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オイコノミア「多数決だけじゃない!決め方の経済学」[解][字][再] 2017.09.01

(テーマ音楽)
(又吉)あのう春香さんって国会によく足運んでますよね。
(春香)はい。
国会とか選挙とかよく見に行ってますね。
僕ちょっとあの疑問があるんですけど。
なんですか?選挙って全部多数決で決まってますよね?うん基本的にそうですね。
そうですね。
あれがちょっと納得できないというか。
えっ?だってねえそれしか方法がないように思えるんですけど。
いやなんか。
他にあるんですか?もっといい方法があるんじゃないかなと思ったりもするんですよね。
う〜ん。
その具体的な案はないんですけど。
ハハハッ。
なんか納得いってないんですね。
そうなんですよ。
選挙はもちろん小学校の学級委員選びからはたまたアイドルのセンター決めまでさまざまな場面で使われる決め方が「多数決」。
でもよ〜く考えてみると「なんだかおかしい!」「どうにも納得できない!」なんてことありませんかぁ?経済学で多数決をひもとくと驚くべき事実が見えてくる!?今日はその多数決についてですね今話題の経済学者と待ち合わせしてるんでちょっとこっちに行ってみたいと思います。
ホールですね。
はい。
劇場ですかね。
この劇場にいらっしゃるんですね。
どうぞ。
失礼します。
すいません。
あれ?なんかやってますよ。
なんか聞こえてきますけど。
発声練習みたいなのやってますね。
えっ!?演劇部?
(一同)あえいうえおあおかけきくけこかこあえいうえおあお。
(2人)すいません。
(坂井)はい。
坂井先生ですか?はい。
坂井でございます。
(2人)よろしくお願いします。
はい。
よろしくお願いします。
発声練習みたいなのやってましたけど。
そうなんです。
やっぱりですね経済学学ぶ上でもですねやっぱこう発声練習結構大事なことが多いんですよね。
そうなんですか?そうなんですか?経済学の先生ですよね?はい。
経済学の先生なんですけれど20年前に小劇場でお芝居をやっていまして。
はい。
はい。
それでですね発声練習を学生たちにも教えていました。
えっ?皆さんは…。
慶應義塾大学のゼミ生たちです。
あっ先生の生徒さんという事ですね。
はいそうです。
(春香)演劇部かと思った。
ねえ。
今日は皆さんにも手伝っていただくと。
そうなんです。
今日は番組に協力のためにですね皆さん集まってくれました。
(3人)よろしくお願いします。
今回「オイコノミア」初出演の慶應義塾大学坂井豊貴教授。
多数決に関する著書が話題を呼び海外でも注目を集める気鋭の研究者です。
先生は「多数決を疑う」という本を書かれてますけど多数決がお嫌いなんですか?そうですね。
多数決については非常にですね1つ個人的に苦い思い出があります。
へぇ〜。
それ何かっていうとこれ僕が小学5年生の時なんですけれど教室の移動中に廊下で友達とふさげてたんですよね。
「それいかん」ということでなんかこう急きょ学級会が開催されたんです。
はい。
はい。
じゃあ皆さんこの中で坂井君が悪いと思う人っていう多数決をされた思い出があるんですよ。
ムチャクチャな多数決ですねそれは。
そうなんです。
それものすごく不本意で善悪って多数決で決めていいのかよって。
そうですね。
僕は多数決というと小学校の時作文のクラスの代表を決めるみたいな時にどうやって決めたらいいみたいなときに誰かが一番長く書けた人が代表になったらいいって言ってそれで多数決で決まりかけたんですよ。
へぇ〜!それ慌てて止めまして。
いやそれ長く書くだけやったらずっと何か同じ文字書いててもいいし。
そうですね。
ハハハハッ。
逆にその2枚以内でとかで決めたほうがいいんじゃないですかっつってまあそっちになったんですけど。
ただそこで一応止めはしたんですけどそこでどうやって決めるのが一番いいのかっていうのは正直まあ分からないですよね。
(春香)何かでも最終的に決めるっていった時にやっぱり多数決って便利だなというか。
便利ですね。
分かりやすいじゃないですか。
あっ半分以上の人が賛成したんだからって。
それこそだから一番多かった人たちがねえ占めたものがだって通るわけですもんね。
だから選挙とかだって。
そうなってますよね。
もちろんそこにマイノリティーの意見たくさんあると思うのでいろんな声拾わないといけないというのもちろん分かるんですよ。
でも一番少なかった人をじゃあどうぞっていうわけにもなかなかいかないじゃないですか。
春香さん今多数決を結構肯定してらっしゃったんですけどでもその上でマイノリティー少数派の人のことも気にかけるのが大事だという感じのこともおっしゃってましたよね。
はい。
僕すっごくそれが重要なポイントだと思うんです。
はい。
というのはやっぱ多数決で何でもかんでも決めていいというわけではないんだ。
そんなふうに思ってらっしゃるから先ほどのようなことをおっしゃったんだと思うんです。
確かに。
だから10人いて御飯どうするってなって9人がラーメン1人がカレー。
はい。
その1人がわがまま言ってるんじゃなくて実はもうあしたからなんか検査か入院かがあって今日しかカレーが食べられないんだみたいなのっぴきならない事情があるかもしれなくて。
かといってじゃあカレーだというのと9人がラーメンのほうがよかったのにと思ってるというね。
やっぱりものを決めるのって難しいんですよね。
そうですね。
先生そもそも多数決と経済学というのは関係があるんですか?これがねあるんです。
経済学の中には社会的選択理論という分野がありまして人々の多様なですね意見・声を1つの決定にですねこう導くそういう決め方を研究します。
ふ〜ん。
社会的選択理論…。
社会的選択って言います。
要はみんなの意見をどうまとめるかその決め方を考える学問です。
その中に多数決もあるんですか?そうなんです。
経済と関係あるんですね。
そうですね。
なんか確かに多数決っていうのは政治に関することなんであんまり経済学っぽくないという気持ちは分かるんですよ。
でも経済学者のマインドというのは基本的に無駄が嫌いなんですよ。
ほう!決め方投票っていうのはですね人々の意思を1つにまとめる。
あれはあれでやっぱこう無駄なくまとめたいんですよ。
どうなんですかね。
多数決ってまあねえより多いほうが選ばれるわけですけどこぼれる声もあるわけだし無駄がやっぱあるんですか?そうですね。
やっぱり…扱い方には注意が必要です。
おう。
ほう。
それに関するですねミニドラマが今日はですねVTRで用意されておりますのでそれを皆さんと一緒にですね見ていこうと思います。
はい。
分かりました。
心の声
(坂井)ひたひたと低い幾人もの足音がせっかくウトウトし始めていた僕をまた起こしてしまいました。
劇場
(春香)あら!あら。
劇場これ先生。
(春香)坂井さん。
(笑い)劇場先生が主演してるんですね。
いやそうなんですよ。

(ノック)・
(紳士)坂井さん坂井さん。
う〜ん…誰だろ?こんな夜中に…。
(置き時計の秒針の音)はい。
どなたですか?
(紳士)夜分遅くなって申し訳ありませんが。
(婦人)夜分遅くなって。
心の声こんな時間に何か約束してたっけ?
(物音)
(紳士)お邪魔しましょう!えっ!?ちょっと!心の声突然家にやってきた九人の闖入者たち。
心の声あまりの出来事に僕は何もできませんでした。
あっ!勝手に何するんです!心の声僕のお茶を勝手に!なんてふてぶてしいんだろう。
一体あなた方は何をしに来たんです?今すぐ出てってください!
(紳士)何しに来たって…自分の家に来たのに何をしに来たとはどういう意味かね?とんでもない!ここは僕の家だ!フフフフッ。
分からず屋だな。
ここが私たちの部屋であることをてっとり早く分からせてあげようか。
諸君会議を開くぞ。
まずは議長を決めたいと思うが私に一任する者は挙手!一任!
(一同)一任!では私が議長を務める。
ところで議題は「この部屋が我々のものかどうか」だが皆はどう思う?
(男)そりゃ俺たちの部屋さ。
(男)そのとおり。
決まってんだろ。
(一同)一任!ほらこの子も賛成。
は〜い。

(紳士)お〜!ホホホホッ。
いやいやいや。
いやいやまずはご覧のとおり。
これは一体何のまねです?くだらない!何!くだらないだと!君は民主主義の原理である多数決をくだらないというのか!?心の声民主主義の原理多数決。
そう言われてしまった僕は何も言えず部屋を乗っ取られてしまったのです。
いや坂井先生熱演でしたね。
すごい!びっくりしました。
えっ?演技派なんですね。
これあの実際に自分で見てみると思ったよりつらいですね。
アハハハッ。
特に口を開けて驚く…。
いやいやいや…。
お芝居がすごいね…。
普通なかなか経済学者でお芝居できないですよね。
(春香)そうですね。
主演でね出られるなんて。
でもあれで芝居ができてるかどうかは結構怪しいもんだと思いますよ。
安部公房の「闖入者」。
闖入者。
すごい怖い話ですよね。
怖い話ですね。
怖いけどその前に何で警察とか呼ばなかったんだろうとかいろいろ気になっちゃって。
多分でも警察が来たら警察が来たでちゃんとうまくやるんじゃないですか。
ちょっと彼が今興奮してましてというふうに。
僕たちが何とかしときます。
ちょっと内輪で今もめてるんですけどって。
それも多数決でお巡りさん1人よりも多分信用すると思うんで。
確かに。
でも怖いですねそう思うと。
でもある意味多数決というのがホントに完全ではないという事を示してる作品ですね。
実は…うまく使わないとそれはですねさっきのドラマの多数決みたいな感じで非常に暴力的なものになってしまいます。
ああ。
というわけでですね使用条件3つというものを挙げていきたいと思います。
(2人)はい。
え〜っ!?多数決に使用条件があるなんて!知らなかったけど一体どんなもの?まず1つ目なんですけれど多数決をするみんなに共通の目標があること。
う〜ん。
共通の目標。
例えばどういうことなんですか?これはあの法の制定と考えると多分一番分かりやすいと思うんですけれど国会では多数決で法案を成立させるかさせないかということを決めてますよね?もちろん人によって考えが違ったり政党が違ったりという事は当然あるわけですよね。
でもいろんな多様な私たちにとってその法律は必要なんだろうか否かという問いかけについては共有が恐らく可能なはずです。
確かに。
それこそすごくデリケートな問題かもしれないですけど安全保障のね法案とかすごく賛否分かれましたけれどもどちらも安全な日本であるためにっていう同じ目標は一緒ってことですよね?これの場合はこの家をどう使うかというのを突然来た人たちが言いだしてるからもともと住んでる人からしたら「いやお前ら関係ないやんけ」でもう破綻してるんですね。
あっそうなんですよ。
ああ。
だから同じ目標がない。
同じ目標がない。
2つ目何かっていうと各自がですね投票者の各自が自分の頭で考えて熟慮して投票すること。
誰かの意見に従ったりあるいは空気に流されるというのは非常にまずいです。
例えばなんですけれど5人で多数決をするとしましょうと。
でこの3人は仲よしで結託してます。
しかもですねさっきの「闖入者」のリーダー格の男のようにボスがいてボスの言うことにこの2人が従うとしましょう。
はい。
そうするとこの5人の中での多数決って実質多数決ではないんですよね。
多数決して絶対勝ちますからね。
絶対勝ちます。
このボスの言う事をその部下たちは聞く。
でこの過半数の意見が多数決の結果になると。
うん。
これは多数決の皮をかぶった独裁制です。
なるほど。
3つ目なんですけれど重要すぎることについてはもう多数決で決めない。
ふん?重要すぎることは決めない。
重要なことこそ決めたほうがいいような気がするんですけど。
さっきの「闖入者」でいうとこの男の部屋を乗っ取るか乗っ取らないかなんてことを多数決で決めること自体がおかしいんです。
人権保障に抵触するような事っていうのは多数決で決めてはならない。
というふうにもう制度の防波堤を建てておくと。
多数決で決めていいことにあらかじめ制限をかける。
そういうことがですね多数決の賢明な使い方多数決を使いこなすうえでですね非常に重要です。
そして人権を侵害するような…大きくはこの3つです。
今多数決は重要じゃないものを決めるのにいいって話がありましたけど。
でもねえ?選挙とかすごく重要だと思うんですけど多数決ですよね。
そうですね。
民主主義の原理「多数決」っていうんですけれどでもやっぱりこれって丁寧に考えなきゃいけないことだと思うんですよね。
(2人)う〜ん。
民主主義の根本的な理念って何なんだろうか?それは何かというとやっぱり…うんうんうん。
でも多数決という決め方この制度は「私たちのことを私たちで決める」という理念をうまく実現してくれるんだろうか。
う〜ん。
その方法の中の1つであるだけ?そうなんです。
実は世の中には決め方というのが多数決以外にも多数決の何て言いますか改良版みたいなものが実はいっぱいあってそういうのを使ったほうがこううまくみんなで物事を決められる。
多数決以外にですか?多数決以外にも。
あるなら知りたいですよね。
知りたいです。
全然想像つかないです。
ちょっとですねそれいくつかリストアップしてきましたんでお見せしたいと思います。
いろんな決め方がですね用意されてます。
初めて聞くものが多い。
そうですよね。
ボルダルール?聞いたことない。
聞いたことない。
こう見てみると実は選択肢っていっぱいあるんですよね。
(春香)へぇ〜!ご覧ください。
これでもおもだった決め方の一部なんです。
例えばこの中の「繰り返し最下位消去ルール」を見てみましょう。
これは…2020年東京に決まった経緯を見てみましょう。
立候補したのはスペインのマドリードトルコのイスタンブール東京の3都市。
まずマドリードが落選。
次の多数決でイスタンブールが落選。
東京に決まりました。
それぞれの決め方にはメリットデメリットがありますがまずはいろんな決め方があることを知るのが重要です。
え〜ここからはさまざまな決め方のルールを実際に投票してもらいながら体験してもらいたいと思います。
はい!ということで「オイコノミアお笑い総選挙」を始めたいと思います。
(春香)イェイ!
(拍手)
(芸人)どうも〜。
(拍手)
(春香)出場者の皆さんですね。
そうなんです。
僕の後輩の3組なんです。
今回さまざまな決め方を検証するため集まってもらった3組の若手芸人の皆さん。
ネタを披露してもらい優勝者を決めます。
え〜今からこの3組のえ〜芸人にですねここでネタをやってもらって皆さんに投票してもらうと。
投票するのは慶應義塾大学の皆さんですね。
(芸人たち)なるほど。
慶應義塾大学。
そうなんです。
だからといってそんなに意識する必要はないと思うんです。
どうしたの?
(鈴木)いや僕今緊張して。
緊張しますよね。
とにかく早く一生懸命やりたいです。
1人だけ今から何をやるかがちょっとバレてますもんね。
(春香)メッチャどんなネタか気になりますけど。
(水川)僕ちなみに慶應義塾大学に通ってたんで皆さん後輩にあたるわけですね。
(芸人たち)ずるい!駄目だよ。
ホントにあのおいっ子めいっ子がやってるようなね優しいまなざしで。
(芸人たち)お願いします。
じゃあ早速いってみましょう。
一組目は「空気階段」です。
どうぞ。
(鈴木)あ〜!酒飲みて〜!いやこの前よ飲み過ぎちまってよ。
気付いたら自販機の下に挟まってたんだよ。
ハハハハッ。
(水川)今取り調べの最中です。
だから信じてくれよ刑事さん。
俺はやってねえんだよ。
俺じゃなくて俺の中の誰かがやっちまったんだよな。
大体何だよ「海パンゲロ」というのはよ。
あっサイバーテロです。
海パンゲロです。
現在たけぞうさんの別人格には政府のコンピューターシステムを破壊した疑いがかかっています。
それではお願いします。
あなたの名前は?としひこだよ。
としひこ。
45才男性。
陽気で楽天的な性格。
あ〜!酒飲みて〜!いやこの前飲み過ぎちまってよ。
気付いたら知らねぇババアとドミノ並べてたんだ。
アハハハハッ。
あなたがサイバーテロを行いましたか?えっ?海パンゲロ?サイバーテロです。
なんだそりゃ。
知らねえな。
分かりました。
次の方お願いします。
はい。
あなたの名前は?ただおだよ。
ただお。
45才男性。
陽気で楽天的な性格。
あ〜!酒飲みて〜!いやこの前飲み過ぎちまってよ。
気付いたら明治神宮でニューハーフに胴上げされてたんだよ。
アハハハハッ。
あなたがサイバーテロを行いましたか?海パンゲロ?人格のバリエーション少ね!「空気階段」でしたぁ。
続いては「ダンビラムーチョ」です。
(原田)どうも〜。
(大原)どうも〜。
どうも皆さまはじめまして。
「ダンビラムーチョ」です。
(2人)よろしくお願いしま〜す。
彼ずっと真面目に生きてきましてね。
ヤンキーというのに憧れるんですよ。
ヤンキーに憧れると。
ちょっと今日気持ちだけでも味わいたいからヤンキーにカツアゲされるおじさんをやってもらっていいかな?ヤンキーにカツアゲされるおじさん。
そうそう。
いやぁどっかに金持ってそうなおっさんいねえかな?あっいたいた。
おい!なんですか?なんですかあなた。
なんですかあなた。
誰だ!お前は?お前何してんだよ?お前。
家に帰るとこだよ。
早く帰らせろよお前。
お前金持ってそうだな。
持ってますよサラリーマンだから。
ああ?貴様外国人だな。
ちげえよ。
違うだろうおい。
ナイストゥーミーチュー。
なめてるなお前。
ユーアーウェルカム!なめてんじゃねオラ。
痛いじゃないか!出さなかったらもう1発なぐるぞ。
出すわけがないだろ!貴様はこの国のガンだ。
メス。
カツアゲされろや。
普通のおじさんやって。
普通のね。
頼むよ。
おい。
何ですか?やってんじゃねえかよ。
何ですか?なんだお前は誰だ?誰だお前は?早く家に帰らせろ。
私は早くね家に帰りたいんだ。
なんでそんなにさっきから帰りてえんだよ。
「オイコノミア」が見たいんだ。
(拍手)二組目が終わりました。
最後は「LOVE」です。
(奥村)ごめんなさい。
この先工事中です。
あっちの道からお願いします。
ごめんなさい。
この先工事中です。
あっちの道からお願いします。
(たつ)すぐそこのコンビニ行くだけなんで。
ごめんなさい。
この先工事中です。
あっホントにすぐそこのコンビニ。
ごめんなさ〜い。
えっ。
昨日いた男の警備員さん通してくれましたよ。
男とか女とか関係ないんですよね。
いやいや昨日いた方と。
男とか男とか男とか女とか関係ないんですよね。
あっちの道からお願いしま〜す。
目大きいね。
(笑い)はい?かわいいよね。
(笑い)うい。
仕事中なんで。
だったら休憩中に飲めばいい。
そうこなくっちゃ。
(笑い)どうもありがとうございました。
(拍手)若手芸人の皆さんありがとうございましたぁ!さあ3組見ていただきましたが。
いろんなネタがそろいましたね。
皆さん笑ってましたけどねどうだったんですかね?いかがでしたか?
(学生)いや〜どの方も非常に面白くてちょっと甲乙つけがたいなと思いました。
(学生)そうですね。
最後の組の方の警備員の方がすごいかわいかったですね。
(笑い)
(学生)すごい面白くて久々に表情筋が仕事をしました。
(笑い)そしていよいよ投票!今回は3つの決め方の実験をしてみます。
坂井先生いわく決め方によって結果が変わることがあるのだそうです!ウフン…。
いよいよ運命の時間がやってきました。
今から投票でえ〜優勝が決まると。
最初は先生それぞれに。
そうですね多数決で。
多数決で。
はい。
決めてもらおうと思います。
まずはどのチームが一番面白かったのか?多数決をしてみます。
おお空気階段。
おおダンビラムーチョ。
(春香)なんだろ?不思議な…。
ダンビラムーチョ。
(春香)おっ女性票が多いですね!お〜!あらららっ。
お〜!結果が出ましたね。
いや〜!まさかのまさかの「LOVE」が0票ということで。
という事は結果は「ダンビラムーチョ」がえ〜まあ一番ですねこれは。
(大原)ありがとうございます。
優勝ということですね。
やりました!ありがとうございます。
(拍手)
(春香)おめでとうございま〜す。
多数決の勝者は「ダンビラムーチョ」に決定!その得票数は15票中11票。
過半数どころか7割以上を占めダントツ。
ああ!でもあまりに偏った結果に坂井先生は困惑気味で〜す。
じゃあ先生これで。
う〜んこれまあ「ダンビラムーチョ」の圧勝ですよね。
はい。
これですねもうちょっと「ダンビラムーチョ」のこう票が少なかったらですねなんかこう僕としてはよかった。
(春香)アハハハッ。
なるほど。
もうちょっと「ダンビラムーチョ」の票が「LOVE」に流れてですね1位の票が過半数に達していないっていうふうになっていたら決選投票が大事だよっていう話ができたんですよね。
じゃ多数決でいいじゃないですか。
うん。
これは多数決でいいケースですよね。
先生ちょっと「LOVE」のせいで実験失敗みたいな空気出さんといてくださいよ。
いやいや…。
そこまで言わないんですけれど僕としてはちょっと残念ではあります。
(笑い)
(大原)なんか気持ち悪いです。
(春香)勝ったのに。
残念なんて言われて。
どんな決め方を使ってもこの場では「ダンビラムーチョ」が1位になります。
これそうですか。
結果があまりやり方を変えても変わらない。
ここまでやっぱり開いちゃうと。
どの決め方でもそうなっちゃう。
非常に珍しい事なんですけれど今回はそういうことが起こりました。
珍しいことが起こった。
なるほど。
この実験はどういう実験でしたっけ?これはねそもそもなんだけれど君たちはさうちのゼミ生なんだからこれ3つの決め方で全部結果が変わるほうが面白いんだという事は分かるよね。
ゼミでやったよね。
だったらさそれをさ少し僕の意をくんでくれてもよくない?
(笑い)先生そんな事言うのやめましょう。
ちょっとですねえっと。
壮大なやらせが始まるんですね!いやいやいや…。
3種類の決め方によって結果が変わることを示したかったのですが…トホホ。
そこで坂井先生のゼミで行ったシミュレーション投票を再現することにしました。
ウフッ。
みんなでですねこう集まって話し合ってですねちょっともう1回考えをみんな変えたんでですね改めまして多数決をやってみたいと思います。
変えたんですね?はい変えました!分かりました。
ということで再び投票!すると…。
シミュレーションの結果はこうなりました。
順番はさっきと一緒ですけれども票差が違いますね。
そうですね。
今回も「ダンビラムーチョ」は1位だったんですけれど先ほどほどは圧勝ではないんですよね。
うんうん。
今回はですね全15人の有権者のうち過半数は達してないんです。
(春香)そうですね。
というわけでですねもしかするとこんなことが起こったのかもしれない。
何かというと「ダンビラムーチョ」は漫才でしたよね。
(2人)はい。
一方で「空気階段」と「LOVE」はコントでした。
(春香)ほう!つまりですよコント好きの間で「空気階段」と「LOVE」に票が割れたのかもしれない。
ああ!なるほど。
多数決のすごくおっきい欠陥が票の割れなんです。
うん。
これですね非常に有名な例が2000年のアメリカ大統領選挙です。
民主党ゴア候補と共和党ブッシュ候補が争った2000年のアメリカ大統領選挙。
当初ゴア氏の圧勝が予想されていましたが第三の候補者ネーダー氏が立候補。
政策が近かったゴア氏と票割れを起こしもともと支持が少なかったとされたブッシュ氏が当選する事になりました。
なるほどね。
もしかしたらそれと同じ事がここで起こってたかも…。
そうなんです。
コント好きの間の票の割れがここで起こったのかもしれません。
う〜ん。
というわけでですね。
どうしたらいいんですか?そういう時は。
ちょっとですねここで上位2名について決選投票をやってみたいと思います。
ほう!
(春香)ほう!決選投票で割れていた票を集め直せるため票割れを防ぐことが可能です。
今回は「LOVE」に票を入れた3人が上位2名に投票し直します。
ウフン。
すると〜。
ああ!
(芸人たち)お〜!
(春香)結果が逆転しました?そうなんです。
僅かに逆転してます。
決選投票付き多数決の場合は「空気階段」のほうが勝ちということになります。
(春香)はぁ〜!おもしろ〜い。
今まで拾い上げられなかった声がこうやって無駄なくというか。
2度目の多数決で無駄なく集めることができた。
だってそもそもここで一組ずつ選んでる皆さん一人一人も心の中でこう葛藤があるわけですもんね。
この3組どれにしようかっていう。
だから1000という事はないんですもんね。
そうなんです。
一方で多数決というのはやっぱりこう1位しか投票できないので意思表示のしかたがやっぱこう1000なんですよね。
はいはい。
その分切り捨てられる票が多いって事ですよね。
そうですね。
切り捨てられる気持ちが多いんだと思います。
人の心の中のごく一部しかまあ投票することができない。
過半数いってればあれですけどいってないから半分以上の人がいわば違う事をもしかしたら求めてたかもしれないというのがこの結果になってるってこと?そのとおりなんです。
要するに多数決って名こそ多数決なんだけれど必ずしも多数派の意思を尊重するとは限らない。
はぁ〜!というわけで「決選投票付き多数決」では「空気階段」が優勝!まあでもですよまだですねこれで「LOVE」がですね人気がなかったとは限らない。
うんうん。
なんでかって言うともしかするとですよ15人全員が心の中で「LOVE」を2番目に置いていたかもしれないですよね。
なるほど。
「LOVE」は本当は全体的な人気が高かったかもしれないんだけれど今の決選投票付き多数決だとそれがよく分からない。
別の決め方あるんですか?そうなんです。
そこでですね次はボルダルールを使ってみたいと思います。
ボルダルール。
はい。
…集計します。
今回学生には3種類のブロックを用意。
1位に赤を3つ2位に黄色を2つ3位に青を1つ投票してもらいます。
ボルダルール。
はい。
うん。
2位票が「LOVE」に集まってますね。
そうでしょ。
ああ。
(芸人)ああ。
やばい。
(芸人)ああ。
やばい。
(原田)ここにきて。
うわ〜!うわうわうわ。
(春香)どうなるんだ?えっ?ええ!?
(春香)あら!えっ?
(春香)あら!これは!?高さでいくと「LOVE」が高いですよね。
ばんざ〜い!
(拍手)やった〜!先生!ボルダルールメチャクチャいいじゃないですか。
でしょ。
そうなんですよ。
なんでこれで「LOVE」が勝てたかというとやっぱりこう2位の票が多いんですよね。
(春香)圧倒的ですね。
圧倒的。
「ボルダルール」の大きなメリット。
それは1位だけでなく2位以下の選択肢に対しても有権者の意見を反映できること。
多数決では拾えない意見がすくい上げられる決め方なのです。
ここでやっぱり民主主義というものにこだわるんだったらですねやっぱりこう万人向けのほうがよいだろうと。
みんなが納得いく。
そうです。
より多くの人が納得いくのはやっぱり。
まあ「LOVE」です。
ここで言うと。
そういう所を目指してずっとやってきました。
(笑い)そんなふうには見えへんけどね。
違う結果が出るようにセッティングしたというのはあるんですけれどまあ状況次第で。
こういうふうになる。
そうなんです。
どの決め方を使うかということで全部結果が変わってしまう。
うんうん。
ありえるんですね変わることが。
こういうふうに。
そうなんです。
思い出したくないお笑いライブ僕ら「ピース」組みたての頃にあの順位決めるやつで一番最下位が更に下のカテゴリーに落ちるというライブでギリギリ耐えたんです。
下から2番目で。
15組中14位で耐えたんですよ。
うわ助かったと思ったんですけどそのアンケートの中に集計には反映されないんですけど一番面白くなかったコンビというのがあるんですよ。
アンケート見たらほとんど「ピース」になってたんです。
だからそっちをもし採用してたら落ちるのは僕たちだったんですよね。
なるほど。
はい。
そういうこともありますもんね?そうですね。
やっぱ決め方って人生を変えるんだなと今改めて思いました。
そうですね。
「多数決」では「ダンビラムーチョ」が優勝。
「決選投票付き多数決」では「空気階段」が優勝。
そして「ボルダルール」では「LOVE」が優勝。
決め方次第で結果が変わるなんて不思議ですよね!ウフッウフフッ。
先生このいろんな決め方見てきましたけど決選付き多数決とボルダルールこれどちらが真の決め方なんですかね。
そもそもなんですけれど満場一致だったら投票の必要ってないわけですよね。
どっちが満場一致で支持されたものに近いんだろうか。
(2人)う〜ん。
そうやって考えていくと実はボルダルールで勝つもののほうが満場一致で支持されるものに近いんだという事がですね実は分かってます。
ちょっとですねこのフリップを使って説明していきたいと思います。
こちらは先ほどのシミュレーション投票の結果です。
15人のうち7人の意見が左の列。
5人は中央。
3人は右のようになっていました。
満場一致とは1位の列に同じ名前がそろうことです。
まず「ボルダルール」で勝利した「LOVE」の場合満場一致になるためには7人が1つ5人が1つ順位を上げなければなりません。
ご覧のような計算で満場一致までの距離はうん。
12となります。
一方「決選投票付き多数決」で勝利した「空気階段」の場合満場一致になるためには7人が2つ3人が1つ順位を上げなくてはならないのでその距離はうん。
17必要です。
これを比較すると「ボルダルール」のほうが満場一致まで近い決め方であるといえます。
ううん。
ボルダルールで勝つものっていうのは他のどんな選択肢と比べても最短の距離でですね最短の回数で満場一致の1位になれるんだってことが分ってます。
う〜ん。
なるほど。
なんか決まったものだけをね結果だけを見るとああもうこうなんや。
優勝した何かで優勝した人が面白くてそれ以外は駄目なんだと思いがちやけど実は全部おもろかったとか。
(春香)そうですよね。
その上でなんか何かの特性とかその時代によってこれが選ばれたんやという事って多々あるなって思うんですよね。
(春香)いかにね隠れている民意というか隠れてる票があったんだなというのはよく分かりましたね。
実験で。
結局今日僕たちはまあいろんな決め方があるよねというような事を話したり見たりしてきましたよね。
でボルダルールというのは人々の意思をうまく集めるんだと。
それでもなんだけれど人々の意思がそもそもまあ邪悪なものだったりしたらそれをうまく集めたら当然邪悪な結果が出てくるんですよ。
決め方っていっぱいあるんだけど所詮どれも人々の意思から1つの社会的決定を導くまあ変換装置に過ぎない。
だからやっぱり一番大事なのは何かというとやっぱ個々のインプット人々の意思のほうではあるんですよね。
結局はどういう投票いろんな投票のしかたありましたけども投票する側の真剣さというかいかに向き合っているかその一票に託しているかというか一票じゃなくても数字に真摯に向き合ってるかが試される。
それはやっぱりねすごく大事なところなんですよね。
投票というのは何かを試すのではなくってやっぱこう投票する側私たちが試されてるんだというですねやっぱりこう意識を有権者が持つっていうのは投票を何というかこう生きたものにするためには一番大事ですよ。
やっぱり何かを決める時というのはその選ぶもの全てに対して真剣にどういう事なんだろうって理解したうえでああここに正当性があるのかとかでもそのうえでこうやという所までいければまあなんとなく納得も自分が思ってるものじゃなくなったとしてもああこういう結果になったかと思えるかもしれないですね。
そうですね。
「20年前10年前5年前きのうの自分の意見を聞いて今の僕が決める」。
2017/09/01(金) 00:30〜01:15
NHKEテレ1大阪
オイコノミア「多数決だけじゃない!決め方の経済学」[解][字][再]

学級委員やアイドルのセンター選びなどに用いられる多数決。でも世の中には他にもたくさんの決め方があり、方法が違えば結果が異なることも。若手芸人を交え決め方大実験!

詳細情報
番組内容
慶大の坂井豊貴教授は、小学生時代、廊下でふざけてしまい、その善悪を学級会の多数決ではかられたことに強烈な違和感を感じたという。長じて経済学者となり決め方を研究するに至った。実は多数決は取り扱い注意で、使うには条件があるとか。そのことを学ぶため、坂井教授が自ら出演したドラマを初公開!また、世の中には決戦つき多数決、ボルダルールなどおびただしい数の決め方があることを、若手芸人による選手権で実験する。
出演者
【ゲスト】春香クリスティーン,【出演】又吉直樹,【解説】慶應義塾大学教授…坂井豊貴,【語り】朴ろ美

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
趣味/教育 – 生涯教育・資格
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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