とんでもない話のようだが、シベリア鉄道を東京にまで延ばす計画が進んでいる。実現すれば、東京-ロンドン間、1万3500キロメートルが鉄道で繋がることになる。

ロシア副首相が公式発表

ロシアのニュースメディア『Siberian times』は今月8日、プーチン大統領がこの計画に対して「本気である」ことを報じた。

現在のシベリア鉄道はモスクワからロシア連邦東部のウラジオストクまで来ているが、これを東京まで延ばすには、大陸と北海道を繋ぐ橋かトンネルを建設しなければならない。

それについてロシアの第一副首相であるイーゴリ・イワノヴィッチ・シュワロフ氏は、記者会見で次のように述べている。

「我々はサハリン(樺太)南部と北海道を繋ぐ交通路の建設を、日本政府に本気で提案しているところだ。それと同時に、現在のシベリア鉄道の線路を太平洋岸に向けて延長し、海を越えてサハリンに乗り入れる工事を近日中に開始する」

「これが実現すれば、日本は島国ではなくなる」

旧ソビエト連邦時代からあった計画

サハリンと北海道を陸路で繋ぐ計画は目新しいものではない。旧ソビエト連邦・スターリン政権の時代にも同じ計画があった。当時、サハリン(樺太)の南半分は日本の領土だったため実現可能性は高かったが、第二次世界大戦開始とともに立ち消えになった。

シュワロフ第一副首相によれば、この計画は「歴史を越える橋」であるとのこと。「現代のテクノロジーをもってすれば難しいことではない。建設コストも抑えることができる」と言う。

東京からロンドンまで鉄道で

この計画が実現すれば、日本からシベリア鉄道でモスクワまで行き、そこからさらに鉄道でロンドンに行くことも可能だ。もちろん、アジア・ヨーロッパの各地にも鉄道で行けるようになる。