日本におけるマストドンの隆盛を強引にロリコンと結びつけたMITのレポートと主著者であるイーサン・ザッカーマンによるブログについて以前、批判記事を書いたが、そのブログの翻訳をWIRED Japanが掲載している。
日本語で読んでまたおかしいところを見つけてしまったので指摘しておこう。
「2,400弱のサーヴァー上に登録済みの150万人のユーザー」とあるところは、現在のダッシュボードを見るとそれぞれ半数程度で、どこからその数字を持ってきたのかがわからない。これは翻訳が間違っているわけではなく、原文がそうなっているのだ。
初期の日本のユーザーにおけるPawooの比率も著者が勘違いしたまま結論づけた可能性もありそうだ。
また、英文レポートでは分散パブリッシングのプロトコルについて1つの章を割いているが、そこにはOStatusもActivityPubもない。そこに言及せずにどうやってGNU socialやMastodonなどの「連合」を語ったのだろうか。
ここから分散SNSを知るというのは無理があるので、ずっと適した資料を紹介しよう。
9月2日に開催された分散SNSフォーラム#2で、さくらインターネットのエバンジェリスト、横田真俊さんが講演した「分散SNSの歴史を雑にしゃべる」だ。
JANOGのイベントの講演内容を改定したもの。
ザッカーマンと違ってぜんぜん雑ではない、きちんとしたまとめだ。マストドンだけではなく、SNS自体の歴史も勉強できる。機会があったらぜひ、講演を聴いていただきたい。
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