FC東京は10日、篠田善之監督(46)を解任し、安間貴義コーチ(48)が新監督に就任すると発表した。安間新監督は16日の仙台戦から今季のリーグ残り9試合を指揮する。スカウティング部の宮沢正史氏がコーチに就任することも決まった。立石GMは「直近2試合で次につながる戦い方が見られなかった」と解任理由を説明。来季については「(新指揮官の)人選を進めている」と明言した。

 関係者によると、クラブリーグ優勝経験者に候補を絞っており、10月末までに交渉をまとめる考え。広島前監督の森保一氏と接触を重ねている一方、交渉次第ではリストの一端にある外国人のフェリックス・マガト氏(バイエルン・ミュンヘン、ウォルフスブルクでドイツ1部優勝3度)や、崔龍洙氏(FCソウルで12年に韓国1部優勝、13年ACL準優勝)らが今後、浮上してくる可能性もある。

 今季はFW大久保嘉、MF高萩ら大型補強で戦力を整えたが、天皇杯とルヴァン杯は既に敗退。リーグ戦も現在10位で今季もタイトル獲得は絶望的だ。2年続けて監督がシーズン途中で解任され、サポーターからは任命責任を問う声もあがるが、大金社長は「ピッチで東京らしさをお見せできるように努めていくことが第一」と話すにとどめた。

 ◆今季J1の監督交代 今回の東京で7チーム目。シーズン中の監督交代が7チーム以上は、過去最多だった06年の8チーム以来、11年ぶり。06年は磐田、広島、横浜、東京、千葉、C大阪、福岡、京都が監督を交代。ただ、千葉はオシム監督が日本代表監督に就任しアマル・オシム監督と交代。成績不振というわけではなかった。