【社員インタビュー】新しい知見・成長を求めて3社で働く – 本業と副業、両立のコツは?
freeeには正社員で働く傍ら、副業をしている社員がいます。その中の一人が、松崎啓治さんです。freeeでエンジニアとして人事労務freeeに関わるほか、ほかの会社からも案件を引き受けています。松崎さんが副業を始めたのにはどんな理由があったのでしょうか。そして、同じ職種の副業だからこそ気を付けているべき点はあるのでしょうか?松崎さんに聞いてみました。
副業を合わせて週7日稼働。仕事を上手く回すコツは?
――松崎さんは現在どれくらいのペースで副業をなさっているのですか?
週2ですね。freeeのほかに2社クライアントがいて、1社は時給制、1社は月額でフィーをいただいています。
基本的に週末に稼働し、平日はfreeeの仕事後に必要があれば作業をしています。その際は、自宅に帰ってからPCを開くようにして、freeeで仕事をしているときは他社の案件はもちろん見ないです。
セキュリティや機密の問題もあるので、その点をしっかりと意識しています。
――稼働日数が多いですが本業が忙しい時期はどうなさってますか?
取引先と相談します。時給制の会社さんはJIRA(バグのトラッキングやプロジェクト管理に使用されるサービス)を活用し、働いた時間を副業先に申請しています。働かなければ時給は発生しません。
――副業をする上で気をつけていることはありますか?
メッセージのやりとりはすべてSlack上で行っているのですが、コミュニケーションに齟齬が出ないように気を遣っています。
たとえば、文章でのやり取りで問題を感じたら、スクリーンショットに説明文を入れて見てもらっています。その際に活躍するのはSkitchです。
日を跨ぐような話し合いになる場合は、Google Docs上に文書ファイルを作成し、進捗や問題点の洗い出しを行えるようにしています。この方法はGoogle Docs上にスクリーンショットも貼り付けることができるので、コミュニケーションが上手くいった実感があります。
――顔を合わせる時間が少ない分、丁寧に物事を伝える努力が大切なのですね。
新しい知見を得るための副業
――そもそも、どうして副業をしようと思ったのですか?
freeeに入社してからそろそろ3年なのですが、慣れが出てきてしまい……新しい学びがほしいと思っていました。
そこで、アドバイザーやコンサルタントとして働こうと副業探しに取り掛かりました。
仕事の内容の話をしていくうちに、アドバイスだけではなく、自分が実際に作業もできると思うようになりました。アドバイス先の会社でも、リソースを割ける方が他におらず、私が実装や修正作業もする流れになり、今は開発アドバイスをしつつ実作業も進めるような形でエンジニアとして副業をしています。
――今はどんな会社とお取引なさっているのでしょうか?また、実際に取り組んでみていかがでしょう。
旅行の予約サイト、不動産比較サイトを運営している会社さんと仕事しています。あとは学生ベンチャーです(※2017年4月時点)。
仕事内容はとても面白いですね。特に学生ベンチャーはすごく狭いオフィスでみんなでガーっと仕事するのですが、流れや意思決定が早い点や、毎週オフィスで知らない人に出会える点、動きが激しく事情が変わる点、小さなトライ&エラーを繰り返す点が刺激的です。…
――とても楽しそうですね。しかし、給与面に関しては学生ベンチャーだと厳しいのではないでしょうか?
そうなんです。なので、1カ月は無給のトライアルという条件で仕事をしました。これは賛否両論分かれるやり方なんですけど……期間を決めて、お金をコミットしない方法をとると、お互いギスギスせずにできることがあります。1カ月過ぎて価値を感じてもらえたらお金をいただくようにしています。
――いいですね。私もそのスタイルで仕事をしてみたいです。ちなみに、副業をスタートする前にご自分が持っていた希望は叶いましたか?
もともとはエンジニア以外の職種を希望してはいましたが、実際にやっている仕事はエンジニアですね。ただ、全然業種が違うところに入っているので、新しい知見がたまって面白いです。
希望する副業の見つけ方とは?
――今お仕事している会社はどうやって見つけたのですか?
wantedly経由です。「週末だけ、週2OK」という検索条件で探して、気になった求人に片っ端から「気になる!」を押しました。その際、同業ではないこと、資本関係で問題がなさそうなことを、会社概要やニュース記事から判断しています。
最初は仕事に繋がらず苦労しました。なので、ただ面接を受けるだけではなく、実際に抱えている技術的な問題をその場で聞いて答えるように意識付けるようにしました。
ビジネスだけですと、CEOとビジョンが合う合わないの話になりがちになるのですが、技術であればビジョンではなくても解決できる課題があり、需要があるかなと意識転換をするようにしました。
ちなみに、複数クライアントからの収入の管理に会計freeeが一役買っています。
請求書を作るとき、源泉徴収額の計算もすごく簡単ですし、銀行口座と同期しているから、「この振り込みってなんだっけ?」って混乱することがないです。
――源泉徴収の計算もできるんですか?私も会計freeeユーザーですが知りませんでした。便利ですね。
副業の申請と開始タイミング
――副業は会社にどのように申請したのでしょうか?
freeeでは定期的にマネージャーと面談があるのですが、そこで相談しました。
ただ、そのあとすぐに副業をはじめた訳ではなく、本業との兼ね合いを考慮しました。
実際にスタートしたのは、社内でのプロジェクトがひと段落してからです。
それから、先ほどお話ししたようにwantedlyで仕事を探して、開業届を提出しました。
そのころちょうど、開業freeeのサービスが立ち上がった時だったので、それも使いました。
――開業freeeを使ってみてどうでしたか?
書類がすごく簡単にできましたね。僕は実際に税務署の方の反応も見てみたかったので、郵送ではなく持参しました。税務署の方には「完璧ですね」って言われました。
副業は挑戦の足がかり
――これから、本業・副業にかかわらず取り組んでみたい仕事はありますか?
現在は、Webサービスのエンジニアとして複数社で働いていますが、資金を貯め別のことに挑戦してみたいです。自分の人生での挑戦をするために、副業を足がかりにしたいという考えがあります。また、パラレルワーカーが存在し易い社会にしていきたいです。
――とても前向きなご回答ばかりで、お話を聞いてて元気が出てきました。本日はどうもありがとうございました。
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取材協力者:松崎啓治さん(エンジニア)
ソーシャルゲームの会社を経て2014年にfreeeにジョイン。
インフラ、会計freee、給与freeeの担当を経て現在は人事労務担当。ボードゲーム部所属。
副業は2016年9月からスタート。 -
ライター:佐藤まり子
フリーのライター、Webディレクター。オランダと日本2拠点で活動中。分野問わずSEOライティングが得意。持ってる資格は剣道五段。オランダでは剣道用品の販売も。猫と旅行が好き。Twitter : @mariko_cabin442