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不愛想でデカくて汚い、名前のない野良ネコ。

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私は、現在も愛猫がいるけれど、子供のころから何度か野良猫を拾って家族として生活してきた。

 

少し猫アレルギーがあるけれど、くしゃみ、鼻水、涙を差し引いてももふもふしたい程、極度の猫好き。

猫がホコリまみれになってくると結構ひどい事になる。

 

猫アレルギーと引き換えに、沢山の癒しをもらえるので心の平和の為にはとても良い。

ただ、猫はやっぱり寿命があるし、いつかは必ず別れが来る。

 

かなり前の話だけれど、この時期になるといつも、不愛想な名前もない野良猫を思い出す・・・。

愛想の悪い猫

そのころ我が家では猫を飼っていない時期だったのですが、田舎なのもあって稀に野良猫を見かけることがある。

 

ある日洗車をしていると、たまたま家の前の見るからに不愛想な、デカイ汚い猫が通りがかった。

 

当時の写真はないけれど、トップの写真はまさにこんな顔。

 

「おぉぉ猫来たー!」

 

と、不愛想でデカくて汚くてブサイクだけれど、久しぶりの野良ネコの到来に興奮した私は、とりあえず適当な餌をあげると警戒しながら恐る恐る食べて逃げて行った。

次の日

猫ってご飯をあげると必ずと言って良い程、また来る。

餌を用意して待ち構えていると、不愛想な猫は案の定、同じくらいの時間にやってきた。

 

ただ、猫との間合いは3m位。そうそう近づいては来ない。

 

そうしてエサをあげ始めて数ヶ月、毎日のようにエサを食べてはどこかに逃げて行った。

 

普通、野良でもエサをあげてると慣れてくるので、捕まえて去勢して飼うつもりで餌付けしていた・・・。

数か月後

数ヶ月経ったけれど、その猫はよほど人間が嫌いな様子で、一向になついてくれなかった。

 

それでも何とか間合いが1mくらいまで近づくことが出来たので、満を持して手からエサを直接上げてみる事にした。

 

すると、

 

「痛っ!」

 

猫の右フックがヒットして私の手から流血。

本気の猫パンチはやっぱり早い・・。

 

ご飯は食べに来るのに一向に人間は嫌いらしい・・。

 

その猫はご飯を食べた後、いつもはさっさとどこかへいってしまうけれど、その日は珍しく、こちらをジーっと見て何か言いたそうにしばらくたたずんでいた。

突然エサを食べに来なくなった

その後もちょくちょくご飯を食べに来ていたのだけれど、ある日ぴたりと来なくなった。

 

「あれ、最近来ないなぁ、どうしたんだろう・・」

 

と心配していたけれど、一向に来ない。

気にはかけていたけれど、普段どこで過ごしているのかもわからない。

 

季節は秋から冬になりつつある。

 

寒い季節になってきたからどこかの家でエサをもらって軒下で温まっているのかな・・・。

久しぶりの再来

しばらくして、久しぶりにご飯を食べに来た。

 

「なんだ、他の所でエサでも貰っていたのか」

 

と、餌をあげると、食べ方が少しおかしい。

 

口からはよだれが出ているし、上手く噛めないので無理やり飲み込んでいる様子。

 

「これは・・・。」

 

野良は猫エイズとか白血病的なもので、目に見える症状があると、あっという間に天国に旅立ってしまう事が多い。

 

過去、野良を何度か病院に連れて行った事があるけれど、やっぱり症状がでるともう手遅れだった。

 

ただ、捕まえる事ができないので仕方なくご飯をあげるだけしかできなかった。

 

その日、猫はこちらを見ながらやっぱり何か言いたそうに暫くたたずんで去っていった。

軒下

それからその猫は来なくなった。

可愛そうだなとは思うけれど、捕まえることが出来ないのでどうする事も出来ない。

 

それから、1週間ほど経って家の裏の軒下で冷たくなっているその猫を見つけた。

 

「最後の場所をここを選んだんだな・・」

 

と寂しいながらも、庭に埋めて葬った。

 

野良は天国に行く時は、どこか人間の見つからないところで旅立つことが多いらしい。(交通事故や発情期の交配の為に旅立つこともある)

 

もちろん、体を休めるために、外敵や人目につかないところに隠れてそのまま旅立つという事もある。

 

この猫は猫なりにエサをもらったことが有難かったから、この家で最後を迎えることを選んだのかな・・・。

もしも・・・。

もし、もう少しなれ合う事ができたら・・・。

捕まえる事が出来たら・・・。

 

もう少し長く生きてたりできたのかなぁとか、色々考える。

 

ただのエゴかもしれないけれど、あのとき何が言いたかったんだろう・・・って。

 

人間はコミュニケーション取れるから痛ければ痛いと言って分かるけれど、動物はそうはいかないから、難しい。

 

動物を飼う以上、天国へ送り出す事は必ず訪れる事で、寂しいから飼わないという選択肢もあるけれど、その間にもらった癒しの方が大きいので、私は今後も野良との出会いがあればまた拾う。

 

秋になりつつある時期になるといつも思い出す・・・ちょっとしんみりした話。

 

とりあえず、ヨシヨシ・・・_。

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ではまた明日。