約48年間大阪環状線で走り続けた、オレンジ色の車体で親しまれた103系が2017年10月3日に引退します。それを記念したスペシャルムービーが公開されました。
5分30秒の動画は103系から見た前面展望映像と103系歴史写真で構成され、大阪の足だった103系の「日常」を情緒たっぷり描いた映像に。楽曲にはチャットモンチーの「サラバ青春」(2005年リリース)を採用し、“卒業”をテーマにした楽曲が103系の”卒業“に華を添えます。
映像はホームの様子からスタート。日の光に包まれながら淀川橋梁の上を駆け抜け、時に辺りは夕方、時に昼間へと変わりゆく大阪の街が見えてきます。
さらには「水平線に消えていく太陽」という歌詞に合わせて、沈む夕日を眺めながら駆けていくシーンに。ガラスを雨に濡らし、夜には疲れた人たちを乗せて、毎日毎日、走り続けてきたオレンジの103系。
さまざまな駅を駆け抜けて、動画はラストへ。昔の写真とともに、103系のこれまでの歴史を振り返ります。路線距離21.7キロの大阪環状線で運行を開始したのは、人類初の月面着陸に沸いた1969年。それから48年間にわたって大阪の人々を乗せ、走り続けた103系の総走行距離は実に「約9億5000万キロ」にも及びました。
最後に、「人が変わっても、時代が変わっても、そして電車が変わっても。大阪の毎日を、変わらず回り続けていく。」というメッセージが映され、動画は終了します。
1曲が終わるころにちょうど環状線を1周するように19駅それぞれの風景をつなぎ合わせた動画。オレンジ色の電車との思い出を呼び起こしてみませんか。
(辰井裕紀)
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