長野ワカサギ投網漁、2年ぶりに解禁 諏訪湖
諏訪湖漁協(諏訪市)は4日、ワカサギの投網漁を解禁した。昨年は酸素不足が原因とされる大量死で休漁したため2年ぶり。夏場の試験捕りの結果から、生息数は一昨年並みまで回復したとみており、当面は週3日の漁を続ける。 組合員十数人が午前三時から三時間網を打ち、体長七~八センチに成長したワカサギを次々と漁協の市場に持ち込んだ。初日の水揚げ量は約百六十キロだった。漁協によると、酸素不足が危ぶまれた時期もあったが影響はなく、餌にも恵まれ、ワカサギは順調に成長している。 この日出漁した林紀明さん(73)=諏訪市=は「まずまずの漁獲量で、とりあえずひと安心」とほっとした様子。市場に仕入れに来た川魚店の男性(77)も「やはり地元の魚を食べてもらいたい。諏訪湖産と明記して売ることができるので良かった」と話していた。 漁協は、昨夏の大量死でワカサギの卵が採れず、芦之湖漁協(神奈川県)から無償で提供を受けたり、県外の漁協から購入したりして約四億五千万粒を確保。春から順次放流し、成長を見守ってきた。 武居薫組合長は「このままの状態が続けば、例年並みの卵は確保できる。今後は鳥や外来魚による食害が心配されるので、冬場に向けて対策を講じていく必要がある」との考えを示した。 (中沢稔之)
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