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前作との間に何が起きたのか…『ブレードランナー 2049』前日譚となる短編が公開

前作との間に何が起きたのか…『ブレードランナー 2049』前日譚となる短編が公開

2049年の未来が舞台となる『ブレードランナー 2049』と、前作『ブレードランナー』の舞台となった2019年。その間に起きた物語の鍵となる出来事が短編動画となり、「2036: NEXUS DAWN」(ネクサスの夜明け)と題され公開されました。


前作と『2049』の間に起きた出来事はサンディエゴで行われたコミコンで明らかにされています。2020年には新型レプリカント、ネクサス8Sが発表され、2022年にはEMP爆発で世界中に大規模な崩壊、そして2023年にはレプリカント製造禁止法が施行、2025年にウォレス・コーポレーションが世界的な食糧危機を救いました。そして2036年ロサンゼルス・・・。


Video: ColliderVideos/YouTube

待ち合わせ時間にしびれを切らす政府側の人々、そこに入ってくるウォレスに対し「この会合は公益をもたらしたあなたの貢献に敬意を示し開いているものだ」と政府の者たち。


「あなた方は飢えを覚えておられるな。だからあなた方は、その飢えを遠くに追いやることのできるこの隠遁者に好きなようにさせてくれるのだ」とウォレス。そして人類を食糧危機から救ったことをレバレッジに、レプリカント禁止法を廃止させようとするウォレスですが、政府側はそれはできないと伝えます。


それに対しウォレスは「人類がここまで生きながらえてきたのは、地球を我々の需要に合うようすりつぶしてきたからだ。我々の唯一の希望である星々は、あなた方の制約により私が生み出すことのできない命の向こう側にある」と言いますが、ベネディクト・ウォン(『ドクター・ストレンジ』)演じる男性は「オフ・ワールド・コロニーは栄えている」と反論。


オフ・ワールド・コロニーは地球外の惑星の植民地のことで、前作『ブレードランナー』劇中でも「新たな人生が待つオフ・ワールドへ! 」などと宣伝されていました。しかしオフ・ワールドは実際には宣伝されるような夢の世界では無いようで、レプリカント達はもともと危険なオフ・ワールドで労使されるように生み出されたものです。「ブレードランナー」という役職の仕事は、そんなオフ・ワールドから地球へと逃げてきたレプリカントを殺すことでした。しかし昔のレプリカント達の寿命は長くないため、レプリカント禁止法により新たに労力を生産することができなくなっている状態では、オフ・ワールドの労力が減り大変なのではと予想されますが・・・。


「究極の生存には不十分だ。あなた方の法が進歩の手を止めさせた」と言うウォレスに「法のおかげで血が流れずに済んでいる。ネクサスは信頼できない。タイレルによる安全装置には過失がある」、「多くが死んだ。これ以上の犠牲は許せない」という政府の人々。


エルドン・タイレル博士は元々レプリカントを生み出した人物で、『ブレードランナー』にでてきます。「人間よりも人間らしく」がタイレル・コーポレーションのモットー。それもあってかアシモフ三原則のような「安全装置」はついておらず、人間を殺してしまうこともできたため、ブレードランナーがレプリカントを処分しなくてはいけなかったのです。


「私のレプリカントは顧客が支払うだけ長くも短くも生きる。私のレプリカントは反乱を起こすことは無い、逃げない。単に従うのみだ」と言うウォレス。その言葉からは、もはやレプリカントに寿命は問題ではないということが暗示されています。


そしてウォレスに付き添ってきた男がレプリカントであることが明らかに。法を破りレプリカントを製造したウォレスは、レプリカントに「お前は選択しなければいけない。お前の命か、私の命か。意味はわかるな? 」と驚く政府側の人間の目の前でレプリカントに決断を迫り、レプリカントは自害…。


「人の行いは天にとどろく。その鐘は我々がここで今日下す決断に反響する。天空が輝くか、ひびが入るか、どちらであるべきか」と問いかけるウォレス・・・。


この短編の監督は映画『モーガン プロトタイプL-9』などでも知られるルーク・スコット(リドリー・スコットの息子でもある)。なお冒頭に登場する本作監督のドゥニ・ヴィルヌーヴによれば、この短編映像は「3話の短編の第一弾」だとのこと。『ブレードランナー2049』の全国公開は10月27日。それまでに公開されるであろう次の二本の映像も楽しみですね。



Image: ColliderVideos/YouTube

Source: ColliderVideos/YouTube


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