記事はまず、九電管内の揚水発電所で日中の揚水回数が急増していることを取り上げていました。昼間の発電量の余剰電力をくみ上げの動力に使っているために揚水回数が増えている。15年度から急増し、今年も7月末時点で前年度比約6割増という状況。揚水発電に回しても余る場合は九州以外への電力供給に使うこともあるそうです。
ところが、揚水発電所の稼働能力にも限界があり、域外供給をしてもなお電力が余る可能性が出ている、と。その場合は出力抑制を実施するかもしれないという実情が紹介されていました。
つまり、太陽光発電の普及で余剰電力が出るほどになってきたものの、余剰電力の使い道がなくなりそうだということです。関係団体は域外への送電設備の増強などの検討を始めたそうですが、実際の補強工事には10年以上かかるとか。
原発再稼働が相次いで進む中で電力の需給・供給実態がいつのまにかこのようなことになりつつある。自然エネルギーを活用した電力の有効活用がしっかりと進められるようにしてほしいですね。
毎日新聞「迫る追う」2017/08/25
https://mainichi.jp/articles/20170825/ddp/008/020/009000c