はじめに
現在の医学では、緑内障によって失われた視野を元に戻すことはできず、緑内障の治療では眼圧を下げてそれを維持することによって、これ以上の進行を防ぐのみとなるそうです。
治療ができないため、そもそも緑内障を発症しないようにすることが大切ですが、そのために最も有効なのは、眼圧を上げないことです。
眼圧がわずかでも上昇すると、視神経には大きなダメージを与えてしまう場合があるとのこと。
そこで、健診などで眼圧が正常値よりも少しでも高いと診断された方は、眼圧を下げる対策をしなければなりません。
今のことろ、日本における失明の要因となる主な目の病気は緑内障となるそうです。
緑内障といっても幾つか種類があって、「正常眼圧緑内障」と呼ばれる緑内障は、眼圧が正常にも係わらず、緑内障になってしまうものも存在します。
それでも、正常眼圧緑内障だったとしても眼圧を今より20%ぐらい低下させることができたなら、失明については回避可能だと考えられているそうです。
ちなみにこの「正常眼圧緑内障」は日本人の緑内障患者の半数を占めています。
そこで今回は、今日から始められる眼圧を下げる方法をご紹介します。
方法はたくさんあるので、すべてを毎日実践するのは難しいと思います。
無理のない範囲で、自分に合った方法を選択して行ってください。
いろいろと手を出してしまって、それが負担やストレスになってしまうと逆効果ですよ。
眼圧を下げる方法、其ノ① 点眼薬を勝手にやめない
緑内障の患者さんは、ほとんどの方が点眼薬を使用しています。
緑内障の点眼薬にはいろいろな種類があり、どれを使用するかは症状を見ながら医師が決めます。
最初に使用した点眼薬で眼圧が下がらなかったからといって、悲観する必要はまったくありません。
違う種類の点眼薬に変えたら眼圧が正常値になった、というケースは少なくないそうです。
症状を見ながら医師が適切な点眼薬を処方してくれますので、すぐに眼圧が下がらなくても焦りは禁物です。
時々、短気な人で、眼圧が一向に下がらないと言って勝手に点眼薬を止めてしまう人がいるそうですが、百害あって一利なしなので止めましょう!
片眼トライアルって??
緑内障の治療法に「片眼トライアル」と呼ばれるものがあります。
これは、まず片眼のみに点眼薬を使用、または追加することによって、その前後の左右の目の眼圧差を比べ、正しい効果判定を得る方法です。
この方法は、その点眼薬を使用することによって副作用が起こるかどうかを判断するためにも有効な手段です。
また、緑内障の治療では、毎日点眼を欠かさず行うということが非常に大切です。
「何を当たり前のことを…」と思う方も多いでしょうが、残業や飲み会などで帰宅が遅くなり、そのまま点眼せずに寝てしまった、ということはないでしょうか?
自分に最適な薬を処方してもらっただけで安心してはいけません。
医師の指示に従って、正しく継続的に点眼しなければ意味がありません。
今日1日くらいまぁいいや、とならないように注意が必要です。
緑内障の治療では、まずは点眼薬による薬物療法から開始するのが普通です。
いきなり手術が行われることはほとんどなく、まずは点眼薬を使用して眼圧を下げていくのが一般的です。
緑内障は治療をしても既に失われてしまった視野を元に戻せることはありませんので、治療の最大の目的は、眼圧を安定させ、これ以上視野が失われるのを防ぐことになります。
治療を開始する前の眼圧から、20%低下させることができれば、現在の視野を維持できる可能性が高くなります。
緑内障の治療薬には現在たくさんの種類がありますが、必要最低限の薬を使用して、できる限り副作用を起こさないようにしながら治療ができるようにしていきます。
薬の種類が増えれば増えるほど、副作用が起きる可能性が増え、また患者さんが面倒になって処方された全部の薬を使用してくれないという可能性も高くなってしまいます。
それを防ぐために、実際の現場では初めから複数の薬を含んだ配合点眼薬を処方されることが多いのですが、しかし、治療の初めは単剤の使用から始め、副作用や眼圧の数値を確認する方が良いと言われています。
緑内障の点眼薬は2種類に分けられる
緑内障治療のための点眼薬は、2種類に分けられます。
①房水の生成を抑制するもの
チモロール【チモプトール】
カルテオロール【ミケラン】
レボブノロール【ミロル】
ベタキソロール【ベトプティック】
ドルゾラミド【トルソプト】
ブリンゾラミド【エイゾプト】
ジピベフリン【ピバレフリン】
ニプラジロール【ハイパジール、ニプラノール】
アプラクロニジン【アイオピジンUD)
ブリモニジン【アイファガン】
ラタノプロスト+チモノール【ザラカム】
トラボプロスト+トモロール【デュオトラバ】
チモロール+ドルザラミド【コソプト】
②房水の放出を促進するもの
ラタノプロスト【キサラタン】
トラボプロスト【トラバタンズ】
タフルプロスト【タプロス】
ビマトプロスト【ルミガン】
ウノプロストン【レスキュラ
ブナジソン【デタントール】
ピロカルピン【サンピロ】
ニプラジロール【ハイパジールコーワ】
アプラクロニジン【アイオピジンUD】
ブリモニジン【アイファガン】
ラタノプロスト、チモノール【ザラカム】
トラボプロスト、トモロール【デュオトラバ】
また、目薬の差し方も正しくできてるか気を付けないと駄目です。
・点眼する前に手を石鹸でキレイに洗って必ず清潔にします
・目薬の容れ物の挿し口が、まつ毛や眼球に当たらないよう気を付けます
・点眼の量を増やしても効き目が増すことは有りえません。点眼量は必ず守ることが大事です
・点眼したら必ず目を閉じて数分間は安静にして下さい
・点眼薬が目から溢れたならば、ガーゼなどで直ぐに拭き取ってしまいましょう
・複数の点眼薬を処方されている場合は、次の点眼薬を指すまで5分は空けてください
眼圧を下げる方法、其ノ② ストレス軽減を心掛ける!
ストレスは緑内障の天敵と考えられているそうです。
人間関係のもつれや仕事などでストレスを感じる生活を続けていると、眼圧が上がってしまうことがわかっています。
ではなぜ、ストレスが眼圧を上げてしまうのでしょうか。
ストレスは自律神経を乱してしまうことがわかっていますが、自律神経が乱れることによって、交感神経が過剰に働くようになります。
そして、交感神経が過剰に働くことによってアドレナリンの働きが強くなり、血管が収縮します。
血管が収縮することによって血流障害が起こると、眼球を満たしている房水の排出の流動が悪くなり眼圧が高くなってしまうのです。
イライラすることでもストレスを感じ、眼圧が上がる原因となってしまいます。
まったくストレスを感じない生活をするのは難しいでしょうが、上手にストレスを発散したり、リラックスするように心がけてください。
深呼吸でストレスを発散しよう
薬を使わずに眼圧を下げる方法の一つに深呼吸が効果的とのこと。
眼圧と深呼吸の間にどんな関係があるのか疑問に思うことでしょう。
上の項で、ストレスを感じると交感神経が過剰に働いてしまうと説明しましたが、深呼吸をすると神経が鎮まるため眼圧が下がります。
呼吸をする際、空気を吸い込むときには交感神経が優位になります。
反対に、息を吐きだすときは副交感神経が優位になるそうです。
深呼吸にはこの他にも、私たちの体にとってうれしい効果がいろいろあります。
深呼吸がもつ体への良い効果
・自律神経のバランスを整える
・ホルモンが正常に分泌される
・血流が良くなり、酸素を全身に送る
・免疫が高まる
深呼吸はいつでもどこでも手軽に行えますね。
肩に力が入っているな、と気が付いたときには、大きく深呼吸をしてみてください。
よく笑ってストレス発散しよう!
ストレスは万病の元と言われています。
ストレスは健康の大敵ですね。
ストレスが良くないのはもちろん緑内障でも同じで、イライラしたり、ストレスを感じると眼圧が高くなってしまいます。
そこで、ストレスを手軽に上手に発散する方法として、「笑い」があります。
笑うことが心だけでなく、体にも良い影響を及ぼすことは医学的にも証明されています。
笑うことで免疫力が向上し、癌と戦う細胞が活性化します。
そうは言っても日常生活で笑う回数を増やすことはなかなか難しいという方は、顔の筋肉をほぐすだけでも良いそうです。
口を大きく開けて「あいうえお」と声に出してみたり、笑顔を作ったりするだけでも、表情筋の動きが脳に伝わって、楽しくなってくると言われています。
まずは笑顔を作ることで、後から楽しい気持ちが湧いてくるということです。
意識して、笑顔を作ることから始めてみてください。
太陽の光は、ストレス解消の特効薬!?
明るい太陽の光を浴びると、ストレス解消になることがわかっています。
通常私たちは、太陽と共に朝に目覚め、夜に眠るというサイクルで生活しています。
そのサイクルに合わせて体内時計というものがあり、それが自律神経のバランスを整えています。
反対に言えば、体内時計が狂うと体調不良やストレスの原因となります。
太陽の光を浴びることで、体内時計を整えることができます。
それは、セロトニンとメラトニンという2つの脳内物質が深く関係しています。
この2つのホルモンはそれぞれ活動と休息の役割を持っており、互いに連動して体内時計を整えています。
セロトニンが足りなくなると合わせてメラトニンも減少するそうです。
ですが、日光を身体に浴びればセロトニンの分泌が促進されることが明らかになっています。
セロトニンは通称「幸せホルモン」とも呼ばれています。
セロトニンが分泌されると、不安が解消され、精神が安定し、意欲が高まります。
また、快感を得るドーパミンと、集中力を向上させるノルアドレナリンのバランスを保つ働きも持っています。
セロトニンが不足すると、うつ病を発症する原因にもなり得ます。
このセロトニンの分泌を増やすためには、2500ルクス以上の照度が必要となりますが、部屋の照明などはせいぜい約500~1000ルクス程度です。
それに比べて、太陽の光は例え曇っていても約5000ルクスもの照度があります。
日光を身体に浴びるれば、セロトニンの分泌が促進されるので、結果としてストレス解消の効果が期待できるとのこと。
毎朝、目が覚めた後は、最初にカーテンを開けましょう。
そして、4分~5分程度でも良いので、日光を身体に浴びることを忘れないでください。
目覚めに太陽の光を浴びるのが最も効果的です。
例え睡眠不足で目覚めの気分が悪くても、太陽の光を浴びることでメラトニンの分泌が止まり、すっきりしてきます。
できれば休みの日でもダラダラ寝てしまわず、毎日ほぼ同じ時間に太陽を浴びてください。
それによって体内時計は整い、体も心も健やかに保てますよ。
目に良いお茶を飲んでリラックス!
ストレスを感じてしまったり、イライラするだけでも眼圧が上がってしまうので、リラックスすることがとても重要になってきます。
リラックスするために、一息ついてティータイムを楽しんでみてはいかがでしょうか。
リラックス効果の高いお茶を選ぶとより効果が見込めます。
リラックスにおすすめのお茶は薬膳茶です。
薬膳茶とは、薬膳より手軽に楽しめると今人気のお茶です。
季節や症状に合わせて、茶葉だけでなく果実や植物、豆などの食材をブレンドしていきます。
いろいろな食材がブレンドされているので、見た目も美しく癒されます。
薬膳茶と聞くとなかなか馴染みがないような気がしますが、実は緑茶も薬膳茶の一種なのです。
薬膳茶とは、必ずしも複数の食材をブレンドしなければならないわけではないので手軽に楽しむこともできます。
アロマの香りでリラックス!
五感の中でも嗅覚は特別なもので、香りは脳を直接刺激すると言われています。
香りによって記憶が呼び覚まされるという話はよく聞きますね。
香りをかぐことによって直接刺激されるのは、脳の大脳辺縁系という部分です。
大脳辺縁系は人の本能を統制しているため、香りをかぐことでいろいろな体の反応を引き起こします。
これを活用しているのがアロマテラピーです。
アロマテラピーとは芳香療法のことで、植物の香りや有効成分を凝縮した精油を用いて、私たちの体に本来備わっている自然治癒力を高めることができるというものです。
植物の精油の香りでリラックスすることで、疲労回復、ストレス発散、体調不良の緩和などが期待できます。
眼圧はイライラするだけでも上昇してしまうので、アロマの香りを用いてイライラを解消すると眼圧上昇を抑えることができます。
今回はリラックス効果に特に優れたアロマを挙げていきます。
真正ラベンダー
真正ラベンダーには、自律神経の乱れを整え、強い不安や怒りなどの感情を解消し、不快眠りへ導く働きを持っています。
強いストレスを感じているときに特におすすめです。
湯船にお湯をはり、アロマオイルを数滴垂らしてゆっくりと浸かると、高いリラックス効果が得られるだけでなく、炎症を抑えて体の痛みを和らげます。
妊婦さんはアロマを利用するには注意が必要なので、必ず医師の指示に従ってください。
イランイラン
イランイランは魅惑の香りと呼ばれており、甘い香りで香水などにも多く使われています。
イランイランは心を幸福感で満たし、ストレスや緊張を緩和する働きを持っています。
さらにホルモンバランスを整えてくれます。
他のアロマに比べて香りが強いので、使用量に注意してください。
カモミール・ローマン
眠れないときにカモミールティーを飲むという方も多いのではないでしょうか。
カモミールには、鎮静作用があるため安眠へと導く働きがあり、ストレスが原因の頭痛や消化不良を和らげます。
好き嫌いのあまりない、りんごのような甘い香りがします。
カモミール自体に強い鎮静作用があるので、睡眠薬や睡眠導入薬などと一緒に飲まないように注意してください。
マジョラム・スイート
マジョラム・スイートは、神経を鎮め、無気力状態の際にはやる気を引き起こします。
不安な気持ちを慰め、血流を良くするため筋肉の凝りを和らげる働きを持っています。
マジョラム・スイートは深いリラックスをもたらすので、運転前の使用は絶対に避けてください。
ネロリ
爽やかで優雅な香りのアロマで、強いショックや溜め込んだストレスを解消します。
ストレスを原因とする体の不調を和らげてくれます。
安眠効果が高いので、寝室で使用するといいでしょう。
ネロリもリラックス効果が高いので、運転前や集中したいときの使用は避けてください。
アロマは日中ではなく、入浴や寝る前など、1日の終わりのリラックスタイムに使用してください。
アロマの香りを有効活用して、ストレスや不安などから解放されましょう。
軽い運動でストレス発散!
体を動かすことはストレス発散になります。
疲れを感じているときも、ずっと眠っているより、軽く体を動かす方が疲れが取れると言われています。
体を動かしたあとに頭がすっきりしたり、集中力が高まったり、気分がリフレッシュした経験を持つ方も多いのではないでしょうか。
適度な運動はうつ病も予防すると言われています。
日常的に行える、軽い有酸素運動を継続して行うことが大切です。
あまりきつい運動をするとなかなか続きませんよね。
有酸素運動によるストレス解消効果は高く、ストレスホルモンのコルチゾールを分解すると言われています。
また有酸素運動を行うことで、脳内モルフィネと呼ばれているエンドルフィンの分泌を促し幸福感を高めます。
継続して有酸素運動を行うことで、セロトニンやドーパミンの分泌が促進され、意欲が高まります。
また運動中は交感神経が活発になり、運動後は副交感神経が活発になるため、運動後のリラックス効果が期待できます。
無理のない継続可能な運動を行ってください。
眼圧を下げる方法 其ノ③ 睡眠の質を高めよう!
目の疲れを感じたとき、少し目を閉じるだけでも楽になりますが、睡眠には更に疲れを癒す働きがあります。
睡眠中には、メラトニンや成長ホルモンなどいろいろなホルモンが分泌され、体や脳の疲れを癒し、目の細胞も修復します。
効果的な睡眠を得たいのであれば、眠る時間にも気を配って下さい。
成長ホルモンが一番たくさん生成される時間帯は、22時から翌3時だと考えられています。
その時間帯に睡眠を取ることが非常に重要です。
また睡眠時間の長さよりも眠りの質が大切で、長く眠ればそれだけ疲れが取れるというわけではありません。
自分に合った睡眠時間を確保できれば問題ありませんが、だいたい6~8時間程度が適正な睡眠時間と言われています。
大切なのは、目覚めたときに疲れが取れ爽快感を感じるかどうかです。
以下に質の良い睡眠のためのポイントをまとめました。
・食事は寝る2時間前までに済ませる
・夕方以降はカフェイン避ける
・室内の照明を明るくし過ぎない
・夜12時前には寝る
・外の光に影響されないように遮光カーテンを使う
・快適な寝具を使う
・湯船にしっかり浸かる
・入浴後に軽いストレッチやマッサージをする
この他にも、睡眠の質を高めることを手助けしてくれるアイテムがあるので、参考にしてみて下さい。
①安眠カバー
顔をすっぽりと覆うカバーのことで、最近話題の安眠グッズです。
顔全体をすっぽりと覆うため、光を遮断し、眠りを妨げません。
また、適度な湿度と温度を保ち、喉や気管を乾燥から守ります。
②湯たんぽ
湯たんぽと聞くと古臭いイメージを持つ方もいるかもしれませんが、最近では電子レンジを使って温めるものなど、いろいろなタイプの湯たんぽが販売されています。
私たちは睡眠中、日中に比べて大幅に体温が下がっています。
眠りにつく際、手と足の甲の血管が開いて温度が上昇し、そして手足から熱が放出されることによって体内の温度が下がります。
眠りの質を上げるにはこの体温変化が重要になるのですが、だんだんと温度が下がる湯たんぽは、この熱の放出や体温をスムーズに低下させる手助けをします。
電気毛布などのずっと熱が維持されるものは、体温低下を妨げるため安眠できなくなります。
③パンツ一体型腹巻き
特に強い冷えを感じる女性などにおすすめです。
ただの腹巻ではなくパンツと一体になっていることで、寝返りを打ってもずれたりせず、腰を温めることでリラックスします。
④アロマディフューザー
手軽にアロマを楽しむための道具として便利なのがアロマディフューザーです。
最近ではライト付きのアロマディフューザーも販売されており、温かい色の間接照明とアロマの香りで安眠へと導きます。
また加湿機能がついているので、喉などの乾燥も防ぎます。
タイマー付きのディフューザーを使えば、つけっぱなしのまま安心して眠ることができます。
⑤布団乾燥機
質の良い睡眠のためには、寝具にもこだわる必要があります。
高級な寝具を使えばいいと言うわけではなく、布団がからりと気持ちよく乾燥している必要があるのです。
布団の湿気は不快で、安眠を妨げます。
また布団に埃やダニがいるとアレルギー反応が起こり、眠りを妨げます。
実はダニは天日干しでは死滅しないことがわかっており、布団乾燥機の熱を利用することでダニを退治できます。
また雨が続く梅雨の季節や、花粉が気になる季節にも手軽に布団を室内で乾燥させることができるので便利です。
眼圧を下げる方法 其ノ④ 目のツボを押す!
眼圧を下げるツボがありますので、そのツボを指の腹を使ってやさしくゆっくり押してみましょう。
ここでは人目を気にせず手軽に押すことができる、体にあるツボをご紹介します。
手の甲や手首にある目のツボ
①合谷(ごうこく)
合谷は、別名「万病のツボ」と呼ばれています。
合谷は、人差し指と親指の2本の骨が交差するところにあり、目の病気や頭痛、肩こり、腸の不調などを緩和します。
合谷のツボは、骨の奥深い部分にあるので、強めに押す必要があります。
ツボを押すときは、親指を骨の下にもぐりこませるようにしてください。
②養老(ようろう)
養老のツボは、手首の小指側の飛び出ている骨の右下のくぼみにあり、刺激すると血行が良くなり、若返りや老化防止が期待できます。
疲れ目、老眼、目の充血などの緩和が見込めます。
手首を反対の手でつかみ、親指で2~3分間ほど少し強めに押します。
足にある目に効くツボ
③眼晴(がんせい)
足の甲の中指と人差し指の間にある眼晴のツボは、ドライアイを緩和します。
足の指全体を反対側の足の踵を使って踏むといいでしょう。
もっと強く押したい場合は、手の親指を使って眼晴のツボを30回ほど押してください。
首の後ろにある目に効くツボ
④天柱(てんちゅう)
天柱は、目の充血や疲れ目、体の凝りやストレスなどを緩和します。
髪の生え際を基準に、首の中心からすぐ横にあるので、耳の上から少し後ろに手の平を当てて、親指を下から上へ押し上げるように押してください。
⑤風池(ふうち)
風池(ふうち)は、体全体の疲労回復を促すツボです。
視力の回復も期待できると言われています
後頭部の首の付け根の、後頭骨の下にあるくぼみから2~3cmほど横にずれたところにあります。
このツボは押し続けるのではなく、3秒押して3秒離すを数回繰り返すといいでしょう。
眼圧を下げる方法 其ノ⑤ スマホの長時間使用をやめる!
スマートフォンを長時間使用していると、体には様々な悪影響があります。
具体的に言えば、代表的なものはブルーライトによる目への影響とストレートネックです。
ストレートネックとは、通常自然に湾曲しているはずの首の頸椎が、まっすぐになってしまうことです。
ストレートネックに悩む人が増加傾向にあるのは、一番考えられる要因は、パソコンやスマホの普及でしょう。
パソコンを使っての長時間のデスクワークが増え、少し暇になったらすぐにスマートフォンを手に取ってしまう現代の生活スタイルが大きく影響している体のゆがみです。
ストレートネックになると、首だけではなく体全体にいろいろな不調を引き起こしますが、緑内障への影響は、房水が流れにくくなるということが挙げられます。
房水がスムーズに排出されなければ眼圧が上がってしまい、視神経を傷つける元になってしまうので、充分注意が必要です。
だとして、どうしてPCやスマホを長い時間使っているとストレートネックの状態になってしまうのか。
そのメカニズムを解説します。
私たちの体は本来、首から背中にかけてゆるやかに湾曲した骨の並びで作られています。
実は頭はとても重く、約5Kgあるため、頭を支えるために、首の頸椎を30~40度に前湾させて重さの負担を分散しているのです。
しかし、ストレートネックとは、この頸椎が30度以下になっている状態を指します。
頸椎が充分に湾曲していないことで、脳へとつながる神経や血管に悪影響を及ぼし、体にいろいろな不調を引き起こしてしまいます。
ストレートネックになる3つの原因
ストレートネックの原因は大きく3つに分けられます。
①姿勢が悪い
猫背に悩む人は多いですが、慢性的な猫背は首の湾曲を失わせます。
長時間のデスクワークをする人だけでなく、柔道やレスリング選手などの顎を引いて背中を丸める姿勢が多い方も猫背に悩む人は多くいます。
それでも最近猫背の人が増えているのは、やはりパソコンとスマートフォンの普及によるものでしょう。
長時間の使用は避け、使用後はストレッチなどをして筋肉をほぐしましょう。
②背中がまっすぐ過ぎる
姿勢の悪さを気にして矯正し過ぎても首の自然な湾曲は失われてしまうそうです。
特に注意が必要なのは、ダンスやバレエなどをしている方です。
平背(へいはい)と呼ばれ、首から腰にかけて自然な緩やかな湾曲がなくなりまっすぐになっています。
猫背より厄介と言われ、腰椎ヘルニアの原因にもなってしまいますので治療が必要です。
③加齢やケガによるもの
事故の際に、むち打ちになったり、首の椎間板や骨の退行性変性で起こる場合があります。
ストレートネックによって体に起こる不調には以下のようなものがあります。
・頭痛
・肩こり
・自律神経失調症
・めまい、ふらつき、耳鳴り
・手のしびれ、吐き気
・首の痛み、首が回らない
・頚椎症、椎間板症
・寝違いを繰り返す、不眠
ストレートネックの予防、改善はどうやればいい?
それでは、ストレートネックの予防法と改善法をみていきましょう。
①枕をタオルに交換
まだ症状が軽いうちは、眠るときに枕の代わりにバスタオルを筒状に丸めたものを使うことで改善ができるそうです。
タオル枕を首の後ろに当てて眠ることで、頭の重さで自然に首の骨が引っぱられ、寝ているうちに頸椎に自然なカーブが戻るんだそうです。
②ストレッチで曲がった体を伸ばす
デスクワークが多い人は、こまめにストレッチを行うことが必要です。
座ったままでできるストレッチであれば手軽に行えますね。
椅子に座ったまま両手を上げ、ゆっくりと息を吐きながら腕を後ろに反らすようにします。
これを5回行ってください。
立って行うストレッチもあります。
タバコやトイレ休憩の合間に手軽に行えるストレッチです。
手を後ろに組み、ゆっくりと後ろに引っぱり胸を開きます。
この状態約20秒キープし呼吸を止めないように注意してください。
20秒キープしたら力を抜いて元に戻します。
これを3回繰り返してください。
まだ症状が深刻でなければ、このようなストレッチやタオル枕で改善することができますが、症状が重い場合やストレッチで改善されない場合は専門家に相談してください。
眼圧を下げる=良いこと
視神経へ与えるダメージを軽減できます。
実は緑内障が発症する主要因と呼べるものは現代になっても明確になっていないそうです。
それでも、眼圧を異常値から正常値に制御できれば、結果的に視神経に加わるダメージを抑制できることは明らかになってるとのこと。
眼圧が低ければ低いほど良いというわけではありませんので、あくまで正常値を意識してください。
点眼薬の量を減らせます
緑内障であると診断されると、まずは眼圧を下げるための点眼薬が処方されます。
まずは1種類の点眼薬の服用から始め、それでも眼圧が充分に下がらなければ、さらに別の種類の点眼薬が追加されます。
まず最初の点眼薬をさしてから次をさすまでには、5分以上時間を空ける必要があるため、薬が増えれば増えるほど時間がかかってしまいます。
仮に3種類の点眼薬が処方されていたとすると、全部で10分以上もの時間がかかってしまうことになります。
たかが10分とは言え、今後毎日のことになるので結構な負担になります。
そこで、薬を使用する前に眼圧を下げることができれば、点眼薬の種類を減らすことができるのです。
眼圧が下がったからといって、自己判断で点眼薬を止めてしまわず、医師の指示に従って続けてください。
通院回数が減り、治療費の負担も軽くなる
眼圧を下げ、それを維持することができれば、定期健診の間隔も長くなります。
定期健診の間隔が長くなれば、その分通院回数も減らせますし、時間的、金銭的な負担も軽減します。
眼圧を正常値に保つことができれば、日々の負担も軽減させることが可能です。