やりたいこと仕事にして会社の人間関係も悪くないし残業も少ないホワイトでプライベートも充実しています。
これ以上に素敵なことってないだろうなというぐらい精神的に贅沢な日常を過ごしているけれど、それはそれとして、最近どことなく自分が浮き世離れしているような気分になることが多いのですね。
会社で起こる女同士の情報共有の全てが内心どうでも良いのです。直接仕事に関わることは仕事だから共有しているだけで、個人の情報なんてお互いを知れば知るほど衝突が起きるきっかけの種になるからできるだけ触れたくないのです。だから適当に相槌を打つだけであまり自分のことを話さない私が、もしかしたら目の前のこの人にはちょっと奇妙に写っているのかなと、そういう雰囲気を感じることがあります。
お客様への丁寧な対応とかも全てが内心どうでも良いのです。仕事だからやっているだけで。決められた笑顔とか義務的な気遣いとかその世界だけで通じる礼儀とか、そういうことを真心と解釈して素晴らしいと評価する社会やお客様を、なんだか浅いなと思ってしまうことがあるのです。
まあでも自分がしたことで人が喜んでくれてお金が入るならそれはそれで嬉しいし、だから今のところそういう価値観に合わせて仕事しているわけですが。
撮影:ハチ
私個人は数年で意味もなく住居を転々とし、人も場所も仕事も全てそのうち失う前提でいつも考えていて、女性らしくある日突然一輪の花とかプレゼントされても、割と毎日違う場所にいるせいで持って帰れず人の家に置いていくみたいなヤツなのですよね。そりゃ価値観が会社とは全く違うわけである。
そうして今日も結局うっかり終電を逃して人の家に泊まっているわけです。
私に限らず、どこにでもすぐに泊まれる奴ってたくましいけど割とクズだなと思います。歯ブラシと着替えを持ち歩くって、計画性のなさや人の世話になることを前提に動かないと成せぬ技ですからね。
そして、クズであったところでだからどうしたと思っているので一向に治らない。傾向があるように思う。少なくとも私は。
でもなぜかそういうヤツに限って人が寄ってきたりするよね。
なんやかんや、みんなひとつひとつ心にマイノリティを抱えていて、少しずつそういうクズっぽい要素を人に否定されながら、排斥されながら、そういう自分を認めてほしいと思って生きているのかもしれないと思う。
でもね、クズって寛大なわけじゃなくて、なんにも本当にこだわりがないだけよ(笑)
何を否定するわけでもなく、何を受け入れているわけでもないのだけれど、それに居心地の良さを感じるぐらい、みんな疲れているのだろうなぁと思うことがあります。