Koboパークは厳格! 野球場の飲食持ち込み禁止

ペットボトルやアイスボックスは球場ごとに対応はさまざま

2017.09.08(Fri) 漆原 次郎
筆者プロフィール&コラム概要
Koboパーク宮城。観客は敷地内で販売している食べものを手に持って観戦。

 プロ野球は両リーグとも優勝チーム決定間近となった。今後はクライマックスシリーズや日本選手権シリーズも控え、野球場での観戦にも熱が上がっていく。

 ひたすら応援という客もいる一方、飲食しながら観戦という客もいる。球場内の売店で、または売り子から買うのもいいが、少し値が張る。そこで、野球場外で買った飲食物を持ち込んで、座席で飲食しようとする人も多い。

 だが、各球団・球場の観戦ルールを調べてみると、飲食物の持ち込みを禁止しているところもある。

ビンとカンは禁止、アイスボックスには曖昧さも

 プロ野球の各球団の本拠地球場がホームページにスタジアムルールやお願いなどとして掲げている、飲食関連物の持ち込みについての記述を表にまとめた。

プロ野球12球団の本拠地球場での飲食関連物の持ち込み禁止事項。空欄は記述なし。「缶」の表記は「カン」で統一。各球団または各球場のホームページを参照に作成。
拡大画像表示

 まず、どの球場でも、持ち込み禁止となっているのがビンとカンだ。かなり定着したルールといえよう。記述のない球場もあるが、ビンやカンに入った飲みものを持ってきた人は、基本的にどの球場でも備え付けの紙コップに移し替えることができる。

 どこもビンやカンが持ち込み禁止なのは、日本野球機構の「試合観戦契約約款」に条文があるからだろう。「第2章 観戦契約」の「第5条 持込禁止物」には、「ビン、缶類、アイスボックス及びこれらに類する物」を持ち込んではならないとしている。

 ただし、アイスボックスについては若干、球団または球場によりルールが異なる。阪神タイガースは、年に10前後の主催試合を行う京セラドーム大阪では、クーラーボックスなどは持ち込めないとしているが、本拠地である阪神甲子園球場についてはその記述がない。また阪神甲子園球場のほか、札幌ドーム、横浜スタジアム、Mazda Zoom-Zoom スタジアム広島も、クーラーボックスやアイスボックスの持ち込みについては触れていない。ただし、どの球場ホームページも、上記の「試合観戦契約約款」は掲載している。やや曖昧さが残される。

この連載記事のバックナンバー
トップページへ戻る

1975年生まれ。神奈川県出身。出版社で8年にわたり理工書の編集をしたあと、フリーランス記者に。科学誌や経済誌などに、医学・医療分野を含む科学技術関連の記事を寄稿。日本科学技術ジャーナリスト会議理事。著書に『日産 驚異の会議』(東洋経済新報社)、『原発と次世代エネルギーの未来がわかる本』(洋泉社)、『模倣品対策の新時代』(発明協会)など。


食の万華鏡

食の安全に対して国民の関心が高まっている。今後、安全で美味しい食の供給国としての日本を考えた時にもこの問題は重要になる。食の安全の話題を中心に、食トレンド、食品マーケットなど、食にまつわる様々なテーマを取り上げる。