持ってきてください
―図書館で借りた本が破れてしまったら、どうすればいい?
何もせずに、そのまま図書館に持ってきてください。
―借りた本が破れてしまったときの対応、事前にアナウンスしている?
事前の注意喚起はしていません。
利用者の方から「破れてしまったけど、どうしたらいい?」と問い合わせがきたら、「そのまま持ってきてください」と対応しています。
図書館では原則、のりで修理
―破れた本の修理、小平市中央図書館ではどうやっている?
原則は、キハラという会社が出しているビニダインというのりを使用して、破れた部分を貼り付け、修理しています。
刃物で切ったりして、のりでの修理が不可能な場合は、ページヘルパーという修理テープを使います。ページヘルパーは20~30年は劣化しないので、これを使用しています。
破損する本は年間3500~4000冊
―破損した本は年間どれぐらいある?
小平市立の図書館は8館あり、小平市中央図書館だけで年間3500~4000冊あります。
ただし、これは直せるものの数で、直せず廃棄した数は除外されています。
―破損した本のうち、セロハンテープで補修されたケースの割合は?
たしかな割合は分かりませんが、それほど多くはなく、ちょいちょい見かける程度です。
―図書館で借りた本、弁償になるケースは?
破れたページの紛失、シミがつくなど、次の人に貸し出しできない場合は弁償になります。