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every japanese woman cooks her own curry

プロフィール

matsue

告知とか日常とか見た映画とか

■最新作「トーキョードリフター」12/10渋谷ユーロスペース他にて上映

■「ライブテープ コレクターズ・エディション」2枚組DVD製作中 年内限定店舗にてオリジナルCD付先行販売&全国CDショップにて

■11月フィルムアート社より書き下ろし単行本発売

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2006-01-18 あんたらはカミュなんて知らなくて結構 このエントリーを含むブックマーク Add Star

matsue2006-01-18

■そろそろ調布映画祭の時期なのね、とshimizu4310さんのブログで気付く。

去年のリバイバルでは「looks,voices,identities...」「マリコ三十騎」「純情スケコマShe」あたりは普通にお薦め。「海辺童話」が個人的には「赤塚不二夫激情No.1」並の最強トラウマ映画で、Dプロの締めで童貞Kこと加賀賢三の「片腕ギター」を見ても記憶に残らないと思う。

http://www.chofu-culture-community.org/movie/0505main_sfilmserec.htm

かなり偏った映画観を持った一次審査員の熱意(時には悪意)あるプログラム。悪いこと、言わないから絶対に見た方がいい。

で、今年もいくぞ映画祭には。

http://www.chofu-culture-community.org/movie/0503_29index_sfilm.htm

「妻、遭難 監督吉野和彦(ファンです)」、楽しみだなぁ。このタイトル映画に「楽しみ」って表現は問題有りだけど。

■「ガンダーラ映画祭」のパンフ用のコメントを書く。加賀が送ってきた文章を読みながら。

彼のルサンチマンに満ちた文章を読み、あーぁ、ガンダーラってテーマだったら「カレーライスの女たち2」にすれば良かったかもと、軽く後悔。

DVDで「メタリカ 真実の瞬間」。

極めてフツーで当たり前な話なのが凄い。出てるのメタリカなのに。こういう面白い作品とDVDで出会ってしまうと土下座して「劇場で見なくてすいませんでした」と。謝りたくなる。

■ハマジムから先週の金曜の「東スポ」が届く。「IDENTITY」の紹介で僕のインタビュー記事が載っていた。「セックスの気持ち良さに国籍は関係ない」と「東スポ」らしいコメントも。ははは。

ブロードウェイを歩いてたら半ズボン、タンクトップサンダル姿の小学生男子を発見。やはりここには昭和が残っている。

テレビブロスパーカー姿の堀北真希(何で白黒ページなんだ!)に悶絶し、「ドラマ」の「ケータイ刑事 THE MOVIE」のシナリオ堀北真希商店街ダンススチールに目眩。

初日が「ミュンヘン 監督スティーブン・スピルバーグ」と一緒か…と、悩みながら麻婆豆腐を食う。

■「童貞編集。もう、切れないっす。31分半で勘弁して下さいな。しまださん!

ユーロスペースにて「カミュなんて知らない 監督:柳町光男」。

おい、お前ら真面目に映画、作れよ。

なんで監督クランクイン前に、スクリプターとチュッチュして、挿入して、しかもそれを律儀にも翌朝、スタッフに報告して、しかも前田愛にまで手を出してんだ。で、屋上から落下。ざまあみろ。ガメラに踏まれちまえ。画コンテ書け、演出プラン練ろ、現場に女を持ち出すな、アホ。と、僕は前田愛堀北真希といい、こういう顔には問答無用で弱い)が絡んでくると冷静になれないのだが、とにかく映画制作描写が酷い。

僕には合コンにしか見えなかった、あんな撮影現場。スケコマシとヤリマンばっかだし。編集ソフトで10万必要とか、予算ないとか言っておきながら平気でカメラぶっ壊すし、女に金たかるし。バイク乗れば交通費浮くとか言ってるし、現場の空気とか一切考えないのね、「カントク」とか「助カントク」とかいっちょ前に呼び合ってる割には。

トモロヲもくだらない賭けしてないで、美術仕事をしろ。博太郎、あんな講師クビだ。黒木メイサ視姦して酒飲んでて。で、撮影現場では「人物はセンターに、パンはゆっくり」程度のことしか言わないし。

僕が学生の頃、スタッフと「あーだ、こーだ」議論し、緊張のあまりゲロ吐いて、撮影中盤にスタッフ脱落、そのまま退学。プロデューサーコーヒーぶっかけられてなんてことが、当然のごとくあったが(なぁ、mogi?)あれは何だったのだろうか?この映画と比べると。僕らがやったことも異常だが、映画作るってそういうもんじゃないの(違うか)?

にしても、この映画では「ごっこ」にしか見えない、映画ごっこ。生徒同士で「監督」とか「助監督」とか言い合ってるだけで。それに基本的に講師って存在を完全に尊敬扱いしちゃいかんだろ。完全引退したのならもとかく、現役じゃない監督なんて単なる無職のおっさんだ。少なくとも僕はそう、講師を見てきた(口には出さなかったけど、影で言い合ってた)。個人的には共犯関係を結ぶようなのが理想、と思うんだけどな。だからこそ逆に講師しながら現役やってる人は、現場にも連れてってくれたし、現場なんて段取りであり、助監督なんて土方であり、監督なんてまずは全否定されるものだってことを知った。そこからだろ、映画を作るってことは。けど、この映画に出てくる連中と来たらセックスセックスセックスしかなくて、誰も「タイクツな殺人者」と向き合ってるように見えない。だから前田愛が議論がないって怒るシーンが発狂したようにしか見えないんだ。

だが、映画を見ながら「あー、僕は映画学校にいたこういうちゃらちゃらした連中が嫌いで許せなくてドキュメンタリー選んだよな」と思い出した。そういう意味ではこの映画は、映像学校に通っていた人間過去の己と向き合えなくもない。けど、これを見て「あ、俺らと同じ」なんて思う人間とは一生友達になれないし、酒が入ってたら説教喧嘩してると思う。

最近、合コンの魅力を知ったいまおかさんとか女池さんにはもちろん、ピンク系の監督、あとアルゴの細谷さんには見て欲しい。絶対、ブチ切れると思う。合コン映画制作を一緒にやってるような連中には。

けど、何が一番許せないかって「キスしてみたかった」と「人を殺してみたかった」を同列に扱っていること(のように見えた)。参考にしたと思われる藤井誠二氏の著作にはかなり衝撃を受けたので、このまとめ方には違和感が残った。映画内で彼等が経験した程度のことが、あのラストの描写に繋がるなんてとても思えない。

あと雑誌の記事とかで柳町監督早稲田ワークショップでの経験を元にしたって書いてあったけど、だとしたらそうとうヤバい。こんなに「先生先生」と聞き分けのいい生徒や、こんなに緩い現場でまともな映画が撮れるとは思えないし、この現場が「ごっこ」でしかないことを自覚してなかったと思うと、ゾッとする。とっとと地獄のような現場で奴隷制度を味わった方が本人の為だ。

ま、1月という年の早い時期にこの作品が見れて、今年の日本映画の基準というものが決まった。勿論、悪い意味で。映画見ててここまで腹が立って来たのは「NANA」以来だな。オープニングの一生懸命な長回しとあのダサ過ぎる書体から嫌な予感はしたが、まさかここまでとは。

加賀を呼び出して「童貞」最終確認。これで上映して良いか、を。いかんせん「松江さんを訴えたとしても、民事でなら勝てる」なんて言われたらね。けど「カミュ」を見た後だと、先日まで本気で憎んでいたこの男がかわいく見えた。彼の方がよっぽど自分自身と向き合ってるわ。かなり歪んでるけど。でも「カミュ」の人間たちにはないオリジナリティはある。

■「ZAZEN BOYS」の新譜を聞きながら揺れる。「カミュ」の連中なんかにゃあ、絶対作れない音楽

写真は、13日の「東スポ」。「カミュ」の奴らには絶対書けない記事(カミュカミュってしつこい)。

atamaizeratamaizer 2006/01/19 04:21 やっぱりK氏って彼でしたか。写真でどうもみたことある顔だなぁと思った。知らない間に大人の階段上ってるなぁ。なんだか妙に嫉妬するよwww。

meikemeike 2006/01/19 09:56 「カミュ」、ニューヨークで見ました。36才になって40代を肌身に感じ、ニューヨークで思春期が終わったことを自然体で身に受け入れられたボクには、あまり琴線に触れることない映画でした。ただ、ラストカットには唸らされました。

matsuematsue 2006/01/19 13:44 映画見て腹立てるのとか去年で止めるつもりでしたが、無理みたいです。ガキっぽいからいいかげん成長しようと思うのですが。で、家に戻って「映画芸術」読んで冷静に会話し合う学生の記事読んで「ウキー!お前ら猿か!おっさんにこんな風に見られてるのに!」と一人で怒っちゃいました。一晩明けた今でも「カミュ」のイライラが止まりません。ウッキー!!
あと加賀に嫉妬するのは間違ってると思います。「童貞」見れば分かってもらえると思うのでよろしくです。

mogikazukimogikazuki 2006/01/19 14:08 ドキュメンタリーゼミは狂ってるよね。毎日毎日「お前の未来は
ホームレスだ。絶対に絶対に」って言われ続けるんだから。
訳ワカラン。特殊すぎ。

matsuematsue 2006/01/19 14:31 それはドキュメンタリーゼミというよりも山谷哲夫さんが特別だった気がするけど、その横で安岡さんがニヤニヤしてたのを思うとやっぱりあのゼミは訳ワカランと思う。

hagimikahagimika 2006/01/23 23:12 『カミュ』やはり、まずいんですか?いや、実は私もなんだかどうなの?な感じしてましたもんで、つい書いちゃいました!
なぜなら、以前、美学校の夏期講習やらを受けた事があって
そこで知り合った青年が先日『カミュ』のチケ買わないですか?
と連絡があって、彼は柳町監督を崇拝してるとあって
『なんじゃ?』と思い、そういえば、その青年の自主映画を
観て『オギャー!ムリ!気持ち悪い。。。』とげんなりして
帰宅し、それから距離を置いてしまったんですが、久々の連絡が
『カミュ』で何か微妙な匂いを感じてしまいましたの。
美学校もヤバかった。。。間違えたと思いました。。。
やはり、インテリチックは肌に合いませんでしたわ。
ううう~ヒエヒエな思い出。失礼しました!
ガンダーラで笑って忘れます!

matsuematsue 2006/01/24 00:41 ま、映画学校ドキュメンタリーゼミ卒業生は童貞破壊ガンダーラ映画作ってニヤニヤしてますが。学校で映画を作るのって自己否定から始めないと大変だと思う。逆に勝手に作る自主映画は自己肯定から始めないと面白くないし。その逆な作品が多いんだよな、最近の自主映画って。

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