イタリア名物、トリュフ祭りのシーズンがやってきた!2017最新情報を一挙公開。

   

イタリアの秋の味覚と言えばワイン、オリーブオイル、ポルチーニ!!

 

旅好き女子ナナミちゃん
食欲の秋」なのは日本と同じなのね!!
料理男子のポールくん
美味しいものがいっぱいで一年で一番幸せなシーズンでーす!

 

そして何より、キャビア、フォアグラと並ぶ世界三大珍味のひとつトリュフが大収穫祭を迎え、イタリア国内の産地ではこの時期ならではのお祭りが開催されます。



トリュフとは

トリュフはキノコの一種

 

日本語で「トリュフ」と検索するとキノコとチョコレートが半々ぐらいで出て来るんですが、本家はキノコ。

(トリュフチョコレートの)名称は、高級食材であるトリュフ(セイヨウショウロ)に似ている事から。…(中略)…トリュフチョコレートは、1895年12月フランスシャンベリのN.Petruccelliにより創作された。

-Wikipedia「トリュフチョコレート」より

 

一方、本家のトリュフ(キノコ)が文献に登場するのは紀元前16世紀だとか!!

 

そんなにも古くから人々に愛されてきたトリュフは、いまや、キャビア(チョウザメの卵)・フォアグラ(ガチョウやアヒルの肝臓)と並ぶ世界三大珍味のひとつとして西洋料理で重宝されています。

 

キャビア
フォアグラ
トリュフ

 

黒トリュフと白トリュフの違い

さて、トリュフには、黒トリュフ白トリュフがあります。

 

色が違う…のはなんとなくイメージできるとして、どう違うんでしょうか。そして、どちらが貴重なんでしょう?

 

料理男子のポールくん
それぞれの特徴はこんな感じでーす

 

「黒トリュフ」

  • 主な産地はフランス南西部
  • お料理と一緒に加熱して食べることが多い
  • 蒸したりお酒に浸したりして缶詰、瓶詰にして一年中使うことができる

「白トリュフ」

  • 主な産地はイタリア北中部
  • 加熱せず、生のままで食材に振りかけて食べる
  • 保存がきかないので取れたらすぐに食べる

 

使い方からなんとなーく想像ができたかもしれませんが、そう、お高いのは白トリュフです。

 

イタリアでは10月の中旬~12月頭にかけて白トリュフが掘り出され(地中20cmぐらいに生息しているのを訓練された豚さんとか、犬さんが探し出します)、産地では週末ごとにトリュフ祭りが開催されます!

 

有名な各地のトリュフ祭り

ピエモンテ州「Fiera Internazionale del tartufo bianco d’Alba」


北の古都、トリノのちょっと南のアルバ(Alba)という小さな街(というか村)が、白トリュフの生産地として世界的に有名なんです。

 

このエリアは同じくワインでもその名を世界にとどろかせています。

 

料理男子のポールくん
バローロ、ランゲ、アスティなどなど、日本でも人気のワインがたくさん産出されていまーす

 

その他、ジャンドゥーヤチョコレートの主な材料となるヘーゼルナッツの特産地でもあり、美食家にはたまらないゾーンです。

 

料理男子のポールくん
ジャンドゥーヤチョコレートといえばイタリア人の食卓に欠かせないヌテッラの会社、Ferreroもアルバ発祥でーす

 

 

ここで行われるトリュフ祭りがFiera Internazionale del tartufo bianco d’Alba(フィエラ・インテルナツィオナーレ・デル・タルトゥーフォ・ビアンコ・ダルバ)という盛大な規模のお祭りで、今年2017年でなんと87回を数えるそう。

 

メイン会場は「Cortile della Maddalena(コルティーレ・デッラ・マッダレーナ)」というアルバ駅から徒歩5分の広場で、トリノからでも1時間半ほどで着く場所にあるので、比較的アクセスが良いところですね。こういうお祭りが行われる会場って車でないと行けないとか、バス乗り継いで2時間とかいうところも結構ありますから…

 

Fiera Internazionale del tartufo bianco d'Alba(フィエラ・インテルナツィオナーレ・デル・タルトゥーフォ・ビアンコ・ダルバ)

 

 

トスカーナ州「Fiera Tarturo di San Miniato」

 

中部トスカーナ州のお祭りは、サン・ミニアート(San Miniato)というフィレンツェとピサの間の、これまた小さな村で行われます。

 

このエリアはあの天才レオナルド・ダ・ヴィンチの生まれ故郷ヴィンチ村と目と鼻の先で、どこまでものどかなオリーブ畑とブドウ畑が続くところです。

san-miniato

サン・ミニアート村

 

旅好き女子ナナミちゃん
綺麗なところねぇ~…

 

普段は訪れる人こそ少ないですが、この時期になると打って変わってたくさんの人が白トリュフ目指して大集合!

 

こちらで行われるのはFiera Tarturo di San Miniato (フィエラ・タルトゥーフォ・ディ・サン・ミニアート)というお祭りで今年2017年で47回。

 

会場自体は小さな村全部を使ってやる感じで、そんなに広くはないのでわりとすんなり見れるでしょう。アルバほど人が集中しませんので、まだゆったりとまわれます(会場は基本的に屋外です)。

 

11月の土日の週末のみ開催ですが、日ごとに鼓笛隊のパレ―ドがあったり、各種催しをやっています。

 

各スタンドでは生トリュフだけでなく、トリュフを使ったオイルや塩のほか、この辺りでよく食べられるイノシシのラグーソースの瓶詰など、珍しいものも色々売っていて、お店の人に声をかけると味見させてもらえますよ。

 

 

Fiera Tarturo di San Miniato (フィエラ・タルトゥーフォ・ディ・サン・ミニアート)

  • 2017年11月11日(土)~26日(日)の土日 11.30~19.00頃
  • サン・ミニアートトリュフ祭りの公式サイトURL:http://www.sanminiatopromozione.it/
  • アクセス:Firenze S.M.Nからピサ方面行の電車に乗ってSan Miniatoで下車(約40分)→駅の目の前から旧市街行きのバスに乗車(約30分)。バスは駅の目の前から30分に1本出ています(日曜日は1時間に1本)。
    →電車の検索はTrenitaliaの公式サイト
    →バスの検索はCTT Nord社の公式サイト

 

フィレンツェ市内発着の専用車の手配も可能です
詳細はこちらからお問い合わせください!

 

マルケ州「Fiera Nazionale del tartufo Bianco」

 

中部の東、アドリア海側のマルケ州ではFiera Nazionale del tartufo Bianco(フィエラ・ナツィオナーレ・デル・タルトゥーフォ・ビアンコ)というお祭りが開かれます。

 

このお祭りが開かれるアックアラーニャ(Acuqlagna)という村、実は「トリュフの街」として有名なんです!世界的にはアルバの方が有名なんですが、実にイタリア全土の生産量の6割ほどがここから採れる、イタリア最大のトリュフ産地だとか。

 

 

11月には白トリュフ祭り、2月には黒トリュフ祭り、そして8月にはサマートリュフ祭りが開かれるという、とにかく年中トリュフでいっぱい

 

2017年の秋は第52回トリュフ祭りです。なんと例年20万人もの人が訪れるという、大きなお祭り!トリュフを見たり味見したり、実際に購入したりもできます。また、トリュフを使ったクッキングショーなどのイベントも盛りだくさん。

 

azqualagna
ちなみに普段のアックアラーニャはこんなところ。

 

 

旅好き女子ナナミちゃん
えっ…すっごいキレイ…!!!

 

そうなんです。まさに清流という名前がふさわしい、小さな川が流れる山あいの地です。

 

ここからそう遠くない隣村のウルビーノには、あのルネサンス三大巨匠のひとり、ラファエロが1483年に生まれています。

 

ラファエロ自画像

自画像
ラファエロ・サンツィオ, 1506頃
ウフィツィ美術館, フィレンツェ

 

ラファエロはこの生まれ故郷で少年時代を過ごし、20歳の頃、既に高名だったレオナルドやミケランジェロの噂を聞きつけてフィレンツェにやってきました。結構な美青年で、人好きのする社交的な性格で友達も多かったそうです。

 

彼の他にも、著名な建築家ブラマンテや、音楽家のロッシーニなどもこのエリアの出身です。

 

旅好き女子ナナミちゃん
すごーい、トリュフは有名人をたくさん育てたんだねー!!

 

Fiera Nazionale del tartufo Bianco(フィエラ・ナツィオナーレ・デル・タルトゥーフォ・ビアンコ)
  • 2017年10月29日(日)・11月1日(水)・4日(土)・5日(日)・11日(土)・12日(日)
  • アックアラーニャトリュフ祭り公式サイトURL:http://www.acqualagna.com/50-fiera-nazionale/
  • アクセス:公共交通機関でのアクセスは難しいところです。車で移動がおすすめ。

 

その他の地域のトリュフ祭り一覧

以下は、大小さまざまなトリュフ祭り(黒トリュフ・白トリュフとも)の一覧です。詳しい日程・場所等は、各リンク先をご確認ください。

州名 コムーネ(市町村)名 第~回 サイトURL
エミリア・ロマーニャ サヴィニョ
savigno
? http://www.tartufosavigno.com/
エミリア・ロマーニャ ベドニア
bedonia
4 http://www.fieradeltartufodibedonia.it/
エミリア・ロマーニャ カレスターノ
calestano
27 http://www.tartufonerofragno.it/
エミリア・ロマーニャ サンタガタ・フェルトリア
sant’agata feltria
32 www.prolocosantagatafeltria.com/
エミリア・ロマーニャ ドヴァードラ
dovadola
51 http://www.sagreinromagna.it/
リグーリア ミッレズィモ
millesimo
25 http://www.eventiesagre.it/
ロンバルディア ボルゴフランコ
borgofranco
23 https://www.facebook.com/Tuberfood/
ロンバルディア ティグナーレ
tignale
19 http://www.tignale.org/
マルケ ペルゴラ
pergola
22 http://www.pergolainforma.it/fiera-tartufo/
マルケ サンタンジェロ・イン・ヴァ―ド
sant’angelo in vado
54 http://www.mostratartufo.it/
ピエモンテ サン・セバスティアーノ・クローネ
san sebastiano curone
34  http://www.eventisansebastianocurone.com/
ピエモンテ ポンテクローネ
pontecurone
34 http://www.eventisansebastianocurone.com/
ピエモンテ ムリゼンニョ
murisegno
50 http://www.fieradeltartufo.com/home.aspx
ピエモンテ モンカルヴォ
moncalvo
63 http://www.fieradeltartufodimoncalvo.it/
ピエモンテ ベルガマスコ
bergamasco
19  http://www.comune.bergamasco.al.it/
トスカーナ バルベリーノ・ディ・ムジェッロ
barberino di mugello
13  http://www.comunebarberino.it/
トスカーナ サン・ジョヴァンニ・ダッソ
san giovanni d’asso
15 http://www.mostradeltartufobianco.it/
ウンブリア チッタ・ディ・カステッロ
citta di castello
38 http://www.iltartufobianco.it/it/
ウンブリア ヴァルトピーナ
valtopina
37  http://www.tartufoavaltopina.it/

☆=2017年9月現在、サイトに今年の情報がアップされていないのでご注意ください。

 

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この記事を書いた人
フィレンツェ在住の公認観光ガイド、Azuです。
得意ジャンルは美術、街歩き、ワイン。好きな芸術家は、ブロンズィーノ。有名作品もいいけど、隠れ注目ポイントや裏話が大好き!普通のガイドブックじゃ見つからない、”ここだけの話“をお伝えします♪ 詳しいプロフィールはこちら
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