北朝鮮、9日のミサイル発射断念も-太陽フレアで電子機器影響の恐れ

北朝鮮は弾道ミサイルの発射を遅らせる可能性がある。太陽表面での強い爆発(太陽フレア)によって電子機器が影響を受ける可能性があるからだ。

  ミサイルは通常、放射エネルギーに対して厳重に保護されているが、金正恩朝鮮労働党委員長は太陽フレア発生中の発射によってデータや装備が失われるのを懸念して発射を控える可能性があると、ネクシアル・リサーチの航空宇宙コンサルタント、ランス・ガトリング氏が述べた。

  日本と米国は太陽フレアの環境下でミサイル防衛システムを試験することができるので北朝鮮が発射することを期待しているかもしれないと付け加えた。

  韓国の李洛淵首相は7日に、北朝鮮が建国記念日に合わせて9日に次回のミサイル発射実験を行う可能性があると述べていた。

2003年の太陽フレア
2003年の太陽フレア

原題:Solar Storms May Deter Kim From Launching Missile on Anniversary(抜粋)

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ドル・円が107円台へ下落、米長期金利低下で昨年11月以来の安値

更新日時
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Stacks of U.S. one-dollar bills

Photographer: Scott Eells/Bloomberg
  • ドルは主要10通貨全てに対して下落、対ユーロでは15年以来の水準
  • 精神的に105円が意識される可能性高い-野村証

東京外国為替市場ではドル・円相場が昨年11月以来となる1ドル=107円台へ下落。米長期金利の低下を背景にドル売りの流れが続いた。

  ドル・円は午後3時10分現在、前日比0.7%安の107円76銭。午前に付けた108円49銭を高値に水準を切り下げ、午後2時ごろに108円を割り込むと、一時107円63銭と昨年11月14日以来の安値を付けた。

  野村証券外国為替部の高松弘一エグゼクティブ・ディレクターは、「昨日からの流れで、大きなカタリストがあったわけではない」とドル・円の108円割れを説明。「101円台からのトランプラリーの61.8%戻しの107円87銭も切れてしまったので、いわゆるテクニカルなポイントはない。精神的には105円が意識される可能性が高い」と話した。

  米10年国債利回りは8日の時間外取引で、前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低い2.01%まで低下。ハリケーン「イルマ」の米国経済への影響や北朝鮮動向への警戒を背景に、昨年11月以来の低水準を付けた。

  ドルは主要10通貨全てに対して下落。対ユーロでは一時1ユーロ=1.2092ドルと2015年1月以来となる1.21ドル台目前までドル安が進んだ。

  東海東京証券金融市場部外貨管理グループの吉田幹彦グループリーダーは、ドル・円の下落について、9日の北朝鮮の建国記念日を前にミサイル発射への警戒から108円割れを狙った動きが出たのではないかと指摘。「ドル・円はいいところまで下げている感じはするが、北朝鮮の建国記念日を前にロング持っては帰りづらい状況のため、意外と深く下押しするかもしれないと話した。

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