2. 実践編

クマでも分かるトレースAAの作り方>2.1 AAのズレを直したい
2.1 AAのズレを直したい
例えばこんなズレ、よくありますよね?
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 |   そのままモナーでお待ちください   |
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この右の辺がまっすぐ揃っている方が当然綺麗です。
この修正方法を幾つか紹介しますが、一般的な改造に使用するなら 2.1.1 と 2.1.2 だけで十分です。

2.1.1 全角スペースと半角スペースでズレを調整する
例えば、下の図にある4本の線を縦一直線に並べるにはどうしたらいいか分かるでしょうか?

この場合、2段目を1ドットだけ左にずらせれば、1段目と2段目の縦線は揃います。
このための方法は幾つかありますが、一番ポピュラーなのは

全角スペースを1つ消して半角スペースを2つ入れるとAAが1ドット左に動く

という手法です。実際にやってみます。

2段目が1ドット左に動くことで、1段目と2段目の縦線は揃いました。
この原理は、全角スペースは11ドット、半角スペースは5ドットなことによります。
つまり、11ドット消して5ドット×2を足すことによって、AAを1ドット左に調整することができるのです。

さらに同様の作業を3段目・4段目にも行ってみましょう。

全角スペースと半角スペースの組み換えによって縦の線がまっすぐ揃いました。
しかし、半角スペースが連続してはいけないことに注意してください。(1.2

(´д`)Edit では Altキー + ← or → で1ドットずつ左右にずらすこの作業を自動でやってくれます。

この手法で最初のAAを修正した例を下に示してこの項は終わります。

2.1.2 ドットで調整する
ドットというのは 「 . 」 の記号のことで、ドット自体は極めて小さい記号なのでこれを利用してズレを調整しても
比較的目立ちにくいということを利用したのがこの項で扱うAAの調整方法です。

全角スペースが11ドット、半角スペースが5ドットというのは触れましたが、
時にこれだけでは修正しきれない場合もあります。
その時に「 . 」が3ドットであることを利用して修正するのです。

再び最初のAAをドット「 . 」を使って修正してみましょう。
「 . 」の3ドットというのは小さな単位であり、連続していてもNGではないので、
はっきりいって全角スペース・半角スペースの組み合わせより調整は簡単です。

しかし、ドット調整の乱用は明らかにAAが汚くなります。
大きいAAなら比較的目立ちにくいですが、小さいAAほど目立ちやすくなります。

また私感ですが、ドット調整の少ないAAほど上手く感じます。
AAの製作に慣れてくると、多すぎるドットに気を使いだす段階が必ず来ると思います。

【↑通常の改造程度ならここまでで十分です↑】

2.1.3 同じ文字でも全角と半角でdot数が違う
例えば小文字のL(エル)ですが、全角「 l 」と半角「 l 」では一見すると見た目が全く同じなのにドット数が違います。
具体的には全角の「 l 」が4ドットで、半角の「 l 」が3ドットです。

以下の例の縦線を揃えたい場合、

ここで半角の「 l 」を全角の「 l 」に差し替えると、

見た目が一切変わらないのに縦線がまっすぐ揃いました。

この手法は、AAの微調整や髪のラインを整える場合などに非常に有効です

また、以下のAA(自作)のようにAAの中で揃えるべき縦線が発生している場合にも極めて有効でしょう。
            / .:〃l ヽ `ヽ::::| 〃,イ|ヽヽ、 ;  :    !   ;;::.
 ..::::/   , ' ,.:イ.i ::/ ,' .::i i .l::::|/〃 !|  ヽ\;:.  ;:.   l:i;..  l;;;:::..
.::/ /   / /:ムL|/:: ,イ .:/ :!:.::li:::|:i:.  l  :..i;. i;;;::.. l;;:::. !:|l;;;;:.. ト、;:i::
イ l:/  ,'.::/:::ハ `ヽ/ |::,'l !:|::i:ll:::|:|:::. .:;.  l:lト、ト、l;:.|;;;i;:::.l::ト、;;;;:| l/|r
|ト|!ハ:. l.:l::/::,イノ┬v } lイ l..:|::l::l:トノ|ヘ:: i:;;i;:...l」ト人K,ィlヘl;;;::|∧ \l
l| l l:: N;':::,'   ヽfj〈 l/ノン:://!ハl | ハ::l:;;lヽ!|l{ 」イfjノi ハ;;;,' ヘ  i
   |l l |: ,'   ` ーKj l:::// i ノ| | ハl:;;ト、トlヽ7 `´  l/
   リノ |/        ヽ |/       |   ヽ|ヘへ/
     ! __      ヽ      |       r'     「 >、
\   ィ'ー、\  r-一''´      |      `ー┐ _ノ /´,イ〉    /
  ヽ   `'ー、_>┘         |        ̄`ヽ/´    /
   ヽ    ノ              |            ,.、┴-、  /
    ヽ  ト、            |       /     l/
`ヽ、  ヽノ `ー-、        |     /      /
   \  \   l        |    /      く
\       ヽ  l         |   <_______\
  \___  ‐┴、 l         |               7 ` \
          ヽ|          |          〈     `ー-

左サイドの髪のラインで全角半角の l や i を織り交ぜることで
中心線が合うように調整している。
これは全角「 i 」半角「 i 」などでも有効です。
実際には全角と半角でドット数が異なる例は他にも色々あります。

2.1.4 ! の用法
次の例で、中段だけを動かして縦線をまっすぐ揃えたい場合を考えます。
f            l
r            l  ←まっすぐ揃っていない
f            l
もちろん、全角スペース(11ドット)を一つ消して半角スペース(5ドット)を2つ入れる手法でもいいのですが、
文字の入れ替えだけでまっすぐに揃える手法があります。それが「 ! 」の使用です。

実は「 ! 」は、「 l 」や「 i 」や「 | 」といった他の縦線文字に比べて、位置が1dot左にあります。
これはつまり以下のようなことです。
  |
  !  ←他の行に比べて少し線が左に寄っている
  l
  i
つまり、最初の例で「 l 」を「 ! 」に差し替えると縦線がまっすぐ揃います。
f            l
r            !  ←まっすぐ揃った
f            l
この手法は2.1.3の全角「 l 」と半角「 l 」の使い分け同様、AAの微調整には有用な技です。
クマでも分かるトレースAAの作り方>2.1 AAのズレを直したい