ジャズトランぺッターとして、国内のみならず世界的な知名度を誇る日野皓正氏。
そんな日野氏が、なんと中学生を往復ビンタしたというニュースが世間を賑わしています。
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以下のような内容が報道されました。
「せたがやこどもプロジェクト2017《ステージ編》 日野皓正 presents “Jazz for Kids”」は世田谷パブリックシアター(東京都世田谷区太子堂)で毎年8月に開催され、今年で13年目を迎える。
(中略)
今年も数百人の観客がシアターを訪れ、ビッグバンドの奏でるジャズに聞き惚れた。演奏者の中学生にも最高の夏休みが保証されていたはずのイベントは突然、暗転する。公開中の動画を見て頂きたいが、本番も本番、観客の前でドラマーが演奏している真っ最中にもかかわらず、ただならぬ雰囲気を漂わせながら、日野氏がステージ上を歩いていく。
日野氏はドラマーの背後に回り込むと、スティックを取り上げる。ジャズのエンターテインメント性は高い。何より演奏を楽しんでいた観客が、これから暴行事件が起きるとは予想できるはずもない。何か面白いハプニングが起きていると誤解し、笑い声が上がるのが極めてリアルだ。
スティックを日野氏は放り投げるが、ドラマーが手で叩き続け、観客の誤解も解けない。再び笑い声が起きるが、日野氏がドラマーの髪の毛を鷲摑みにしたあたりから、シアター中を困惑が急速に広がっていく。
ドラマーの顔のあたりで、日野氏の手が2回ほど動く。ビンタをしているとしか思えない。更にドラマーに向かって「なんだ、その顔は!」と罵倒するに至って、演奏中であるにもかかわらず、世界的ジャズミュージシャンが観客の目の前で中学生に暴力をふるうという異常な状況を記録した動画だと分かるのだ。
引用:世界的ジャズ・トランペット奏者、日野皓正が男子中学生をビンタする驚愕動画 | デイリー新潮
(リンク先に動画もあります)
そのほかの報道もまとめると、
・各メンバーが短いソロを回していた。
・しかし、この中学生ドラマーはソロを叩き続け、止める気配がなかった。
・日野氏はスティックを取り上げ、放り投げる。
・それでもなお、ドラマーは素手でドラムを叩き続ける。
・怒った日野氏、ドラマーの髪の毛を鷲掴みにし、頬を叩く。
というような経緯です。
他のメンバーの気持ちは?
TVのワイドショーでもこの話題で持ち切りなんですが、
どれも、
中学生ドラマー VS 日野氏の構図なんですよね。
でも、僕が思うのはですね、
他のメンバーの気持ちは?
ってことなんですよ。
置いてけぼりなの?
って。
僕が他のメンバーだったらと想像すると、
このドラマーへも怒りの気持ちを持つし、
日野氏にも不信感を持つでしょうね。
ドラマーへの怒り
今回の公演に向けて、彼らは4ヶ月も前から練習をしていたそうです。
それだけの長い間練習してきて、いざ本番!
そこへ来てのドラマーの暴挙です。
または、
たとえば自分が、このドラマーよりあとにソロの出番が来る子だったとしたら、
緊張で胸が張り裂けそうかもしれない。
今か今かとワクワクが止まらないかもしれない。
そんな状況で、ひとりだけ自分勝手に延々とドラムソロ・・・
相当怒っても仕方がないでしょう。
日野氏への不信感
ドラマーにいくら非があるとはいえ、
それを暴力と言う手段でしか止められなかった日野氏にも不信感を抱くはずです。
日野氏は音楽の指導を通じて、礼儀なども教えていたそうです。
(参考)ジャズ・トランペット奏者の日野皓正さんが往復ビンタ 中学生との演奏会で 世田谷区教委「行き過ぎた指導」 殴打された生徒は…(1/3ページ) - 産経ニュース
にもかかわらず、暴力という手段に出るのか?
という感情は当然湧いてくるでしょう。
日野皓正氏はどうするべきだった?
中学生ドラマーがやったことがどんなに悪いことだとしても、暴力という手段に出るのは間違いです。
僕も、専門学校とはいえ講師業をやっているので、怒る気持ちは分かります。
暴力こそふるったことはないですが、
声を荒げたり、机をバンと叩いて怒ったりしたことはあります。
(今はしていませんが、猛省しています)
人を指導する立場としては、
自分の感情は律して、暴力という強行的な手段に出るべきではありません。
では、日野氏はどうするべきだったのでしょう?
正直、完璧な答は出せません。
僕なら、とことん諭すべき。と答えるくらいしかできません。
Twitterでみつけた面白い例え
「日野氏はどうするべきだった?」に対する、なかなか面白い例えです。
んー、こう言われたら難しいですよね。
テレビなら「しばらくお待ちください」の画面をだして放送を止めればいいんでしょうが、
これはステージですからね。
「強引」以外の方法、僕的には「とことん諭す」ですが、
それでも駄目なら、ということですからね。
もう緞帳を下ろすしかないですかね?
つまり公演中止です。
しかし、この日の為にがんばってきた他のメンバーの気持ちを考えると、それも良い手とは言えません。
「日野氏はどうするべきだったか?」への明確な答は結局見つかりませんでした。
まとめ
こういう話題になると、10対0にしたがるというか、「どちらが悪い」と白黒ハッキリさせないと気が済まない人がいます。
けど、今回のことはどちらも悪いんですよ。
他のメンバーの気持ちを顧みずソロを続けた中学生ドラマーも悪い。
それを暴力という手段で止めた日野氏も悪い。
ビンタされたドラマーは、今後も日野氏の指導を受け続けたいと言っているそうですから、
この事件が笑い話になるくらい、立派に成長してほしいです。
そして、いつの日か世界的ドラマーになって、「せたがやこどもプロジェクト」を引き継ぐ・・・なんてストーリーになったら素敵じゃないですか?
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