忍者増田のニンニン認証レポート「Windows Helloの顔認証に挑戦！」の巻

はじめまして。拙者、忍者増田と申すフリーライターでござる。
フリーライターと見せかけた忍者なのか、忍者と見せかけたフリーライターなのか、どう取ってもらってもオッケーです。
このたび、忍者である拙者ならばセキュリティ関連のレポート記事はうってつけだろうと依頼をいただき、推参つかまつりました。以後よろしくお見知りおきを。

忍者の変装でWindows Helloの顔認証をテスト！

拙者のセキュリティレポート、今回のお題は「Windows Helloの顔認証に挑戦！」です！
マイクロソフトが提供するOS「Windows10」には「Windows Hello」という認証オプションが搭載されていて、対応する機器が搭載または接続されているPCならば、「指紋認証」や「顔認証」などの認証機能が使えるのでござる。
今回はマイクロソフト製PC「Surface」で、Windows Hello「顔認証」は、いったいどこまでの精度で顔の変化に対応するのかをチェック！
最初に拙者の顔を登録し、その後にいろんな装着品やかぶりもの、メイクなどで顔を変え、サインインできるかを試してみようと思います！

まずは、拙者の顔をWindows Helloに登録するでござる。

【顔認証セットアップ手順】
1：デスクトップ画面のスタートボタンをクリック
2：スタートメニューから設定アイコンをクリック
3：「Windowsの設定」から「アカウント」をクリック
4：「サインインオプション」をクリック
5：「PIN（※）」の下の「追加」ボタンをクリック
6：2つの欄に同じPINコードを入力し、「OK」をクリック
7：「顔認識」の下の「セットアップ」をクリック
8：「Windows Hello へようこそ」という画面から「開始する」をクリック
9：設定したPINコードを入力
10：カメラをまっすぐ見続けて顔を認識させて登録！
11：「すべて完了しました」と表示されたら「閉じる」をクリック

※PIN：数字4ケタの暗証番号で、PC内にだけ保存される。顔認証を使うには、このPINの登録が必須な仕様。顔では認証できなくなってしまった万一の時には、PINを入力して認証する。

これにて顔登録は完了！

忍者得意の変装術は、顔認証セキュリティをあざむけるのか!?
それでは16種類もの変装パターンでテストしてみるでござるよ！

眼帯やヒゲなど、装着系で試してみる！

1.眼帯
最初のテストは軽めの装着アイテム、「眼帯」から。医療用の眼帯と、変装などで使う黒眼帯の2種類を用意したでござる。
両目はともかく、片目を覆うくらいなら通るだろうという予想のもとトライしてみたところ、2つともサインインできました！

【結果】
医療用眼帯：○
黒眼帯：○

2.メガネ
スタンダードな装着品、「メガネ」。自前のメガネのほか、担当編集M殿の度の強いメガネも試してみました。
2つとも簡単にサインインできるだろうと思っていたのでござるが、なんと度の強いメガネのほうはNGという意外な結果に！
確かに少し見た目は違うけど、黒ブチも影響したのかな？　うーん、目という部位は重要なポイントなのかも。

【結果】
メガネ：○
度の強いメガネ：×

3.つけヒゲ
ここで用意した「つけヒゲ」は、加藤茶さんがよくつけているようなちょびヒゲではなく、それよりは少し派手なカイゼルヒゲ。それにしてもたかがヒゲ程度、楽々通るだろうと考えていましたが、見事に×。
なお、ちょびヒゲは後述の顔塗り系のほうで試しているでござるよ。

【結果】
つけヒゲ：×

4.ヒゲつきサングラス
度の強いメガネと、ヒゲがNGという結果が出た今、「ヒゲつきサングラス」なんて、やる前から無理めな匂いがプンプンです。
結果、やっぱりサインインできませんでした。皆様、日差しが強くてもサングラスは外して顔認証しましょう。

【結果】
ヒゲつきサングラス：×

5.赤鼻
ピエロがつける「赤鼻」です。鼻というワンポイントだけを変えるアイテムだし、関与する面積もさほど広くありません。サインインは可能だろうと思っていたのですが、通りませんでした。
目に引き続き、鼻という部位もちゃんと見ているのでござるな。やるな顔認証。

【結果】
赤鼻：×

6.マスク
アレなので風邪をひかない拙者には縁の薄いアイテム、「マスク」です。顔の半分を隠してしまうので、通らないだろうと予想。
当然のごとくサインインできず。そりゃそうだ、これで認証できてしまったら困るよね。

【結果】
マスク：×（顔とすら認識せず）

愉快なカツラをたくさん用意！　かぶりもの系で試してみる！

7.薄毛カツラ
元々おでこも広く、年齢的にもそろそろ頭髪が心配な拙者。「薄毛カツラ」という、若干自虐的なアイテムも試してみました。
かぶりものって結構厳しいかなと思っていたのですが、なんとか通りましたよ奥様！
髪の毛よりも、顔そのもののほうが認証に関与するのでござろうか？

【結果】
薄毛カツラ：○

8.アフロカツラ
ド派手な「アフロカツラ」は、最初は通らないと思ってましたが、薄毛カツラでサインインできたので、コチラもOKだろうと考えが変わりました。
案の定、サインインできたでござるよ。つーことは、顔認証は、髪型ってわりと変えても大丈夫なのかもしれません。

【結果】
アフロカツラ：○

9.カニキャップ
最近流行りの「カニキャップ」。いや、ホントはよく知らないですが。顔の形がモロに変わってしまっているので、さすがにサインインは不可能だろうと予想。
やっぱり通りませんでしたが、なんだかホッとしたでござるよ。

【結果】
カニキャップ：×

10.覆面
忍者の「覆面」です。メチャメチャ顔が隠れています。というか、元々顔を隠すためのアイテムです。
やっぱりNGだったというか、顔とすら認識できませんでした。当たり前だよな。これでサインインできたら、忍者ってなんなんだよってことになるもんね。

【結果】
覆面：×（顔とすら認識せず）

顔に直接ペインティング！　顔塗り系で試してみる！

11.ちょびヒゲ
鼻の下を少し塗る程度の「ちょびヒゲ」。先程カイゼルヒゲでサインインできなかったのでリベンジ（？）です。
カイゼルヒゲはダメでも、ちょびヒゲなら通るだろうと思っていたのでござるが、なんと×。ヒゲも顔認証にかなり関与するポイントなのか!?

【結果】
ちょびヒゲ：×

12.白塗り・黒塗り
顔一面を塗る「白塗り」と「黒塗り」を試してみました。白塗りはともかく、黒塗りは通っちゃおかしいだろうと思います。
結果、やはり黒塗りのみNGでござった。バカ殿に憧れている人はいいけど、ラッツ＆スターに憧れている人は注意ということですね。

【結果】
白塗り：○
黒塗り：×

13.隈取
「隈取」は「くまどり」と読み、歌舞伎特有の化粧法を指します。拙者が適当にペインティングしたこの模様が、はたして隈取になっているかというと絶対になっていないと思いますが、なんかカッコいいから隈取って言いたかったんで許してくだされ。
コチラは予想通りのNG。これだけ変わってるとさすがにね……。

【結果】
隈取：×

14.女装
今回もっとも手間と時間とお金をかけたネタでござる。美容院で本格的に化粧してもらい、女性用カツラをかぶる、「女装」での顔認証に挑戦です。
いわば忍者増田のくノ一変化！

美容院での初の女装メイクに緊張気味の拙者。まずはファンデーションとアイメイクを……。

チークを入れ、口紅をつけ、カツラをかぶる。実はこの時点で自分の女装のエグさにすでに凹んでました。

そして・・・

でき上がり。表情がカタいと言うなかれ。笑うとよりキモくなるのです。
こう見えて、小さいころはよく女の子と間違えられたんだけどなー。

これで認証に通らなければ拙者の女装も見事というか、明日からくノ一として生きようかしら？そんな新境地開拓の予感にドキドキしながらトライしてみたところ、最初はサインインできず、思わずガッツポーズ！
しかし、髪を持ち上げて顔をしっかり出してみたら、認証できてしまったのでした。
忍者増田、くノ一の素質ナシ！ ニンともカンとも。

【結果】
女装：○

他にもこんなもので試してみたぞ！

15.変顔
舌を出したり、にらんだり、目を見開いたりなど、いろんな「変顔」を試してみました。
表情豊かな拙者の変顔に、顔認証も結構翻弄されると思っていたのでござるが、表情によっては通るやつもありました。
大きく表情を変えた場合はNGだったけど、にらんだり舌を出したり程度ではすんなり通りましたね。

【結果】
変顔：△（表情による）

16.写真
最後に「写真」。自分の顔写真をプリントアウトして、カメラの前に掲げてみました。
他人でもやれちゃうこの方法で通ったらまずいので、当然サインインはできないと予想。
結果、サインインできないどころか、顔とすら認識しないのでさすがだと思いましたね。
似ていると言われるルー大柴さんの写真でも試してみましたが、もちろんNGでござったよ。

【結果】
写真：×（顔とすら認識せず）

総括！ 顔認証は目や鼻などの部位をきちんと見ていた！

思った以上にNGが出たので一見残念な気がしてしまうでござるが、顔認証としてなんでもあっさり通っていたら問題があるわけで、この結果は正しいのです。
目や鼻やヒゲという顔の部位をきちんと見ていることがわかったのは安心しました。
髪型には無頓着だったかもしれませんが、人なんて髪型をしょっちゅう変えるので、それも道理に合っていると思います。
いやあ、それにしても現在、顔認証などというラベル（編集部注：レベル）の高いセキュリティシステムがあり、それがここまで精度と安全性が高いということに驚かされました。生半可なそっくりさん程度では、この網はくぐれんでござるな。認証が楽で、かつセキュリティ性が高いって、理想なんじゃないかと思いました。
そして、いろんなものを顔に塗りたくっては落とし……を繰り返した拙者は、いま顔がとってもヒリヒリしています。みんな安易にマネしないようにね。しないか。
今後もまた、拙者の忍びとしての能力を活かし、様々なセキュリティレポートに挑戦していきますので、楽しみにしていてくだされ。
ニンニン。