ニワトリが仲間を守ろうと、コブラを攻撃する動画がインドで撮影された。動画の中で、コブラは首のフードを広げて威嚇しつつ、何度かニワトリに噛みつこうとする。ニワトリもすばやく突ついて反撃。逃げようともがくコブラに噛まれないよう、くちばしで器用にくわえる。(参考記事:「【動画】子を襲われた母ネズミがヘビを猛攻撃」)
ニワトリは落としたり突ついたりを繰り返しながら、くちばしからコブラをぶらさげて仲間がいない方向に運んでいく。ニワトリはこういった闘いには向いているのかもしれない。首を前後させながら動くため、猛毒を持つコブラは狙いをつけにくいようだ。(参考記事:「【動画】ワシとコブラの一騎打ち、勝ったのは?」)
結局、ニワトリはそれ以上の反撃を許さず、弱ったコブラを丸のみしてしまった。(参考記事:「【動画】ウミヘビが大きなウツボを丸のみに」)
このニワトリの行動は珍しいものではない。鳥はよくヘビを狙うもので、ニワトリも必要があれば毒ヘビを殺して食べることが知られている。飼われているニワトリも、ヒヨコや卵を狙う動物にはいつも注意している。だが、大きなヘビには負けることもあり、ヒヨコが殺されたり、卵が食べられたりすることもある。(参考記事:「雌雄モザイクのニワトリの謎を解明」)
動画に映っているヘビはキングコブラだと考えられる。キングコブラは、主にインドや中国南部、東南アジアの熱帯雨林や平原に生息しており、卵や鳥だけでなく、トカゲなども食べる。すべてのコブラは毒を持っているが、キングコブラがひと噛みで注入できる神経毒の量は、20人の人間を殺せるほどだ。基本的に臆病な性格ではあるものの、(人間やニワトリに)追い詰められると攻撃してくることもある。(参考記事:「【動画】ニシキヘビの中から人の遺体、詳細は」)
ニワトリとヘビの関係は神話にも登場する。バシリスクという、ヘビの姿をした伝説上の生き物は、雄鶏の鳴き声が弱点だとする話がある。