学校に行きたくないあなたへ

学校に行きたくないあなたへ
夏休み終わりだね。

長かった夏休み、どうだった?

楽しいこと、あったかな?

久しぶりに学校が始まるけど、友だちに会うの、楽しみ?

「学校に行くの、いやだな…」って思っている人もいるかもしれません。「ずっと夏休みが続いてくれたらなぁ」って思ってる人も、きっといるでしょう。
ネットを見ても、8月の終わりが近づくにつれて、こんな書き込みが増えてきました。

「学校いきたくねえ。。真面目に嫌だわ」

「どうしよう 学校行こうかな 行かんと怒られるしな どうしようかな でも行きたくないな」

「明後日から学校だけどみんなに会うのが嫌…無理…会いたくない…めんどくさい…」
ネットを見ても、8月の終わりが近づくにつれて、こんな書き込みが増えてきました。

「学校いきたくねえ。。真面目に嫌だわ」

「どうしよう 学校行こうかな 行かんと怒られるしな どうしようかな でも行きたくないな」

「明後日から学校だけどみんなに会うのが嫌…無理…会いたくない…めんどくさい…」

大変なことが起きてるんだ

2学期が始まるこの時期、実はとっても悲しいことが起きてるんだ。これまでの40年ほどを調べてみたら、9月1日とその前後に、自分で命を絶ってしまう子どもが多かったんです。夏休みが終わるこのころ、生活のしかたが変わるよね。それで、気持ちがゆれ動いたり、しんどくなったりするそうなんだ。

しんどかったら 学校 行かなくていいんだよ

お父さんやお母さん、まわりの大人たちからは、「学校にちゃんと行きなさい!」と言われているかもしれないね。

学校に行けば勉強できるし、友だちとも会えるし、いろんな体験ができるよね。学校が楽しいと一番いいんだけれど、楽しくないという人もいると思います。いじめられたり、いやがらせをされたりしているかもしれません。学校に行くのがほんとうにいやで、もう、どうにもしんどかったら「行かなくったっていいんだよ」と、いろんな人が呼びかけています。
新学期がゆううつなみんなのために、いま、NHKがキャンペーンをやっていて、いじめのことをよく知っている荻上チキさんは、こんなメッセージを寄せてくれました。
荻上チキさん
「いじめがつらかったので、学校が何かの理由でつぶれてくれないかなと思ってました。帰宅後のゲームやテレビ番組が好きだったので、学校は「人生のサブの場所」、テレビの前が「人生のメインの場所」という感じ」


お笑いコンビ「流れ星」のちゅうえいさんも、こんなことを書いています。
ちゅうえいさん
「こんなオモシロイ俺でも、いじめられてたときあったよ。夏休みは一人、図書館で本読んでた。で、学校の誰かが来たと思ったら確認もせず裏口から飛び出すの。でもいいこともあったな。足音を聞き続ける事で耳がよくなったよ!がんばっちゅうえい!」
みんな、しんどいときがあったんだね。それでね、学校や教育のことをすごくよく知っている尾木ママさんは、こんなことばを寄せてくださいました。
尾木直樹さん
「学校って絶対に行かなきゃいけない場所? 学校は休んじゃいけないの?学校が安心して過ごせる場所じゃないなら行かなくてもいいのよ。緊急避難だもの。休むのも自分を守る大切な権利。大丈夫! 安心してね」
ほんとうにつらかったら、学校行かなくてもいいんだ、って呼びかけているんだ。

“居場所”があるよ

「学校に行かなかったら、どこにいればいいんだろう?」

そうだね、不安に思うよね。夏休み終わったのに、ずっとおうちにいるのもしんどいし…。

実は、そんなときにすごせる場所があるんだよ。

フリースクール
1つは「フリースクール」っていうところ。自分にあったペースで勉強したり本を読んだり、楽器や工作で遊んだりして、自由にすごすことができるんだ。気軽に相談できる大人もいて、悩みや気持ちを受け止めてくれるはずだって。全国に470ほどあって、夏休みの前後には、無料ですごせるようにしているところもあるらしいよ。
「フリースクール全国ネットワーク」のHP
「フリースクール全国ネットワーク」というグループの事務局長、松島裕之さんも、小学4年生のころから中学校を卒業するまで、いじめなどのせいでずっと不登校になったんだって。松島さんは「学校に行っていたかどうかなんて、大人になるとあまり大きな差にはならないよ。学校以外で体験できることや出会える仲間もいるから、学校に行けないだけで将来に絶望しないで。つらいときは学校以外の選択肢があることを知っておいてくださいね」と話していたよ。

児童館
ほかにも、「児童館」という施設があるんだ。卓球台とか一輪車とか、けん玉などの、いろんな遊び道具がそろっていて、子どもたちと一緒にいるのが得意な大人の人もいてくれるんだ。「いるところがなかったら児童館にいってみよう」とか、「しんどくなったらおいでよ」などとメッセージも出していて、気軽に顔を出せると思う。全国で4600か所以上もあるらしいからすごいね。きっと近くにもあるんじゃないかな。
図書館
あとね、身近なところだと、図書館っていう方法もあるんだ。一日いても怒られないし、見守ってもらえるから、覚えておいてね。

相談できるところもあるよ

こういう施設に行く前に、まずは電話などで気軽に相談することもできるんだ。苦しいことや悩みがあったら、ひとりで抱え込まず、打ち明けてみるのが大事だよ。

チャイルドライン
電話0120ー99-7777(月~土:午後4時~9時)

全国70か所に拠点があって、ふつうのおうちの大人や、学生、学校の先生をやめた人などが相談にのってくれるんだ。電話代が無料でかけられるよ。9月6日までは、チャットでも相談にのってくれるらしい(午後4時~6時)。相談するときは名前を言わなくていいし、話したことはないしょにしてくれるそうです。

24時間子供SOSダイヤル
0120-0-78310(24時間)

夜中も含めて24時間相談できるんだ。先生をやめた人や、心の問題についてよく知っている人たちが電話に出てくれます。電話代無料です。

いのちの電話
0570ー783ー556(午前10時~午後10時)

自殺を防ごうと、ずいぶん前から活動しているところなんだ。ふだんは電話代がかかるけれど、毎月10日の午前8時から次の日の午前8時までは、電話番号0120ー783ー556で、電話代無料で相談できます。

フリースクール全国ネットワーク
03-5924-0525

さっき紹介した「フリースクール」のことは、ここに聞いてみてね。近くにあるといいね。

それから、NHKの「Eテレ」は、学校のことを考えると気持ちが沈んでしまうというみんなのために、8月31日の夜、いろんな番組を放送します。「#8月31日の夜に」というサイトものぞいてみてね。http://nhk.jp/831yoru

生きていることが大事だよ

居場所がないなと思ったとき、つらいよね。しんどいよね。「ずるい」って思われても、かっこ悪くても、できが悪くったって、いいんだよ。生きていることが大事なんだよ。忘れないでいてね。

保護者のみなさんへ

この時期、子どものちょっとしたサインに気付いてあげることが大事だということです。
神奈川県川崎市のフリースクール「フリースペースえん」を運営するNPO法人の理事長で、長年、不登校の子どもや保護者の相談に応じてきた西野博之さんによりますと、子どもにとって自分を取り巻く状況や気持ちを言葉で説明するのは難しく、また、心配をかけないよう、気持ちを口に出さず我慢する子どもも多いそうです。このため、子どもの“SOS”に周りの大人が早く気付いてあげることが何より大切だということです。
注意が必要なサイン

西野さんや子どもの支援活動を行う団体によりますと、次のような兆しは要注意です。

・「学校に行きたくない」「学校が嫌だ」などと話す。
・頭痛や腹痛、それに、思うように体が動かないなどの体の不調を訴える。
・何度も肩をすくめたり、まばたきをしたりする。
・長時間、繰り返し手を洗ったり、長い時間、風呂に入ったりする。
・急にイライラしたり、落ち込んで話さなくなったりする。
・逆に、急に明るくなる。

こうした変化が見られるときは、学校や、子どもの支援にあたる団体などに相談し、学校を休んで心と体を休めることが大切だということです。
さらに、子どもと向き合うときの姿勢について、NPO法人「チャイルドライン支援センター」の理事で、長崎市でフリースクールを運営する中村尊さんは、次のように指摘しています。

「SOSを発する子どもに『それぐらいのことで…』と返したり、『行かなくてどうするの』と責めたりしないでください。まずは子どもの思いに気付けるよう言葉をかけ、命を守ってあげてください。そして、どうすれば笑顔で個性を伸ばしていけるか、子どもと一緒に考えていきましょう」

(ネットワーク報道部記者 大窪奈緒子 栗原岳史 玉木香代子)
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夏休み終わりだね。

長かった夏休み、どうだった?

楽しいこと、あったかな?

久しぶりに学校が始まるけど、友だちに会うの、楽しみ?

「学校に行くの、いやだな…」って思っている人もいるかもしれません。「ずっと夏休みが続いてくれたらなぁ」って思ってる人も、きっといるでしょう。

ネットを見ても、8月の終わりが近づくにつれて、こんな書き込みが増えてきました。

「学校いきたくねえ。。真面目に嫌だわ」

「どうしよう 学校行こうかな 行かんと怒られるしな どうしようかな でも行きたくないな」

「明後日から学校だけどみんなに会うのが嫌…無理…会いたくない…めんどくさい…」

大変なことが起きてるんだ

2学期が始まるこの時期、実はとっても悲しいことが起きてるんだ。これまでの40年ほどを調べてみたら、9月1日とその前後に、自分で命を絶ってしまう子どもが多かったんです。夏休みが終わるこのころ、生活のしかたが変わるよね。それで、気持ちがゆれ動いたり、しんどくなったりするそうなんだ。
大変なことが起きてるんだ

しんどかったら 学校 行かなくていいんだよ

お父さんやお母さん、まわりの大人たちからは、「学校にちゃんと行きなさい!」と言われているかもしれないね。

学校に行けば勉強できるし、友だちとも会えるし、いろんな体験ができるよね。学校が楽しいと一番いいんだけれど、楽しくないという人もいると思います。いじめられたり、いやがらせをされたりしているかもしれません。学校に行くのがほんとうにいやで、もう、どうにもしんどかったら「行かなくったっていいんだよ」と、いろんな人が呼びかけています。
しんどかったら 学校 行かなくていいんだよ
新学期がゆううつなみんなのために、いま、NHKがキャンペーンをやっていて、いじめのことをよく知っている荻上チキさんは、こんなメッセージを寄せてくれました。
荻上チキさん
「いじめがつらかったので、学校が何かの理由でつぶれてくれないかなと思ってました。帰宅後のゲームやテレビ番組が好きだったので、学校は「人生のサブの場所」、テレビの前が「人生のメインの場所」という感じ」


お笑いコンビ「流れ星」のちゅうえいさんも、こんなことを書いています。
ちゅうえいさん
「こんなオモシロイ俺でも、いじめられてたときあったよ。夏休みは一人、図書館で本読んでた。で、学校の誰かが来たと思ったら確認もせず裏口から飛び出すの。でもいいこともあったな。足音を聞き続ける事で耳がよくなったよ!がんばっちゅうえい!」
みんな、しんどいときがあったんだね。それでね、学校や教育のことをすごくよく知っている尾木ママさんは、こんなことばを寄せてくださいました。
尾木直樹さん
「学校って絶対に行かなきゃいけない場所? 学校は休んじゃいけないの?学校が安心して過ごせる場所じゃないなら行かなくてもいいのよ。緊急避難だもの。休むのも自分を守る大切な権利。大丈夫! 安心してね」
ほんとうにつらかったら、学校行かなくてもいいんだ、って呼びかけているんだ。

“居場所”があるよ

「学校に行かなかったら、どこにいればいいんだろう?」

そうだね、不安に思うよね。夏休み終わったのに、ずっとおうちにいるのもしんどいし…。

実は、そんなときにすごせる場所があるんだよ。

フリースクール
1つは「フリースクール」っていうところ。自分にあったペースで勉強したり本を読んだり、楽器や工作で遊んだりして、自由にすごすことができるんだ。気軽に相談できる大人もいて、悩みや気持ちを受け止めてくれるはずだって。全国に470ほどあって、夏休みの前後には、無料ですごせるようにしているところもあるらしいよ。
“居場所”があるよ
「フリースクール全国ネットワーク」のHP
「フリースクール全国ネットワーク」というグループの事務局長、松島裕之さんも、小学4年生のころから中学校を卒業するまで、いじめなどのせいでずっと不登校になったんだって。松島さんは「学校に行っていたかどうかなんて、大人になるとあまり大きな差にはならないよ。学校以外で体験できることや出会える仲間もいるから、学校に行けないだけで将来に絶望しないで。つらいときは学校以外の選択肢があることを知っておいてくださいね」と話していたよ。

児童館
ほかにも、「児童館」という施設があるんだ。卓球台とか一輪車とか、けん玉などの、いろんな遊び道具がそろっていて、子どもたちと一緒にいるのが得意な大人の人もいてくれるんだ。「いるところがなかったら児童館にいってみよう」とか、「しんどくなったらおいでよ」などとメッセージも出していて、気軽に顔を出せると思う。全国で4600か所以上もあるらしいからすごいね。きっと近くにもあるんじゃないかな。
図書館
あとね、身近なところだと、図書館っていう方法もあるんだ。一日いても怒られないし、見守ってもらえるから、覚えておいてね。

相談できるところもあるよ

こういう施設に行く前に、まずは電話などで気軽に相談することもできるんだ。苦しいことや悩みがあったら、ひとりで抱え込まず、打ち明けてみるのが大事だよ。

チャイルドライン
電話0120ー99-7777(月~土:午後4時~9時)

全国70か所に拠点があって、ふつうのおうちの大人や、学生、学校の先生をやめた人などが相談にのってくれるんだ。電話代が無料でかけられるよ。9月6日までは、チャットでも相談にのってくれるらしい(午後4時~6時)。相談するときは名前を言わなくていいし、話したことはないしょにしてくれるそうです。

24時間子供SOSダイヤル
0120-0-78310(24時間)

夜中も含めて24時間相談できるんだ。先生をやめた人や、心の問題についてよく知っている人たちが電話に出てくれます。電話代無料です。

いのちの電話
0570ー783ー556(午前10時~午後10時)

自殺を防ごうと、ずいぶん前から活動しているところなんだ。ふだんは電話代がかかるけれど、毎月10日の午前8時から次の日の午前8時までは、電話番号0120ー783ー556で、電話代無料で相談できます。

フリースクール全国ネットワーク
03-5924-0525

さっき紹介した「フリースクール」のことは、ここに聞いてみてね。近くにあるといいね。

それから、NHKの「Eテレ」は、学校のことを考えると気持ちが沈んでしまうというみんなのために、8月31日の夜、いろんな番組を放送します。「#8月31日の夜に」というサイトものぞいてみてね。http://nhk.jp/831yoru
相談できるところもあるよ

生きていることが大事だよ

居場所がないなと思ったとき、つらいよね。しんどいよね。「ずるい」って思われても、かっこ悪くても、できが悪くったって、いいんだよ。生きていることが大事なんだよ。忘れないでいてね。

保護者のみなさんへ

この時期、子どものちょっとしたサインに気付いてあげることが大事だということです。
神奈川県川崎市のフリースクール「フリースペースえん」を運営するNPO法人の理事長で、長年、不登校の子どもや保護者の相談に応じてきた西野博之さんによりますと、子どもにとって自分を取り巻く状況や気持ちを言葉で説明するのは難しく、また、心配をかけないよう、気持ちを口に出さず我慢する子どもも多いそうです。このため、子どもの“SOS”に周りの大人が早く気付いてあげることが何より大切だということです。
注意が必要なサイン

西野さんや子どもの支援活動を行う団体によりますと、次のような兆しは要注意です。

・「学校に行きたくない」「学校が嫌だ」などと話す。
・頭痛や腹痛、それに、思うように体が動かないなどの体の不調を訴える。
・何度も肩をすくめたり、まばたきをしたりする。
・長時間、繰り返し手を洗ったり、長い時間、風呂に入ったりする。
・急にイライラしたり、落ち込んで話さなくなったりする。
・逆に、急に明るくなる。

こうした変化が見られるときは、学校や、子どもの支援にあたる団体などに相談し、学校を休んで心と体を休めることが大切だということです。
さらに、子どもと向き合うときの姿勢について、NPO法人「チャイルドライン支援センター」の理事で、長崎市でフリースクールを運営する中村尊さんは、次のように指摘しています。

「SOSを発する子どもに『それぐらいのことで…』と返したり、『行かなくてどうするの』と責めたりしないでください。まずは子どもの思いに気付けるよう言葉をかけ、命を守ってあげてください。そして、どうすれば笑顔で個性を伸ばしていけるか、子どもと一緒に考えていきましょう」

(ネットワーク報道部記者 大窪奈緒子 栗原岳史 玉木香代子)