オスプ事故「速力上げすぎ」

去年12月、アメリカ軍の輸送機オスプレイが名護市の浅瀬で大破した事故について、防衛省は11日、アメリカ側の最終報告を発表しました。
この中では、難しい気象条件のもとでパイロットが速力を上げすぎ、前方の空中給油機のホースに接触したことが原因だとしています。

去年12月、アメリカ軍のオスプレイが沖縄本島の沖合で夜間の空中給油の訓練を行っていた際、前方の給油機のホースとプロペラが接触し、その後、名護市沖の浅瀬で大破しました。
この事故について、防衛省は11日、アメリカ軍が行った調査の最終報告を受けたと発表しました。
それによりますと、訓練当時は、およそ10メートルから15メートルの風が吹く難しい気象条件で、給油機から伸びた燃料を送るホースが揺れて安定しない状態でした。
こうした中で、オスプレイのパイロットが速力を上げすぎた結果、給油機との間で正常な距離が保てなくなり、オスプレイの右のプロペラが給油ホースの先端に接触したことが原因だと結論づけているということです。
一方で、パイロットは、安全な飛行を継続することが困難だと認識し、制御された緊急の着水を行ったとしているということです。
また、最終報告では、空中給油の訓練が訓練空域の外側で行われていたことが明らかにされました。
防衛省は、ことし1月、オスプレイの空中給油の訓練が再開されると発表した際、アメリカ側の説明として訓練空域の内側で訓練が行われていたとしていましたが、訂正された形になっています。
オスプレイをめぐっては、先月、山口から沖縄に向かっていた機体が大分空港に緊急着陸したほか、オーストラリアの沖合で訓練の際に墜落して3人が死亡するなど事故やトラブルが相次いでいます。

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