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移民救済撤回は「間違い」で「残酷」 オバマ氏が異例の批判

2017年9月6日 7:01 発信地:ワシントンD.C./米国

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移民救済撤回は「間違い」で「残酷」 オバマ氏が異例の批判
米国のバラク・オバマ前大統領。イリノイ州シカゴで(2017年4月23日撮影、資料写真)。(c)AFP/GETTY IMAGES/SCOTT OLSON

【9月6日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米政権が5日、未成年の時に不法入国する形で米国に連れてこられた80万人の強制送還猶予を定めた移民救済制度「DACA(ダカ)」の撤廃を発表したことを受け、バラク・オバマ(Barack Obama)前大統領は、この決定は「間違い」であり、「自滅的」かつ「残酷」だと批判した。

 大統領退任後は政界への口出しを控えてきたオバマ氏は、トランプ氏の決定を批判する異例の声明をフェイスブック(Facebook)上に投稿し、次のようにつづった。

「こういった若者を標的にするのは間違っている。なぜなら、彼らは何も悪いことをしていないのだから。それは自滅的だ。なぜなら、彼らは新たな事業を立ち上げ、私たちの研究所に勤務し、軍に従軍し、私たちが愛する国に貢献しているのだから」

「そしてそれは残酷だ。自分の子どもの理科教師が、あるいは親切な隣人が、ドリーマー(DACA対象者の若者を指す言葉)だったとしたらどうだろう? その人をどこへ送還すべきなのか? その人が知らない、あるいは覚えていない国、そこで使われている言葉さえも話せないかもしれない国へ送還するのか?」

 トランプ氏は、同制度には法律上の欠陥があると指摘し、米国内で生まれた米国人を優先すべきだと主張しているが、オバマ氏はこれを一蹴。「はっきりさせよう。きょう取られた措置は法律上必要なのではない。これは政治的な決断であり、倫理問題だ」と断じ、DACA撤廃の影響を受ける若者たちを保護するための介入を議会に要請した。(c)AFP

特集:トランプ政権

ドナルド・トランプ氏は2017年1月20日、米国の第45代大統領に就任した。

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