「SDメモリカードが正しい表記では」「いや、SDメモリーカードが規格の正式名称だ」──ある日、ITmedia編集部で“とある論争”が始まった。
一体、何が問題なのか。問題の焦点は「メモリ」を「メモリー」と“音引き”するか否か。媒体として表記が揺れていてはマズいということで、しばしば問題になる「SDメモリカード」「SDメモリーカード」論争に終止符を打とうではないかということらしい。
明日から使えるかもしれないITのトリビアを紹介する連載。最近ちまたで話題になっている身近なものを中心に取り上げていきます。
結論に至るまで少々横道にそれるので、ここでは便宜上「SDカード」と呼びたい。SDカードは、1999年に東芝、松下電器産業(現パナソニック)、サンディスク(現 米ウエスタンデジタル)が共同発表したカード型記憶装置の規格。スマートフォンやデジタルカメラなどを利用する人なら、誰もが一度は目にしたことがあるのではないだろうか。保存できるデータ容量の大きさによって種類が異なり、SD/SDHC/SDXCに分かれている。
上記3社は、2000年1月に「メモリカードのストレージに関する規格の策定と普及のための業界団体」として、SDアソシエーションを設立。公式サイトでは、「業界指針となるメモリカード規格を策定する規格団体」「製品の製造、マーケティングまたは販売を行わず、SD規格を策定し、その採用、改良および使用を促進するための団体」と説明されている。
……今、メモリカードって言ってなかった?
一部の読者は気付いたかもしれないが、SDアソシエーションの公式サイト内では音引きなしの「メモリカード」表記が使われている。しかし、規格の正式名称はSDメモリーカード。
一体どちらが正しいのか。SDアソシエーションと、東芝、パナソニック、ウエスタンデジタルジャパンに聞いた。
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