どもっ飯朔です。
みなさんは「ワラスボ」をご存知ですか?
おそらくほとんどの方が初めて聞く名前ではないでしょうか。
実は「魚」です。ある特定の地域でしか獲れず、市場に出回ることもありません。
ところが、最近佐賀県がこの魚を猛プッシュしているとのこと。
何故なのか?そして、この「ワラスボ」どんな魚なのか、調べてみました。
佐賀県がプッシュする海のエイリアン「ワラスボ」とは?
最近、家族で佐賀県へ行きました。
嫁が佐賀県出身なので帰省する形となります。
嫁の両親と合流し外で食事をするのですが、そこへ何とも醜い顔をした蛇の料理が運ばれてきました。
この時、初めてワラスボを見たんですね。
ワラスボは九州の有明海の深部干潟に生息していて、スズキ目ハゼ科の魚で、成魚は40cmくらいまで大きくなります。
干潟の泥の中に穴を掘りひそんでいて、甲殻類などを餌としています。
名前の由来は、干物の形が干した稲をたたいた「藁すぼ」に似ている事からつけられたようです。
なぜ「エイリアン」と呼ばれているのか、写真を見て頂ければよく分かります。
↓ ↓ ↓ ↓
納得せざるを得ない風貌。
有明海にいる同じハゼ科の仲間「ムツゴロウ」と比べたらエライ違いです。
ムツゴロウと同じように「潟スキー」に乗って行う「引っ掛け漁」でも獲れるようです。
このワラスボ、九州でも有明海沿岸地域でしか流通していないようで、福岡や佐賀の有明海に近い「道の駅」で販売でされてます。
値段もそこそこしていたような記憶があります。
やはり「エイリアン」を想像してしまいますよねw
何ともインパクト大ですが、初めて見る方は購入しようとは思わないでしょう。
同時にこの魚はどうやって食べるのか、疑問にも思いました。
そんな「ワラスボ」ですが、地元佐賀県がそのグロテスクな外見を逆手にとって、一種「地域おこし」に利用しようと頑張っているようです。
動画もありますので興味がある方は覗いてみませんか?
佐賀県が制作したプロモーションビデオで、ある意味スゴイ傑作!!
これを見て「食べてみたい!!」と思った方はぜひ佐賀県にどうぞ。
ちなみに、ロケ地は佐賀県の「東与賀」と言うところで、「シチメンソウ」という湿地に生える植物が群生していて、秋には紅葉します。
ビデオを見ると赤くなっているのでロケは秋のようですね。
「ワラスボ」、今若い人の間で流行している「インスタ映え」するかどうかは分かりませんが。
ワラスボとのツーショットは逆にシュールな画像に変貌することでしょう。
様々な料理、「干物」「刺身」最近では「餃子」など
では、この「わらすぼ」どう言った料理法で食べられているのでしょうか。
「干物」と「生」では当然料理法も違いますので代表的な料理と、近頃考案されたであろう料理法をご紹介します。
「干物」から。
干物は料理する前に軽く叩いてほぐしておくのがミソのようです。
料理は下準備が肝心。
その上で
◉素揚げ 低温の油でカラリと揚げる
◉焼く 他の魚の干物と同じように軽く火であぶる 香ばしく噛むと甘味
◉煮つけ 野菜などと一緒に煮つける いい出汁がでる
「生」の料理法
生と言えば「刺身」や「寿司」しかありません。
泥の中にいるわけですから、身が「泥臭い」のは避けられないでしょう。
できる下準備と言えば、キレイな「水」の中に入れ、ある程度生かして
泥を吐かせることしかないようです。
新鮮なものをさばき、氷でしめて早めに食べることが美味しく食べる工夫
のようです。
最近は餃子のネタにも使われているようですがレシピははっきりしません。
そこで、独断でオリジナルの調理法を考えました。
1、身をさばき包丁で細かく叩く
2、ネギ、ゴマ、味噌などをお好みで混ぜる
3、臭みをとるためにしょうが汁を加える。紹興酒なども可 好みでニンニクも
4、卵白で固める
5、包んで揚げる
要は「なめろう」を作る要領ですね。
美味しいと思います、多分。。。
ワラスボの栄養について、健康効果
最後にワラスボの栄養と健康に対する効果についてですが、詳しいデータが出されていないようです。
唯一学術文献としてワラスボとムツゴロウの栄養についての論文が見つかりました。
掲載するには専門性が高すぎて分かりにくいので内容を簡単に説明します。
魚ですから当然タンパク質や脂質は含まれていますが、それ以外にどうも「アミノ酸」が豊富のようですね。
特に「ムツゴロウ」のほうが栄養価は高いようです。
有明海のような「干潟」や「湿地帯」は渡り鳥の休息地にもなり、鳥たちの「フン」などが栄養となり、土壌の栄養価は高くなる傾向にあります。
そんな栄養豊富な土壌で育った「わらすぼ」の栄養価は思いがけず高いのかも知れません。
また、「干物」は一般的に「生」よりも栄養が凝縮すると言われています。
ちなみに、「アジの干物」は生よりタンパク質が多く、魚脂が2倍以上でビタミンAも豊富に含まれています。
おそらくカロリーも低いはずなので健康にも良い食材と言えます。
以上、海のエイリアン「ワラスボ」について色々と調べて見ました。
さいご
料理法も様々で興味は沸きますが、食べようと思っても中々手に入らないので、現地に行く以外はないようですね。
一生に一度味わえればラッキーではないでしょうか。
しかしながらこの「ワラスボ」、最初に食べようと言いだしたのは一体誰なんでしょう?その勇気に敬意を表したいと思います。
日本は南北に長く、四季があり、その土地ごと季節ごとに名産品や美味しい食べ物があります。
今回はその中でも知名度が低くマイナーな食材ですが、その土地の人にとっては
愛着のある食べ物にちがいありません。
何ががきっかけで大ブームがおこることもあります。
佐賀県の努力が実ることをお祈りしています。