こんにちは。
すてでぃです。
今回は、
(2009年 講談社)
を、ご紹介したいと思います。
【概要】
大学生の健太郎と出版社勤務の姉・慶子は、祖父が実の祖父ではないと知らされる。
6年後、2人は太平洋戦争で特攻として戦死した実の祖父・宮部久蔵の事を調べ始める。
その宮部久蔵は『天才だが臆病者』と呼ばれていた。
元戦友たちの話を聞いていくうちに、想像していた宮部久蔵とかけ離れた人物像に戸惑いながらも本当の姿が明らかになっていく。
【感想】
戦闘機や艦船が多く出てきますが、戦争の知識がない私でもそれなりに理解ができて読みやすい内容でした。
当時、特攻隊として敵船艦に突っ込んでいった十代後半から二十代前半の若者の心情が痛いほど伝わってきて、何とも言えない気持ちになりました。
そして、その若者達を軍のメンツの為に、次々と特攻隊として突っ込ませた上層部が許せないです。
戦時中の日本は、今では想像できない程恐ろしい時代だという事が読むとわかります。
その中で、宮部は命の大切さ、尊さを教えてくれ、最後は『天才だが臆病者』の意味がよくわかりました。
私は文庫本で読んだのですが、文庫本としては少しボリュームのある作品で、戦争ものでもあったので最後まで読めるか心配でしたが、意外とサクサク読み進むことができました。
特攻隊・宮部の生き方は、とても感動しますので、是非機会があったら読んで頂きたいと思います。
最近、情勢は緊迫していますが、もう二度とこういった戦争が起こらない事を祈るばかりです。
この作品は、2013年に岡田准一さんが主演で映画化され、日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞しています。
他にも2010年には須本壮一さん作画による全5巻で漫画化、2015年には向井理さん主演による全3話で特別ドラマ化も作成されています。
それではまた。
すてでぃでした。