HUNTER×HUNTER #369 「限界」 付け焼き刃と両刃

HUNTER×HUNTER』 No.369 「限界」

Kalis seko kris moro sword 1b
鈍く光る刃は──親子を救うか

ブラックホエール1号は、その名の通り巨大なクジラに見えます。
そして王位継承戦は、船の1層で繰り広げられています。1層そのものがクジラの頭に浮かぶ「小さな船」みたいで面白い。

無限に広い海では、巨大なはずの鯨は、まるで砂漠をさまよう虫けらのようです。この構図は、これまでの(ごく一部を除いた)人類が知る「小さな」世界を模している。

同様に、寝ている間に寿命を削ったクラピカは、寝落ちして原稿を落としたマンガ家を模しているのかも。
──あ、冨樫先生なら無傷か(出版社と読者に大ダメージ)。

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HUNTER×HUNTER #367 「同期」 G、船上のアリア

HUNTER×HUNTER』 No.367 「同期」

G
汚らわしく蠢く──わずかな希望

『H×H』史上、もっとも読んでいてキツかった回です!
冨樫先生、なぜ「アレ」をターゲットに したのですか!? 「小動物」だったら何でも良かったはずなのに……。

ミッキー
「ボクは駄目だよ! ハハッ!」

今回の見どころ

  • 華麗に舞い、優雅に旋回し、皆のために働く──、G
  • ついにビルにも見せ場が!
  • 登場のたびにカワイらしくなっていくオイト王妃

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HUNTER×HUNTER #366 「其々」 殺戮はディナーの あとで

HUNTER×HUNTER』 No.366 「其々」

Agatha Christie
素知らぬ顔をして漂う──猛毒

まるで「ランキング形式」のように全王子が登場しました。
これだけ人数が いればキャラが被っていても不思議では ありません。ところが、誰一人 似ていません。父親が同じナスビー゠ホイコーロ──なのか疑わしいくらいです。
もしも違っていたら、この〈王位継承戦〉の前提が すべて崩れ去るけれど。

今回の見どころ

  • 「真顔」な警備兵
  • ツェリ様、それ知ってたわー、二年前から予想してたわー(ミサワ
  • 登場人物が多すぎて紹介が追いつかないよ!
  • 求愛力の変わらない ただ一人の王子、タイソン(←?)
  • 「王位継承戦か……フッ……まるで将棋だな」(←は?)

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HUNTER×HUNTER #365 「選択」 赤ちゃんと お出かけ

HUNTER×HUNTER』 No.365 「選択」

eye2thomastolkien
見えない驚異か──見える恐怖か

海外ドラマでは、主人公の足を引っ張る人物が次々に現われる。
一つの例を挙げると、【PR】Amazonプライム・ビデオにて一年中・24時間の見放題である『24』です。この連続ドラマでは、「主人公以外は敵」といった状況が延々と続いていく。
なにしろ、一番ジャマしてくるのは主人公の家族ですよ!(ネタバレ)

最近の『HUNTER×HUNTER』も似たような局面です。誰が味方で敵なのか、ハッキリとは断言できません。
今回は、意外な人物が突然に牙を剥いてきました!

今回の見どころ

  • クラピカの味方が裏切り!?
  • いくらでも蘇る「〈守護霊獣〉が見える条件」
  • 「彼女」は二人いる?

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HUNTER×HUNTER #364 「思惑」 泣く子と王子には勝てぬ

HUNTER×HUNTER』 No.364 「思惑」

phone
電気信号に置換される──死神の伝言

正規国王軍を兼ねた第一王子の私設兵は、最悪に厄介な存在です。
ビンセントは「防衛権」を盾にして(むしろ矛にして?)好き放題できる。念能力や拳銃を使い、王子や側近を消せれば良し。あるいは、正当防衛で退場させられることも計算済みでしょう。

たとえるなら、〈伸縮自在の愛〉(バンジー ガム)で全身を覆ったヒソカが襲ってくる感じです。
クラピカからすると、受けても攻めても──もとい、攻撃しても防御しても排除させられる。当然、クラピカのことだから、ビンセントに「協力」するハズもない。

この危機をクラピカたちは どうやって乗り越えるのか?

今回の見どころ

  • クラピカの人差し指の鎖に新しい事実が発覚
  • ……おや!? ワブルおうじの ようすが……!
  • 「エンペラー タイム」には恐ろしいルールが……
  • 一難去ってまた四難!

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HUNTER×HUNTER #363 「念獣」 終段的防衛権

HUNTER×HUNTER』 No.363 「念獣」

Lions Raw (roar)
雄々しき獅子は──身中の虫すら食らう

序盤は静かに始まりました。ところが、すぐにでも戦争が始まりそうなくらいに場の空気が過熱する。そこから急速に静まっていく──。

いつもながらテンポの良さに ほれぼれします。言ってしまえば ただの「状況説明」の話なのに、ダレることなく読ませるところがスゴい。
マンガ家を含め、作家の仕事は「次の話(本)を手に取らせること」だと言えます。冨樫先生は この能力が ずば抜けている!

今回の見どころ

  • 守護霊獣の特性を少し復習
  • 念を使える王子が一名だけ判明
  • 第1-4王子の性格が見えてくる
  • 王子を狙う「敵」を始末しましたー(棒)

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HUNTER×HUNTER #362 「決意」 心の悪魔に手綱許すな

HUNTER×HUNTER』 No.362 「決意」

Shredded paper everywhere...
さらなる惨劇が──爪を研ぐ

おわび

「〈守護霊獣〉は、〈宿主〉を含めて誰にも認識できない

──といった予測をまるで事実のように当ブログでは書いてきました。
ところが、今回の話で上記の推測は完全に否定されています。

読者の皆さまに 誤解を生むような記事を書いたことを、ここに深くお詫びいたしまs(ry

反省してまーす

いやー、だってさー(急に なれなれしい)、思わせぶりな場面が続いたじゃん? だから すっかり冨樫にダマされたよ~(いつもの伝統芸能的な責任転嫁)。

ということで、立ち食いそば屋の天かすくらいな軽~い気持ちで反省しつつ(チッ、うっせーよ)、これからも憶測偏見独断に もとづき、調査はインスタのハッシュタグくらいの厳密さで、一日7PVくらいの駄文を量産します!

今回の見どころ

  • 各王子の守護霊獣が一挙に登場!
  • 王子同士で協力する者たちも……?
  • テータちゃんがカワイイ!
  • サレサレは そこを去れ

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HUNTER×HUNTER 34巻 「死闘」 手取り×足取り×命取り

冨樫 義博 『HUNTER×HUNTER』(ハンター×ハンター) No.34 「死闘」

一年ちょっとぶりの新刊ですよ!
大きく分けて「ヒソカクロロのバトル」と「カキン王国の王位継承戦」の二つの話を収録しています。どちらも見応えタップリで、さらに先の展開も気になってくる!

念能力者同士の闘いは、さらに高度に激しくなっていきます。それに加えて、「守護霊獣」と呼ばれる「念獣」が今後は重要に なってきました。
この闘いの渦にクラピカが飲み込まれていきます。そんな中、主人公であるゴンは不在のままで船は進む……。

前の巻の感想: HUNTER×HUNTER 33巻 「厄災」 招待×解体×大罪 | 亜細亜ノ蛾

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