こちら孤島のまどよりお便りします

円野まどの恥の多い日々の記録

叱り合う人たち

〒みなさま

こんにちは、料理をするとつい甘辛い味付けに頼ってしまう円野まどです( ´ヮ` )

私は成人していますので当然に大人でいなくてはいけないのですが、今でも叱られることがあります。それはホントお恥ずかしい限りですが、誰かを「叱る」ということも実はあります。私にとっては難しいとこなんです、自分がぜんぜんしっかりした人間ではないので何かを指摘することはとても躊躇します。

そして脳内で囁かれるのですよ・・・(ここ、こんなに厳しくしたら私が言われる時も厳しくなる・・・)というハイパーな保身が・・・

そんなゲスな私は

人様にご迷惑をかけそうな時と、健康か命を損ないそうな場合のみ言うようにしています。

誰かに何かを伝えるのって難しいですよね、今日はそんな「叱る」がテーマのお話です。

 

 

 *登場人物

でんきゅう 私の弟のような子供のような親友のようなちょうど真ん中にいるとにかく年下の男の子です。21歳。

 筆者円野まど。ひきこもりで甘ったれで怠け者です・・・。最近はローソンと自宅の距離を縮める方法を考えています・・・。

しゃん 私のパートナーで家主。驚きのクールガイですが野良猫さんの前では防御力の殆どを失う。

 

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*ファミレスであった怖い話

 

まだまだ暑い日のことだ。

ちょっと欲しいものがあって、でんきゅうと買い物に出かけた。

二時間くらい歩きっぱなしだったので、帰る前にどこかで休んでいこうという話しになった。幾つか心当たりのカフェに行ったのだけどやはり混んでいて、少し駅から離れたファミレスに行く事になった。

家から一番近いので、ファミレスといえば普段ロイヤルホストばかりだったでんきゅうには、初めていくお店だったようだ。

「ここにあるもんもロイホとはやっぱりちょっと違うんやねー。」

彼はドリンクバーにある飲み物の種類を確認しながら楽しそうに言った。

その時、香水が強めの方がやってきてコーヒーを淹れ始める。

それでもでんきゅうは気にする様子がなく、自分の飲み物をついでいた。

この子が東京に来たばかりのときは、何でも不安そうで匂いにとても敏感だったことを思い返しながら炭酸水を持って席に戻る。

「ちょっと待っとってね。」

入れ違いにお手洗いに向かうでんきゅうを見送る。

なかなか目当てのものが見つからなかったけど、最後に見つかってよかったなあと買い物袋を整理して数分後に彼が帰ってくる。

そして私の向かいのソファに腰掛けて、開口一番こう告げた。

「怖い話するね。」

私は頼んでいたアイスをつつきながら、(あーこれ多分怖くないやつだ・・・)と思いながら頷く。でんきゅうは真剣な顔で話し始める。

「俺な、お手洗いはどこですかって聞いたんよ。そしたらここの店のトイレはビルと共用で階段降りたところにあるって言うんよ。どこの階段ですか?って聞いたらそこの階段だけど?みたいな態度でめっちゃ偉そうなんよ。はー何こいつって思って階段降りてトイレに行ったんよ。」

この店外にあるタイプのお手洗いはちょっと緊張するので、いやだなということを考えつつ相槌を打つ。

「それでね、もう一度上がってきて俺、めっちゃビックリしたんよ。その人な・・・」

 

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「お客さん・・・やったわ・・・今戻ってくるとき席にめっちゃ座っとって、めっちゃ談笑しとった・・・。」

私は何で制服なのに間違えたの?と聞こうとしてこのお店の制服が普通の白いシャツと黒いパンツであることに気づいた。

「白シャツに黒いパンツだった?」

「そう・・・。びっくりやね・・・!あのお兄さんには俺のほうが偉そうにみえたやろ!がはは!」

私はここであることに気づきこう言った。

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「お礼言った?」

店員さんであっても、なくても教えていただいたことに対してきちんとお礼を言っているかが大事だと思い座った目で確認をとる。

彼はものすごく目を泳がせながら

「言った言った!・・・いやー言った・・・かもしれんね。別な世界の俺がようやっとったわ、うん・・・。今度から言うね・・・。ごめんなさい。」

と答えたのであった。

*帰りのバスで更なる事件が

まったくお礼をきちんと言わないとね、と腕を組みしょうがないわねのポーズで決めていた私にも試練が起こる。

そのファミレスの後帰りのバスに乗る時、でんきゅうの体調が悪くなったのだ。

ややふらついた足取りで、熱っぽくてぼんやりすると言い始める。

車内は満席で私たちはバス中央のドア付近に立っていたのだけどつり革に頼るように身体を折る彼をみていると不安が募った。

「大丈夫?本当に気持ち悪くない?」

とあたふた声をかけていると、でんきゅうはシーッと静かにするように伝えてきた。

一番後ろの席が一人分あいていたことに気づき、後ろに行く?と一段声を落として伝えると、でんきゅうは眉を顰めて私に耳打ちした。

「頼むから静かにして、大丈夫だから。俺は、そこに座ってるおじいちゃんに立たないと悪いかなって思わせたくないんや。

確かに私たちのまわりの席には高齢の男性が、何人も座っていた。

そして私が大きな声で彼の体調を触れ回ることは、やはり今着席している人たちをそわそわさせてしまうことだと思い、ハッとする。

自分と連れの人のことばかり考えて周囲に思いやりがなかった自分をとても恥じる。

そしてその優しい気遣いにちょっと感動して背後に薔薇が散るような喜びを覚える。

降りたら余計な心労をかけたことを謝ろう、そして気がつけたことを褒めようと思った。ただその決心をもちつつもでんきゅうのことは心配なので、どうにかコミュニケーションをと思い、閃きました。

 

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文明の利器、スマートフォンのペイントツールに手で大丈夫?と書き震える手で差し出したところ、彼は力なく笑って口パクで伝えてきました。

「あ・ほ」

と・・・。体調は一晩寝たら良くなったようで良かったです!

*あとがき

誰かに何かを教えたり教えられたりすることってありますね。

でんきゅうが16歳くらいのとき、彼からみたら私はなんでも知っているように感じたそうです。その頃から「いつか、私が教わる時がくると思うけどそのときはよろしくおねがいします。」と言っていたんです。それは私がおばあさんになった時を想定してたんですが、めっちゃ早くその時きました・・・

わははは!!

人は支えて。支えられてですよね・・・ね・・・?(懇願するまなざし)

ポジティブに考えると私がおばあさんになったころ、でんきゅうも結構すぐおじいさんなんで、こう、ね、ね・・・?わははは!

ちなみに私がでんきゅうに言った「どちらにしても御礼を言いましょう」なんですがその時は改心の返答の気がしました。しかし、家に帰ってしゃんに話したところ、しゃんは呆れ切った顔で

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 「というか、まず店員さんかどうかネームプレートを確認しよう・・・?間違えられたお客さんがご迷惑だから・・・。」

と言いました。

私もでんきゅうも「それだ」とギャフンと納得しました・・・。

成人してから年下の人だから、自分がリードしたりしたほうがいいのかな!と頑張って見たもののものすごい空回りというか、ハムスターでもこんなにまわれるかな?というレベルの回転をする私ですがみなさんは誰かに何かを教えるとき、どんなことを考えますか?

「教える」「叱る」という言葉が私にはすこし強く感じるので分かってもらう感覚でいけたらいいのかなあなんてことを考えながら夜はエビを塩焼きにする予定です・・・。

今から楽しみなので書きました。ウフフ。

それではまたお便りします!

 

円野まど

 

↓10代のデンジャー期を終えてでんちゃんはすごく成長しました・・・

www.ma-corpus.com