毎月私は10万円程度を給料から捻出し、保有米国株の買い増しに当てていますが、先月は現在株価が低迷中のゼネラル・ミルズを15株追加することにしました。
特殊事情もありましたが、昨年7月に高値72.64ドルをつけて以降、売り上げを中心とした業績の低迷を皮切りに、直近ではアマゾンの脅威に嫌気をさして売られ続け、持ち直したと思った矢先、さらにホールフーズの値下げ報道により再度落ち込み、直近の株価で言うと26%ほどマイナスしている状況です。
改めて、直近6か月のゼネラル・ミルズの株価の動きを、同じ食品銘柄のバフェット銘柄ことクラフト・フーズとケロッグと共に見てみましょう。
直近6か月間で言えば、多少程度の差はあれど概ね同じような下降プロセスを辿っていることから、アマゾンの脅威による食品銘柄全般への懸念が低迷の要因になっているのでしょう。
参考までに、ホールフーズにて行われた初日の値下げの内容について、ブルームバーグのニュース記事から抜粋引用してみたところ、以下のようになっていました。
まだ商品は限られているのかもしれませんが、生鮮品を中心に概ね2割から3割の値下げを行っているようで、この範囲であればゼネラル・ミルズのラインナップと直接的に被らないような気がしますが、今後これが全体に広がった場合には脅威になるかもしれません。
しかしながら、そもそも論として、ただでさえ人件費やスペースフィーなどコストがかかり利益率が低いリアル店舗の小売業において、どこまで健全な経営を維持した形で値下げができるのか?という疑問が存在します。
さらに、仮に値下げが拡大できたとしても、アマゾン全体としてその下げた分の利益を、具体的にどこでどう埋め合わせられるのかが今一つクリアになっていないため、本当に脅威になり続けられるのか?という疑問は晴れません。
おそらく今の段階では、アマゾンは利益度外視で攻めて来るから、具体的にどんな影響がどれくらいあるか分からないけど、単にとりあえず痛手を負う前にゼネラル・ミルズをはじめ食品銘柄から手を引いておこうという動きになっているだけではないでしょうか?
しかしながら、ゼネラル・ミルズとしても、ただ指をくわえて見ている訳ではありません。
増配維持という観点で言えば、実際のところ、ブランドの選別やコスト削減など効率改善を行い利益は維持できていますし、自社株買いでのEPS向上も併せて行っています。また、売り上げの増加という意味では、ヨーグルトなど新商品の投入も急ピッチで行っているように見えます。
改めて、1983年から35年間の株価チャートを見てみましょう。
冒頭に書いた昨年の高値から26%減は、上記のチャート上のどこの部分かと言うと、先端の赤く印をつけた部分です。
過去からの動きを見れば、このぐらいの落ちは何度も繰り返しており、そのたびに再度持ち直しながら綺麗な右肩上がりを描いてきていますし、その裏には、単に勝手に株価が戻った訳ではなく、ゼネラル・ミルズの懸命な企業努力があり、幾多の困難を乗り越えてきた歴史が存在しているはずです。
ジェレミー・シーゲル氏が著書「株式投資の未来」の中で語っていますが、何となくの投資家の懸念から株価が下がっている時に投資を続けられるか否かが、最終的なリターンを左右するという理屈も存在します。
今後の業績の動きや事業の状況などは注視していくつもりですが、当面は売却するつもりもありませんし、逆に今回のように少しずつではありますが定期的に追加購入していくつもりです。