果物って色々ありますけど、皆さんは何が好きですか?マンゴーとかメロンとか、人気ありそうですよね。ピーチなんて響きだけで可愛い!
初めましての方も、また来てくださった方も、こんにちは!
いつも読んでくださって、ありがとうございます。
たいした話じゃないんですけどね。
くだらないっちゃ、くだらないんですけど。
果物の中で、1番好きなものは何?って話になってですね。
イチゴですかね~と後輩女子。
桃かなぁ~と同僚。
メロンよねぇ~と先輩。
そして、私は・・・
「柿!!」
え?
あれ?なんで、なんで?
みんな目を丸くしちゃったよ。
あ、ぷぷって笑った。
柿、美味しいよね?
好きな果物ナンバーワン!は柿ですっつったら苦笑されるの、なんで?
ちょっと、これどういうこと?
「えーー柿ですかあ?柿はないですよ」
「あー、柿ね、うちの婆ちゃんが好きですよ、お年寄りの食べ物ですよね」って。
こらこら、それ誰が決めたの?
「え?今、柿って言ったの?マジで?柿が1番好きなの?果物の世界はもっと広いのに!」って。
ええ、知ってますよ、果物の世界。
何年、生きてると思ってんですか!
けどね、猿とカニが命をかけて奪い合った、あの柿です。
猿もカニも大好きな柿ですよ。
「柿ってさ、ケーキにもジュースにもならないよね、結果、役立たず」って。
なんてこと言うのさ。
確かに柿ジュースは見たことないよ。
でもね、私、一度だけ有楽町のカフェで柿のタルトを食べたことあるもん。
見つけた時は、思わず声がでたよね。
「柿のタルトがあるっ!」つって。万歳しちゃったよ。
メニューに写真がなかったから、ワクワク感もひとしお。
でもね、スイーツとしては扱いにくいヤツなのかねぇ。
タルト地に剥いた柿が乗っかってた。ただ、それだけだった。
ゼリーで包まれてるとか、こんがり焼いてあるとか。
極上カスタードクリームの上に乗ってるとか。
そんなんじゃなかった。
タルト生地に、剥いただけの生々しい柿がポンポン乗ってた・・・
これ、タルト生地を買ってきて、柿を剥いて乗せたらさ。
全く、同じものが作れるんじゃね?
あ、そうだ!柿は柿でも、渋柿ね。
見事に並んで干された姿を見ると、なんともいえない愛おしい気持ちでいっぱいになるわけよ。
田舎にいくと、干されてるでしょ。
太陽の恵みっていうんですかねぇ。
紐でね、それぞれがしっかり繋がってる。
手に手をとって、ハンド・イン・ハンド。
ああ、秋の芸術だよね。
ニッポンの秋は渋柿なしでは語れんのじゃよ。
なんて話してたら。
「そもそも柿なんてさ、日本語しか聞かないよね」って。
イチゴはストロベリーでしょ。
桃はピーチね、メロンやパイナップルはまんまだし。
で、柿は英語でなんて言うんですか?って。
知らねーよ!
いちいち、とどめを刺してくるよね。
そしたら、猫もしゃくしもググるわけで。
「えっと~、なんて読むのか、わかんないです、これ、山倉さん知ってます?」
persimmon
だから、知らないっつーの。
パーシモン?
か、可愛さが1ミリもない。
パーの指紋。
なんか残念すぎる。
林家さんちの果物かよ。
「あ!柿って日本での生産1位らしいですよ!なんなら和歌山に住んじゃえば?」
と、先輩。
住めば無条件で食べれるシステムなのか?和歌山県。
みんなで色々茶化してけどさ。
あのね、柿ってすごーくカラダにいいんだからね!
柿が赤くなると医者が青くなるって、昔っからいうでしょ!
万能薬なんだからね!つったら。
「やっぱ、お婆ちゃんだ」
全員が口を揃えた。
その次の日に上司が
「田舎に柿の木があって、沢山送ってきたんだけど、ウチね、誰も食べないのよ~、誰か好きな人、いるぅ?」
つって。
大声で柿が山盛りに入った紙袋を、高く持ち上げながらアナウンスしたわけ。
こんな時は必ず、空港のお土産の紙ぶくろだったりするよね。
そしたら
薄ら笑いを浮かべて、みんなが一斉に私を見るっていう。
イエス!アイラブパーシモン!
とか、言わないよ。
天邪鬼だからさ。
しょーがねぇなあ、もらってやってもいいけど~とか言って、立ち上がったら。
そこへ掃除のオバチャンが入ってきて
「朝、頼まれてたゴミ袋、持ってきたから・・・」と。
上司が持ってる紙袋を見て。
「あら!柿がいっぱい!」つって。
「うちのお婆ちゃんが大好きなのよー」とか言うもんだから。
まんまと、掃除のオバチャンに献上されましたとさ。
ちっ。
おしまい。
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