去る2015年の安保関連法案で公明党が賛成して、池田名誉会長の平和思想と異なる方向に進みそうになった時に、学会員で疑問を持っていた方も多かっただろう。また、創価大学の有志の人達からも反対の声が上がり「安全保障関連法案に反対する創価大学・創価女子短期大学関係者 有志の会」を結成して多くの賛同者の署名を集めた。
そんな最中、かつて池田名誉会長と対談され(「対談集:平和への選択」)「平和学の父」と呼ばれるヨハン・ガルトゥング博士が、緊急来日して、安保法案反対を強く訴えられた。
「正直なところ、公明党にはがっかりしている。平和の党を名乗っていた同党は、今や戦争の党に成り下がってしまった…」と嘆いておられ、「(安保法案反対について)古くからの友人である池田大作氏に呼びかけます」と、共闘を訴えかけ、公開書簡で池田名誉会長に安保法制反対呼びかけられた。
以下が博士の呼びかけ内容である。「私の古くからの友人である池田大作氏に呼びかけます。池田氏と私は平和についての対談集を出版し、多くの言語に訳され、創価学会と公明党の指針にもなってきました。その公明党は現在では好戦的な自民党と連立しています。紛争の解決や和解にはなんの役にも立たない破壊的戦争とは明確に一線を画し、九条を北東アジアの「平和の傘」とされんことを。 」
しかし、池田名誉会長側からの返答は一切ナシであった。ガルトゥング博士を完全に無視したのである。さらに、創立者として、我が子同然の創大生達の声にも無反応だった。
「一度結んだ友情は絶対に裏切らない」「友人の苦境には即座に応える」かつての池田名誉会長の言葉である。
ところが博士の魂の叫びに何の応答もないのである。これが友人に対する応えなのだろうか。さぞかし博士は失望しただろう。なんと薄情な対応なのだろうか。過去に自分が放った発言と言行一致しないのである。
一体、何の為の対談だったのか、「世界平和のため」に対談をしたのでは無かったのか。これでは価値が揺らいでしまう。友人に対して、いざという時に、こんな冷たい態度なのである。こんなことでは、他の対談やスピーチに関しても、疑問の目で見てしまうのも無理からぬことである。対談やスピーチの中で、いかに美しい言葉で友情や信念を語ろうと、いざ自分の身にふりかかると、矢面に出ようとせずに一切無視し続けるのである。
もしも、今までの発言が嘘では無いというのならば、今すぐに矢面に出て、ガルトゥング博士に返信のメッセージを送り、2015年の大事な時に無視した件を謝罪して説明すべきだろう。
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こんにちは。
池田先生は、第32回「SGIの日」記念提言 「生命の変革 地球平和への道標」で、戸田先生の「原水爆禁止宣言」の50周年記念日にあたり、次のように述べています。
『仏法者である戸田会長が、なぜ原水爆禁止なのか、それがなぜ、将来を背負う青年たちへの "第一の遺訓" なのか、正直いって、弘教ひとすじに走り続けていた当時の若い人たちにとって、新鮮な驚きと同時に、唐突な感もあったと思います。
"宗教的使命" といっても、単独で存立するものではなく、広く "社会的・人間的使命" により補完されて初めて完結する、「立正安国」という日蓮仏法の深義までは、なかなか思い及ばなかったようであります。
逆にいえば、そこにこの「宣言」の意義、先見性があるのであり、核兵器が今なお人類の生存を脅かし続けている現状からみれば、なぜ恩師があの時期、あのような布石を打たれたのかということの重みが、ひしひしと実感できるのであります』
先日も、聖教に掲載されておりました(8月31日『学生部「御義口伝」講義に寄せて』)
『日蓮大聖人の深遠な哲学を現代に展開して、不信と憎悪が渦巻く核兵器の時代を信頼と調和の人間主義の時代へと転換させたいと深く念じたからである』
9月4日には、神奈川「青年不戦サミット」に寄せて、次のようにメッセージを贈っています。
『条約(核兵器禁止条約)のリーダーシップを担ってこられた、市民社会のネットワーク組織である「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」のベアトリス・フィン事務局長は深い理解の声を寄せてくださっております。
すなわち、「たとえ希望が見いだせず、人々が諦めそうになった困難な時代にあっても、SGIが立ち上がるエネルギーと勇気を発揮し続けてきたことに多大な啓発を受けるのです」と。
核兵器の廃絶を目指して、尊き青春の大情熱を注いでこられたフィン事務局長は、「人々が一緒になれば、本当に多くのことが可能となり、本当に素晴らしいことができるのです」とも語られていました。
まさしく、民衆が連帯し、青年の力で行動の波を起こしていけば、必ず "不可能を可能にする力" が生み出されるのです。
いよいよ今月20日から、核兵器禁止条約への署名が始まります。条約の早期発効を導き、核兵器廃絶の流れを大きく前進させるためにも、民衆の連帯をさらに広げていくことを、私は念願してやみません』
それにしても、絶対平和主義である妙法の信徒が、なぜ安保法案に積極的に賛成するのか、思想と現実の乖離をなぜ悩まないのか、不思議な気がします。また、核兵器禁止条約に署名しない選択肢がありえたことに驚きを禁じえません。先生が早期発効を願っても、公明党がブレーキになっているのですから、この自己矛盾ともいうべき事態は、かつてのイラク問題と同じですね。核抑止論への依存を、まず仏法者から放棄すべきです。核の傘などもうたくさん。口をつぐんで何も言わない仏法者・自称の平和主義者とはいったい何者なのでしょうか。「ガンジー・キング・イケダ」という非暴力の系譜を自慢しているのに、どうしてなのでしょう?
釈尊以来営々と、暴力に抗してきましたが、未だ不戦と調和の時代は実現しておりません。釈尊の悲しい涙を見る思いですが、平和への使命を託された仏弟子たちがとった行動は、正統をめぐって争うことでした。仏教史は連綿とした争いの歴史です。
それは現在においても変わりありません。平和の実現、戦争の抑止になんら力を発揮できない仏教者は、自宗の利益を守るために汲々としております。仏教者とは思えない形を変えた利己主義者であることは疑いありません。
また与党として大きな影響力を持つ先生が創立された公明党は、すでに理念は失われております。大衆政党というより創価政党としての殻を打ち破ることができていません。平和問題にしろ経済問題にしろ、庶民感覚と公明党には著しい隔たりがあることを、会員の皆さまはそろそろ気づかれたらよいのではないでしょうか。
国民の格差がひろがり、弱者は貧困のなかに置き去りにされ、生活は苦しくなるばかり。そして戦争へと発展しかねないクライシスが目の前にあります。北も南も朝鮮人への関与は程々にしていただきたいと考えるのは、仏法者として失格でしょうか?
>与党として大きな影響力を持つ先生が創立された公明党は、すでに理念は失われております。大衆政党というより創価政党としての殻を打ち破ることができていません。
自民党と組み与党になった時点で、権力維持が最優先の課題となったのでしょう。大衆が求めている政治理念よりも自民党の顔色を窺うことに汲々としています。安保関連法案も共謀罪も自民党の要求通り受け入れました。もはや大衆の方を向いていない事は明らかでしょう。今や公明議席の確保と信濃町本部界隈の影響力維持こそが目的にすり替わっているように見えますね。
>平和問題にしろ経済問題にしろ、庶民感覚と公明党には著しい隔たりがあることを、会員の皆さまはそろそろ気づかれたらよいのではないでしょうか。
御指摘の通りだと思います。私もブログで何度も訴えておりますが、創価会員のお一人お一人が「現在の、選挙支援の活動が、果たして大聖人の立正安国論の御精神に沿ったものであるかどうか」を深く思索すべきだと思います。
池田先生は脳梗塞で療養中です。
返事は出来ない状態です。
残り少ないお命を静かに過ごさせてあげて欲しいと思います。
どの程度なのかは発表されて無いのでわかりません。
>池田先生は脳梗塞で療養中です。返事は出来ない状態です。残り少ないお命
その情報は間違いないのですか?聖教新聞を見ると「お元気な池田先生」と書かれており、毎日のように各種の会合に激励のメッセージを贈っています。そして、新人間革命の執筆も欠かさずに連載は続いています。時々、夫妻で会館を訪問した写真も載っています。「脳梗塞で療養中」とは一切発表されてませんよ。確かな情報が無い限り、推測だけで物事を断定する事は出来ません。
「池田名誉会長側からの返答は一切ナシであった」とする根拠は何ですか?
池田名誉会長は以前、田原総一朗氏に公明党について訊かれた時、次のように答えています。
「私は、イエスもノーも言わない。皆が立派に成長すれば、親元から巣立っていくものです。自由勝手にやっていいと思います」
「だが、私が発言すれば、すぐに『政教一致』と大騒ぎになることは明白です」
>「池田名誉会長側からの返答は一切ナシであった」とする根拠は何ですか?
元創価学会職員3名のブログで記述がありましたよ。ガルトゥング博士とスカイプで連絡を取り、池田名誉会長からの返事の有無を確認したところ、返事が一切無かった事を伝えられたようです。