普通のバイトでは無く、企業で長期インターンを始めたいと考えている大学生は多いと思います。
ただ、間違った企業の選び方をしてしまうと、ただ働きをさせられたり、夜遅くまで残業をさせられたりというケースも多々あるのです。
今回はそんな長期インターン先の選び方と注意すべきポイントについてご紹介致します。
また短期インターンとの違いや特徴についても合わせて説明を行います。
これから長期インターンを始めたい!と思っている方や今のインターン先に不満がある学生は必見です!
そもそもインターンって?短期と長期のインターンの特徴や違い
一言でインターンといっても実はインターンには2種類存在します。
短期と長期のインターンでは、企業が学生に求める事や採用の意義が異なります。その為、自分のニーズに合ったインターンの種類を選ぶ必要があるのです。
下記で詳しくそれぞれのインターンの特徴を説明します。
短期インターンの特徴やメリット
短期インターンとは、企業が学生の為に用意した1日から2週間程度のインターンプログラムの事を指します。
短期インターンの多くは、業務に直接的に関わる訳ではなく、その会社や業界に関して理解を深める為に行われます。
また新卒採用に直結することも多く、選考活動の一環として行われる事が多いのも特徴です。
短期インターンには以下のようなタイプが存在します。
- ディスカッション型
- セミナー型
- 業務擬似体験型
ディスカッション型の短期インターン
ディスカッション型は、「弊社の商品、○○の売り上げを2倍にする方法を考えてください」などのお題が出され、個人やグループでディスカッションを行うタイプです。
多くのケースでは企業の採用担当者がディスカッションの様子を観察し優秀な学生を見つけ出す為に行われます。
その為、インターンというよりも採用活動の一環という意味合いが強くなります。志望する会社でディスカッション型のインターンが行われている場合には、参加する事をおすすめします。
セミナー型の短期インターン
セミナー型の短期インターンとは、いわゆる企業の説明会の様なものです。
その企業がどのような事業を行っているのか、また業種や業界がどのようなものなのか、また会社の働き方や給料はどの程度なのか等の企業の基礎知識について説明が行われます。
このタイプの短期インターンも、企業の主な目的は新卒採用にあり、学生側からしてみれば特別なスキルが身につく事はありませんが、将来的に入社したい会社や業界の研究として行くのであれば有効的です。
業務擬似体験型の短期インターン
最後は、業務擬似体験型の短期インターンです。これは短期インターンの中では最も日常的な業務を体験できるタイプです。
特に多いのが、営業の社員に同行し、実際の営業を体験するものです。
このタイプは、実際の業務風景や雰囲気を間近で見る事が出来るので、企業をより深く理解する事ができます。
また社員さんとの繋がりを持てるので仕事以外のプライベートの過ごし方も聞くことが可能です。
長期インターンの特徴やメリット
続いては長期インターンの特徴やメリットについて詳しくご紹介します。
長期インターンとは3ヶ月から1年ほどの期間で、社員と同じような業務をこなすインターンの事です。
通常の業務と同じなので、お給料や交通費は勿論支給されます。ただし、企業によっては「社会勉強」という名目で給料を発生させない所もあるので事前に確認が必要です。
長期インターンの一番のメリットは、業務をこなしつつ様々なスキルを身につける事が出来る点です。
通常のアルバイトでは得られない実務的なスキルを身につける事が可能なので、「入社後、他の人と差をつけたい」「起業したいのでスキルや経験が欲しい」といった学生にはおすすめです。
なお、長期インターンのタイプは主に以下の4つです。
もちろん他にもありますが、代表的なものは上記のようなタイプです。それでは1つずつ詳しく見て行きましょう。
営業系インターン
営業系のインターンは、主にテレアポやメールでのアポイント、飛び込み営業などに分かれます。将来的に営業のスキルを学びたい学生やコミュニケーションスキルを向上させたい学生におすすめです。
ただし、扱う商材やアポイントの方法は企業によって異なるので、事前にしっかり下調べする事をおすすめします。また、どうしても体育会系の要素が強い営業会社が多いので、そういった雰囲気が苦手な方にはお勧めできません。
給料体系は、多くの場合時給によって発生しますが、企業によっては契約件数やアポイントの件数によって給料が発生する事もあるようなので注意が必要です。
マーケティング系インターン
長期のインターンで一番多いのがマーケティング系のインターンでしょう。
このタイプは、企業の売り上げ向上やプロモーション活動の企画を考え、実行までを担ったり、エクセルやワードを使用し現状のデータを分析・調査を行うなどの業務がメインです。
マーケティング系といっても、企業によって業務内容が大きく異なるので面接時には必ず詳しい業務内容の確認が必須です。
パワーポイントやエクセルといったPCスキルを求められる他、場合によっては会議やミーティングへの参加する事もあります。
ライター系のインターン
ライター系のインターンはWebメディアを運営するベンチャーや紙媒体の雑誌出版社に多いタイプです。
身につくスキルとしては、情報を整理する能力やライティング能力、また編集の能力です。
給料体系としては、時給制が多いですが、企業によってはライティングごとの文字数や記事数で支給する所もあるようです。
また、メディアによってはライティングだけではなく取材やデザインの業務もあるので、カメラマンやデザイナー志望の学生にもおすすめです。
プログラミング系インターン
最近多くなったのがプログラミング系のインターンです。実際にプログラミングを行いWebサイトやアプリ、サービスの構築やデザインを行います。
企業によって既にプログラミング能力を持っている学生しか雇わない所や未経験でも採用可の所に分かれるので事前に確認をしましょう。
また使用する言語も企業によって異なるので面接時に聞く事をおすすめします。
インターンを選ぶ際の基準とポイント
それでは、インターンを選ぶ際の基準とポイントについてご説明します。選ぶ際の基準とポイントは以下のような点です。
- 身につけたい事を明確にする
- 業務内容を確認する
- 会社のフェーズを理解する
- 給料を確認
- 自分の好きな事を軸にする
それでは1つずつ解説して行くので、自分にぴったりのインターン先を見つけてください。
インターンで身につけたい事を明確にする
長期インターンを選ぶ際に、1番重要なポイントは、インターンをした結果何を身につけたいかです。
インターンをして身につく代表的なものは以下の様なものです。
- 社会人のマナー
- 社会人との接し方
- 営業スキル
- マーケティングスキル
- プログラミング能力
この他にも、身につくものはありますが、まずは自分が何を身につけたいかを明確にし、そこからインターン先を探すことが重要です。
例えば、社会人としてのマナーを学びたい学生は、いわゆる駆け出しのベンチャー企業より、ある程度創業年数のある中堅や大手ベンチャーの方が社会人マナーを身につけやすい環境です。
このように企業や業種によって、身につくスキルが異なってくるので注意しましょう。
業務内容を確認する
インターンの応募時や面接時には必ず業務内容を確認しましょう。営業系やマーケティング系のインターンと一括りで言っても、実際に行う業務は企業によって大きく異なります。
応募時や面接時には必ず採用担当者に「実際にインターンとして働き出したら、担当するであろう業務内容を具体的に教えてください」と質問する事が大事になってきます。
この質問を怠ると、実際にインターンを始めてから「なんか思ってたのと違う」「雑用ばかりやらされる」などの弊害が出てきてしまい、せっかくインターンを始めたのに長続きしなくなってしまいます。
会社のフェーズを理解する
会社には、ある程度フェーズ(段階)が存在します。特にベンチャー企業だとシード期・アーリー期・グロース期など会社の成長段階が大きく異なります。
このフェーズによって身につくスキルは大きく異なってきます。例えば、『事業を大きくする経験をしたい』と考えている学生にはシード期やアーリー期といった会社が成長する前段階や成長している駆け出しのベンチャー企業を選ぶ事をおすすめします。
逆に『社会人としてのマナー』『会社のノウハウや経験』を学びたいと考えている学生は、ある程度成長を経た段階のメガベンチャーや大手企業を選ぶと良いでしょう。
お給料を確認する
最近は大学生を無給で働かせたり、残業を強要するインターン企業も多いのが現状です。
これは個人的な意見になりますが、しっかりと身につくスキルを学べる会社でインターンをしたいのであれば、きちんと給料を支払ってくれる所をおすすめします。
何故ならば、企業がお給料を払うのは、学生の事を会社の一戦力として大事に考えているからです。
そのため、真剣に学生を育てようとしますし大きな仕事を任される事も多くなります。
一方で無給のインターンは、戦力としては全く捉えておらず、雑用まがいの業務がどうしても増え、スキルの向上には繋がりません。
またお給料が支払われないとモチベーションの維持が大変困難になり長続きしないケースがほとんどです。
もし、スキルを身につけ長い期間にわたりインターンを行いたいのであれば、断然有給のインターンを探す事をおすすめします。
迷ったら自分の興味や好きな事を基準にする
これは最後のポイントですが、「インターンを探してるけど、企業が多くてどれにすれば良いか迷う」という学生へのアドバイスです。
迷ったら自分の興味のある業界や業務内容を行なっている企業を選んでください。
例えばゲームが好きならば、ゲームを作っている会社に、雑誌が好きならば出版社を選んでください。
インターンを行うと必ず嫌な業務や困難な業務に直面します。その時に好きな業界や興味のある業務を行なっていると、インターンを辞めずに長続きする事が出来ます。
もしも今インターン先に迷っている学生がいたら、「好きな事」「興味がある事」を基準に選ぶと良いでしょう。
インターン先を選ぶ際の注意点
さて、ここまで短期インターンと長期インターンの違いや、インターン先を選ぶ際の基準やポイントについて説明してきました。
最後に簡単にインターン先を選ぶ際の注意点を解説します。
最近は、どこの企業もより多くのインターン生を集める為に、魅力的な事を募集サイトに掲載しています。
しかしいざインターンを始めると雑務や雑用をやらされるケースが少なくありません。
インターンの応募時には『受かりたい』という気持ちを少し抑えて、実際にインターンをするとしたらどんな業務に携わるのかという事を採用担当者に詳しく聞く事が大切です。
自分のやりたい事と企業が学生にやらせたい事に大きなズレがないかを必ず確認してインターンを始めましょう。