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北朝鮮制裁決議案 原油の禁輸など盛り込まれず
北朝鮮による核実験を受け、国連の安全保障理事会でアメリカが採択を目指す新たな制裁決議について、アメリカがまとめた決議案には、当初提案していた北朝鮮への原油の禁輸やキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の資産の凍結などは盛り込まれず、原油の輸出量は上限を設けると修正されたことがわかり、日本時間の12日朝に行われる採決で、中国とロシアが賛成するかどうか注目されます。
北朝鮮が今月3日に6回目の核実験を強行したことを受けて、国連の安保理ではアメリカが北朝鮮に追加の制裁を科す新たな決議の採択を目指して、制裁に慎重な中国やロシアなどと水面下で協議を続けてきました。
その結果、決議案の採決は現地時間の11日午後(日本時間12日朝)に行われることになりました。
ただ、アメリカがまとめた決議案には、当初草案の段階で盛り込まれていた、北朝鮮への原油の輸出を全面的に禁止することやキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の資産の凍結などは含まれず、原油の年間輸出量は過去1年分を上限とし、事実上の現状維持とすると修正されたことがわかりました。
原油の禁輸をめぐっては、アメリカがこれまで「北朝鮮に行動を変えさせる決定打だ」と主張してきたのに対し、中国やロシアは「市民生活に与える影響が大きい」などと強く反対してきた経緯があります。
今回の決議案はアメリカが中国やロシアに配慮したものですが、これに中ロがどう応じるかはなお不透明で、採決ぎりぎりまで双方の駆け引きが続くものと見られます。
その結果、決議案の採決は現地時間の11日午後(日本時間12日朝)に行われることになりました。
ただ、アメリカがまとめた決議案には、当初草案の段階で盛り込まれていた、北朝鮮への原油の輸出を全面的に禁止することやキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の資産の凍結などは含まれず、原油の年間輸出量は過去1年分を上限とし、事実上の現状維持とすると修正されたことがわかりました。
原油の禁輸をめぐっては、アメリカがこれまで「北朝鮮に行動を変えさせる決定打だ」と主張してきたのに対し、中国やロシアは「市民生活に与える影響が大きい」などと強く反対してきた経緯があります。
今回の決議案はアメリカが中国やロシアに配慮したものですが、これに中ロがどう応じるかはなお不透明で、採決ぎりぎりまで双方の駆け引きが続くものと見られます。
専門家「コントロール不能避けたい思惑か」
北朝鮮への新たな制裁決議案に原油の全面的な禁輸が盛り込まれない見通しになったことについて、去年4月まで国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会の専門家パネルのメンバーだった古川勝久さんは、NHKの取材に対し、「中国とロシアは北朝鮮が原油の禁輸に反発し、さらに核・ミサイルの開発を加速化させることを懸念している。北朝鮮がさらにコントロール不能な状態に陥ることを何としても避けたいという思惑が働き、原油の削減という方向で相当な調整を進めてきたのだろう」と分析しています。
そのうえで決議採択の見通しについて「原油の禁輸が含まれなくても北朝鮮が対外的な政治活動や経済活動ができず、完全に孤立化させる内容だ。中国とロシアが賛成すれば北朝鮮に与えるインパクトは相当大きいので、採択されるかどうかもなお不透明な状況だ」と述べています。
そのうえで決議採択の見通しについて「原油の禁輸が含まれなくても北朝鮮が対外的な政治活動や経済活動ができず、完全に孤立化させる内容だ。中国とロシアが賛成すれば北朝鮮に与えるインパクトは相当大きいので、採択されるかどうかもなお不透明な状況だ」と述べています。
北朝鮮制裁決議案 原油の禁輸など盛り込まれず
北朝鮮による核実験を受け、国連の安全保障理事会でアメリカが採択を目指す新たな制裁決議について、アメリカがまとめた決議案には、当初提案していた北朝鮮への原油の禁輸やキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の資産の凍結などは盛り込まれず、原油の輸出量は上限を設けると修正されたことがわかり、日本時間の12日朝に行われる採決で、中国とロシアが賛成するかどうか注目されます。
北朝鮮が今月3日に6回目の核実験を強行したことを受けて、国連の安保理ではアメリカが北朝鮮に追加の制裁を科す新たな決議の採択を目指して、制裁に慎重な中国やロシアなどと水面下で協議を続けてきました。
その結果、決議案の採決は現地時間の11日午後(日本時間12日朝)に行われることになりました。
ただ、アメリカがまとめた決議案には、当初草案の段階で盛り込まれていた、北朝鮮への原油の輸出を全面的に禁止することやキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の資産の凍結などは含まれず、原油の年間輸出量は過去1年分を上限とし、事実上の現状維持とすると修正されたことがわかりました。
原油の禁輸をめぐっては、アメリカがこれまで「北朝鮮に行動を変えさせる決定打だ」と主張してきたのに対し、中国やロシアは「市民生活に与える影響が大きい」などと強く反対してきた経緯があります。
今回の決議案はアメリカが中国やロシアに配慮したものですが、これに中ロがどう応じるかはなお不透明で、採決ぎりぎりまで双方の駆け引きが続くものと見られます。
専門家「コントロール不能避けたい思惑か」
北朝鮮への新たな制裁決議案に原油の全面的な禁輸が盛り込まれない見通しになったことについて、去年4月まで国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会の専門家パネルのメンバーだった古川勝久さんは、NHKの取材に対し、「中国とロシアは北朝鮮が原油の禁輸に反発し、さらに核・ミサイルの開発を加速化させることを懸念している。北朝鮮がさらにコントロール不能な状態に陥ることを何としても避けたいという思惑が働き、原油の削減という方向で相当な調整を進めてきたのだろう」と分析しています。
そのうえで決議採択の見通しについて「原油の禁輸が含まれなくても北朝鮮が対外的な政治活動や経済活動ができず、完全に孤立化させる内容だ。中国とロシアが賛成すれば北朝鮮に与えるインパクトは相当大きいので、採択されるかどうかもなお不透明な状況だ」と述べています。
そのうえで決議採択の見通しについて「原油の禁輸が含まれなくても北朝鮮が対外的な政治活動や経済活動ができず、完全に孤立化させる内容だ。中国とロシアが賛成すれば北朝鮮に与えるインパクトは相当大きいので、採択されるかどうかもなお不透明な状況だ」と述べています。