少子高齢化が進んでいることもあって、労働人口が減っていき求人難が深刻化している。 とりわけ、若い労働力の確保がどんどん難しくなっている。
完全雇用の状態が続き、新規の労働力確保がネックとなり、それが経済の成長を阻害するといった懸念も高まっている。
今日は、人手不足や求人難の問題を、ちょっと裏読みしてみよう。 日本経済が抱えている長期停滞の根本原因が見えてくるはず。
バブルが崩壊した1990年代に入って、日本は金融機関はじめ企業の倒産を回避する政策を連発した。 大量失業の発生は社会に大混乱を招く、それは避けなければならないといって。
公的資金の投入やら、毎年平均して10兆円を超す景気対策予算を組むやら、あらゆる手段を講じて、金融機関やゾンビ企業を存続させる方針を貫いた。
本来なら経営の失敗から淘汰されていっていいはずの金融機関や企業を存続させたのだ。 その横で、国の財政は急悪化を始め、借金もうなぎ登りで増加していった。
また、金融機関を救済するための超低金利政策で預貯金の利子は引き下げられ、家計の利子所得は大きく奪われ続けている。
バブル崩壊時に40兆円あったとされる家計の利子所得は、いまや数1000億円の水準にまで激減している。 個人消費が高まるはずがない。
恐ろしいほどのコストをかけた結果はどうなったか? バブルが崩壊して26年半になるが、日本経済はずっとモタモタしたままで、さっぱり活気は戻らない。 将来不安はどんどん増している。
たしかに雇用は守った。 しかし、企業の淘汰によって促進されるはずの新陳代謝の芽は、片っ端から摘んでしまう悪循環を繰り返してきた。
アベノミクスが成長戦略を謳っているが、そんなもの政治が音頭を取らなくても、本来なら勢いのある企業がどんどん進めていくだけのこと。
国の税収がさっぱり増えないのも、ゾンビ企業が大量に生き永らえているからだ。 あまり表面化しないが、実に多くの企業が税収入に貢献するどころか、ひたすら税金で食っているだけ、だからゾンビという。 国の外郭団体の多くも同類である。
どうしたらいい? ゾンビ企業や外郭団体の温床となっている租税特別措置法の適用や各種補助金を、毎年20%ずつカットしていく。 それでもって、経済活動や社会への悪影響の度合いを、ひとつずつ精査するのだ。
この際、雇用は考えない。 税優遇や補助金が社会にとって絶対不可欠かを徹底的に洗い出す。 国民の目にさらして、税優遇や補助金をひとつずつ洗い直すことで、本当に必要なものだけに絞り込める。
そんな中、社会が必要としている企業なら、税の優遇や補助金がカットされても、なんとか生きていけるはず。 それどころか、生きていくためにも経営の工夫やイノベーションに力を入れることになる。 これ、すなわち日本経済の活性化である。
一方、税優遇措置や補助金の毎年20%のカットで経営が成り立たないという企業は、まさしくゾンビである。 どんどん淘汰されていってしかるべきであり、予算の削減に直結する。
幸い、完全雇用で求人難が深刻化している。 ゾンビ企業からの労働力の流動化は、これまた日本経済の活性化に貢献する。
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