ジョヴァンナです。こんにちは!
先週、2泊3日の京都旅行に行ってきました。
事前に確定していたのはホテルと新幹線、2日目のおしょぶ~さんとのアポイントメントだけ。あとは何にも決めずに「絶対に行きたいところ」だけをピックアップして、ゆるーく回りました。
京都には個人的な思い入れがあって、これまでなかなか足を運ぶ気になれなかったのですが、今回はそんな感傷をサッパリと精算し「新しい思い出」で塗り替えるような旅になりました。
よろしければ興味あるところだけでも目次からジャンプしてご覧いただけるとうれしいです。
[目次]
旅程
1日目
三十三間堂→祇園で食事→一澤信三郎帆布で買い物→辻利→ホテルで休憩→鴨川散歩
2日目
駱駝で食事→マンガミュージアム→神戸へ
3日目
昔住んでいた場所を見に行く→西利の漬物バイキング→祇園でお土産を買う
ざっくりと、こんな旅程になりました。
余力があれば伏見稲荷の千本鳥居をくぐったり、帰途に琵琶湖を拝んだりしたかったけど、体力不足でギブアップ。今回で少しは京都の地理がわかるようになったから、次回来るときはもっと効率よく観光できると思います。
1.三十三間堂
春に千葉の鋸山で石仏と出会い、突如として仏像の魅力に目覚めました。それがこの記事です。
優美な如来様や菩薩様よりも、私は荒々しい武神、護法神が好き! 中でも千手観音の眷属である《二十八部衆》がオールスター揃っている三十三間堂には、ぜひとも行きたいと思っていました。
実際に拝見したら、感動して泣きそうになりました……。
等身大の堂々たる立像です。躍動感あるポージング、内側から嵌め込まれた目玉は薄暗いお堂の中で光り、魂が宿っているかのよう。(「玉眼」という工法だそうです。)
背後に並ぶ千躰の千手観音のうち大半は1242年の火災で焼けてしまい、10年かけて再建したそうです。この時、二十八部衆は奇跡的に救出され、鎌倉時代に作られたものが現在もそのまま残っているとのこと。
朝のうちは観光客も少なく、心ゆくまで行ったり来たりして鑑賞できました。
2.一澤信三郎帆布
母が若い頃愛用していた一澤帆布の大型トートを譲り受け、仕事用の物入れとして活用しています。長年の使用でさすがに持ち手の部分が擦りきれてきましたが、まだまだ現役。今回お店で訊いてみたら、郵送でも修理受付してもらえるそうです。
以前新宿の伊勢丹に出張して来ていたのを知っていますが、それ以外にはまず見かけることのないご当地のブランドです。通販でも買えるとはわかっているけれど、一度はお店で全ラインナップを手にとって買い物してみたくて……。
ここに来るのが夢でした!
小一時間店内を歩きまわって、無地のシンプルなトートを2枚選びました。新品の帆布からは染料の匂いがしました。
手持ちの小さいのと同色の似たようなバッグを購入したのですが、家に帰って比べたら随分色が違うものですね。
こんなに色褪せていたのか……。でも、退色すらもいい感じに愛しく思えました。長く使える道具が好きです。
3.辻利
高校の修学旅行で訪れた祇園の辻利。道に迷ってしまった私たちは店の前まで来て時間切れとなり、中に入ることは叶いませんでした。
あれから十数年、私は帰ってきた!
いや、東京にもお店があることは知ってるけれども、祇園を訪れる日までパフェはお預けにしてたんです。あえて。
この日はほうじ茶パフェをいただきました。
4.駱駝
少し前にはてなブックマークで見かけた記事で、郊外にある小さなレストランの麻婆豆腐が紹介されていました。
辛いもの苦手なクセして、食いしん坊だから「花椒が効いた黒い麻婆豆腐」と聞いて、好奇心が働きました。
開店10分後、すでに満席。人気店でした。待つこと15分……。
全部食べきる自信がなくて「少なめ」にオーダーしたのがこんな感じです。
唐辛子の辛さとは全く違う辛さに、冷や汗をかきながら頂きました。他のメニューもみんな美味しそうでしたよ!
5.京都国際マンガミュージアム
館内は撮影禁止のため写真はありません。
見所盛りだくさんで、ざっと見学するだけでも40分かかりました。
「ここならでは」の展示
- 木造の古い小学校をリノベーションした素敵な展示室。
- 「国際ミュージアム」と銘打つだけあって英文のマンガもありますし、解説パネルも多くは日英併記。他国のコミック文化と日本のマンガを比較したものや、マンガ独特の表現様式の解説などもおもしろかったです!
- 二階の渡り廊下には、手塚治虫先生の『火の鳥』の巨大オブジェが中空に翼を広げていました。仏像と同じく、寄木造と内側から目玉を嵌め込む《玉眼》の手法によって作られた美しいアート作品です。
大量のマンガを閲覧できます
- 特色としては、1945~2005年までの各年代の名作を集めた《マンガの殿堂》で、古い作品を手にとって鑑賞できること。
- それとは別に《マンガの壁》として、少年・少女・青年の各ジャンルにフロアを分け、5万冊もの蔵書を閲覧に供していることが挙げられます。このコレクションは2005年まで営業していた貸本屋『大久保ネギシ書店』から寄贈されたということです。
絶版マンガは読みたくても探すのに手間がかかります。私としては一週間ほど滞在して毎日通いたいぐらいの魅力を感じました。
一通り展示を見た後は閲覧室に席を取り、名香智子先生、近藤ようこ先生のマンガを持ち込んで至福の時を過ごしました……。
6.神戸へ
おしょぶ~さんとのオフ会については、前回の記事でレポートしました。
7.昔、暮らした街へ
最終日には京都駅からバスで約30分のところにある桂駅を訪ねました。父の仕事の都合で小学2年生から1年半だけ暮らした街です。
当時住んでいたマンションが思いの外小さくてビックリしました。
6階建て、24戸。ワンルームとは言え現在の東京のマンションの方が、余程大きいです。自分がチビだったから全てが大きく見えたんですね……。
昔々、このエントランスにビニールシートを広げてガンプラで遊ぶ、5〜6年生の男子3人組がおりました。底意地の悪い連中で、顔も見たくもないのに毎日常駐しているから避けることもできず、ここを通るのが苦痛だった。
もう顔も忘れてしまったのに、苛められた記憶だけは根強く残っています。
京都時代には担任の先生やクラスメートともなじめず、随分悲しい思いをしました。仲良くしてくれた子は1人だけ。今もたまに交流がある彼女は現在、ヒューストンにいます。
だから、京都に来たいなんて思ったこともなかった。高校の修学旅行も嫌々来たぐらいです。全く興味がないから、三十三間堂も行ったのに素通りしちゃって何も見ていなかった。私の京都のチャンネルは長年閉じていたんです。それなのに今頃来たくなったのは、なんでだろう……。
小学校を見に行ったら、全然変わっていませんでした。チビさんたちが一所懸命給食を運んでいました。
私もああやって小さな体に重いランドセルを背負って、短い間にも土地の言葉を覚えて精一杯頑張っていたんだな……。初めて、あの頃の自分を褒めてあげたいと思った。
京都が悪かったんじゃない。私があまりにも幼くて、ただ環境に順応できなかっただけ。異文化に入って対処できるだけのコミュニケーション能力を持たなかっただけなんだって思いました。
8.鴨川
初日の夜、ほろ酔いで川沿いを散歩して『鴨川等間隔』に歌われた景色を味わいました。
最終日の昼間、もう一度橋の上から川を眺めたら見晴らしが良くて、心洗われるようだった。
鴨川って、こんなに気持ちのいいところだったんだ……。
広い川が流れ、遠くに山並みが見える。
夏の名残りの日差しの中を、風が吹き抜けていきます。
そのとき、長年心にわだかまっていた澱が溶けてなくなるのを感じました。
今回の旅で京都が大好きになりました。
来てよかった!
9.西利の漬物バイキング
初日に見つけた「漬物バイキング」の店を思い出してトライしてみました。
1500円でごはんと京漬物は食べ放題。味噌汁、お茶、デザートもついています。
ガラス戸で仕切られた冷蔵室には20種類ほどの漬物が並んでいました。
ごはんを3回もお代わりしちゃったし、お腹いっぱい漬物を食べたのでデザートは辞退しました。
残念なことに、しば漬けはありませんでした。近所の西利では販売していたので試食して買いましたよ。常温保存できて日持ちも長いのでお土産にお薦めです。
私が食べた中でベスト3はこちら!
1位: みょうが大根
半月状に切った大根に刻んで漬けたみょうがを挟み、大葉を飾ったもの。甘い大根と香り高いみょうがのハーモニーを楽しめます。
2位: 壬生菜の漬物寿司
山椒の風味が効いた壬生菜は歯触りが良く、青菜にありがちな苦味は控えめで箸が進みました。
3位: 千枚漬
私の中で、漬物の王様と言えば千枚漬け! 西利の千枚漬けは昆布のぬめりがなく、歯応えは柔らかめ。酸味がやや勝った印象です。
西利のバイキングでは、塩と乳酸発酵を主体としたシンプルな漬物が多いと感じました。なんだか腸の調子が良くなりそう。
また普段食べている漬物には、漬け込むことなく調味液で味付けしただけの「なんちゃって漬物」がいかに多いことか……。舌でハッキリ違いを感じました。高価なんだけど、やっぱりたまにはいいお漬物も食べたいなって自分の食卓を見直すキッカケにもなりましたよ。
お漬物バイキングの店 祇園西店 風土食品|店舗のご案内|おいしく、やさしく。京つけもの西利
終わりに
小学生の頃は京風の味付けの給食が口に合わず、「まずい」と感じていましたが、今ならば味覚が発達して「美味しい」と感じるかもしれない。京都のお漬物をいただきながら、そんな風に思いました。
滞在中に一度はおばんざいを食べたかったんだけど、調べが甘くて、行こうとしていたお店は当日お休みでした。ホテル和食レストランの朝食も美味しそうだったから、次回はそんなのでもいいかもしれない。
夏の終わりの京都は最高でしたよ! またこの時期に行こうと思います。