クラウドサービスを提供するリスクモンスターは9月11日、「金持ち企業ランキング」の結果を発表した。1位は信越化学工業の7383億円。2位は任天堂(6627億円)、3位はファナック(6297億円)だった。2013年の調査開始以来4年連続1位だったファナックが初めて後退した。
2016年4月期決算以降の決算書の記載に基づき、ネットキャッシュ(現預金-(短期借入金+長期借入金+社債+1年以内返済の長期借入金+1年以内償還の社債+割引手形))を算出し比較した調査。
トップ20には、機械器具・自動車製造業が6社ランクイン。その他の製造業も合わせれば、計15社が名を連ね、「製造業におけるキャッシュの潤沢度合いがうかがえる結果となった」という。
調査開始以来1位を守ってきたファナックの後退原因は、15年3月期に行った方針転換。株主に対して大幅な利益還元を行ったことから、ネットキャッシュが減少した。また、円高の影響で減収減益が続いたことも影響したとみられる。前回2位のキヤノンも、有利子負債が増加し、332位まで大幅にランクダウンした。
その一方で、前回2882位から14位へと順位を上げたのがスズキだ。好調な業績に加え、16年8月のSUBARU(当時は富士重工業)株の売却益によりネットキャッシュが増加した。大成建設(35位→11位)、キーエンス(15位→7位)、三菱電機(19位→10位)、セコム(26位→15位)などもランクアップした。
金融機関とIFRS(国際財務報告基準)適用企業を除く決算短信提出企業2879社を対象に、17年7月24日時点で開示されていた16年4月期以降の決算書を分析した。
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