昨日フェスがありまして。自分の表現をとても大切に、いいライブができたなって我ながら思ったんですね。盛り上がって。で、フラフラになりながらステージをはけたら、隣のステージで「音楽は魔法だよ!」という軽快なMCでYogee New Wavesというバンドが演奏を始めたわけです。
その後そのバンドのベースの弦が切れ、本人許諾ないまま私のバンドメンバーの楽器を借りて演奏しました。
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で、もやもやして、夜に私はこのツイート。

そしてこの発言後の、多くの人の
"大森靖子の音楽は魔法ではないに対して、次に隣のステージではじまったバンドが「音楽は魔法だよー」と言った、ただの思想の違いでしょ、大人気ない"という反応。
まずこれが、ちがうんだ、、、大きく解釈を間違っている。
音楽に一番魔法的な魅力を感じているのは誰よりわたしだよ。



私の「音楽は魔法ではない」というのは、「音楽を捨てよ、そして音楽へ」という曲の歌詞です。

音楽は魔法ではない、音楽は魔法ではない、、、
脱法ハーブ、握手会、風営法、放射能
ダサい、ダンス、ダウンロードって言ったら負けのマジカルミュージック
君話してたこと もっと大事だった気がするんだ
お天気だって良かったし お財布だってカラじゃなかった
身体検査の前の日に下剤を飲んで軽くなって
ピョンピョン跳ねたらイジメにあった 楽しそうなやつムカつくんやって
画用紙一面の真っ赤な海も ブルーにしろって教育された
友達になりたい子ばっかなんで さよならも言わずにいちぬけた
面白いこと 本当のこと 愛してる人 普通のこと
なかったことにされちゃうよ ねえ なかったことにされちゃうよ
面白いこと 本当のこと 愛してる人 普通のこと
言わなくても伝わるマジカルミュージック 抽象的なミュージック、とめて
(ここで演奏を止める、そのとき隣のバンドのサウンドチェックの音がとまらずに鳴っていたことが今思うととても象徴的でいいですね。)

ドキドキしたい ドキドキしたい 赤い実はじけたい はじけらんないよ
そこでどうですか?マジカルミュージック 邦楽洋楽夢のようYOYO
んなわけあるわけねーだろ
音楽は魔法ではない
わたしは歌を歌ってる 本気でやって10年かかったし
やっとはじまったとこなんだ
音楽は魔法ではない音楽は魔法ではない音楽は魔法ではない音楽は魔法ではない音楽は魔法ではない音楽は魔法ではない音楽は魔法ではない音楽は魔法ではない
でも音楽は

という歌詞の曲です。毎回いろんな気持ちで歌っています。色んな思いで、「音楽は魔法ではないでも音楽は」までたどり着いて、責任を持って曲にしてステージに立ってなんどもこの曲を歌って、時々歌いながら子供みたいに泣いてます、私は私の音楽好きだなーと思って。
昨日はいい演奏できたと思ってます。その演奏をYogeeさんはリハ中だったでしょうからきちんとはきいてないんでしょうけど、あの演奏みてもらえてたんなら、あれでなんも感じないならステージあがる資格ないんじゃないですか、という演奏はしたつもりです、伝わらなかったのかもしれませんが。でもまあ、こちらのステージは見えない位置ですし、ふつうにみてないですよね、なら伝わらなくても仕方ないですよ。で、ろくに見ても聞いてもないステージに関して、「音楽は魔法だよ」と、ちょっと聞こえたこと利用したその場の思いつきの軽快な煽りMCで、私のステージの意味や込めたものを無化しようとするというのは、私のひとつのステージにかける気持ち全部、無駄ですって踏みにじられたことなので、とてもつらくなりました。

ただまあそうしないと私のステージの空気を断ち切れないぐらい弱くて自分の音楽に自信がなかったんでしょうね。


で、これがどういうことをされた気分か、逆の立場で喩えて説明しますと、
私がYogeeさんのCDをサンプルで無料でいただいたとします、それを目の前で聴かずに叩き割ります、「こんな奴らの音楽は特段魔法じゃないから聴かない!」だとか言って。CDの破片で私が指を切ります、Yogeeさんのスタッフさんの鞄から絆創膏を勝手にもらって貼ります。
っていうかんじですよまじで。
なんでそんな喧嘩売られなきゃいけないんですか…。

で、
私のバンドメンバーは、私の気持ちを拡散するために音を鳴らしてくれています。同じ気持ちで。それができるメンバーとしか私は音は出せないので、そういう人を選んで一緒に音楽をしています。信頼しています。

私のステージへの気持ち全部かけた曲を否定したのだから、
弦が切れて困ったからって、本人の許可無くうちのメンバーの楽器を使って欲しくなかった。

私の音楽を奏でるために持ってきた楽器を、私の気持ちとか捻り潰したその身体で触りながら、「音楽は魔法っていっちゃったよー笑」とか言っちゃって、ほんと恥ずかしくないのかなって思いました。

納得なんていくわけないよ。結果的にベースを貸されてしまった彼女も、私と同じように男のバンドマンだらけの中で女1人で舐められてたまるかってベース持って戦ってきた人だ。
そのベースは彼女の武器なのに。
どういう神経して触ってんの。気持ち悪ぃ。




あいかわらずライブ見てない人が憶測とイメージで好き放題ネットで騒ぎ立てるわりには、事実ではないことを指摘すると急に「一般人を晒すな」という「そもそものツイッターの機能を使う権利は有名人にはない」という差別をナチュラルにしてくる層が湧いてきて疲れました。
晒されたくないなら鍵して、自分で自分守れないならネットやめて。


あのね、わからなくてもいいんですけど、まあわからないとおもうんですよ、どんな気持ちかなんて、自分の人生をかけてやっていることがどんなに大切かなんて他人に知ったことじゃないですよ、それを茶化されることがどんなに地獄か、とかべつにわかんないしスルーすればいいじゃん、ってなっちゃうと思うんですよ。いいんですよわかりあえなくて。一生わかんないだろうから。でもわかりたくてわからないっていう可能性も1パーセントはあると思うので、できるだけ丁寧に、かきましたけど、私は私だからどうしても私としての感じ方しか話せないので。すべての人が言葉を発した時点である程度事実は歪曲してしまう。私は強いんで、気持ちが、だからとても、わたしの話になってしまうんですよ。でもなるべく、できるのなら、わかってほしいところがある。だから曲にしているしライブもしている。本当は文章で説明したいんじゃなくて、音楽でそれを感じてほしいけど、単純にその場にいなかった人に伝えなければ誤解されたままボロクソ言われるという状況なので、
私はできるだけ誤解なくボロクソ言われたいんです、なにに怒っているのかとか。
というブログでした。