オフィスにて。
暑い。こんな時期にはスルスルさっぱりさらっとしたものが食べたく、そうめんや浅漬けなど選択肢はいろいろあるが、お刺身もそのひとつだろう。
特にあの「てっさ」。フグの刺身である。薄く薄く、皿の模様も透けるほどに捌かれ同心円状に並べられた様は、見るからに涼しげである。 とはいえ、旬というわけではないし、お値段もします。そこで、こんな「てっさ」はいかがでしょうか。グミです。
1970年群馬県生まれ。工作をしがちなため、各種素材や工具や作品で家が手狭になってきた。一生手狭なんだろう。出したものを片付けないからでもある。性格も雑だ。もう一生こうなんだろう。
前の記事:「列車から降りればそこは宿―憧れの「駅の宿」で一晩過ごす」 人気記事:「“ハト”ヒールでハトと仲良くなりたい」 > 個人サイト 妄想工作所 フグ、遠いあなた真夏にフグを想う。どんだけフグ好きなんだと思われるだろうが、実はフグをいただいたのは生涯で2度くらいだ。
その少ない逢瀬の中でも、特に気に入ったのがフグ唐揚げとヒレ酒、そしてこのフグ刺しである。 記憶もおぼろげ過ぎるので、しょうがないので画像検索を参考に、オーブン粘土でフグ刺しの原型を作る。 っつってもこれくらいの精度ですよあっはっは。
これをオーブンで焼いて固め、シリコーンで型取り。
薄く平べったい型ができた。よく洗って使おう。
できた型を使い、黙々と「てっさグミ」を作っていき、本物よろしく大皿に並べてカタルシスを得ようというのがこの企画の主旨である。「見た目から涼む」はどこへ行った。
さて、あの白き身を再現するには・・・と考えるに、やはりそれはカルピスグミがいいのではないか。透明感は、牛乳より期待できそう。 ネットで簡単なやり方を探し、ゼラチンで硬めのゼリー原液を作っていく。 レンジで温めて溶かすたび、ホットカルピスの懐かしい匂いが漂う。しかし真夏だ。
一度に2枚しか作れないのが、最大の不安要素である。あさっての撮影までに、大皿いっぱいのグミはできるのだろうか・・・
薄ーく型に広げ、冷蔵庫へ。
30分くらい別の作業をしながら待ち、再び冷蔵庫へ。型から外すと、ペロンとはがれた。
十分な硬さ。食べてみると、うん、カルピスグミとしかいいようがないですな。
フグ刺し2枚、完成。ではまた原液を少し温めなおし、型に注いで、冷蔵庫に入れて、はがした2枚はタッパーへ・・・
などと30分おきにやっていったら、どれだけ時間がかかるのだ。50枚目標で、1回で2枚できるから、25回出し入れするとして、最低約12時間。寝ないでやればできるか。いやいやそういうことじゃなく。 次の回には冷蔵庫つきっきりで固まる速度を検証したら、15分もあれば固まることがわかった。薄いので、これくらいの速度でオッケーなのだろう。大幅な時短に成功した。 ほいほい作っていきますよ。
30g入りのゼラチンを1箱半ほど使って、54枚のグミをさばくことができた。次はこれを盛る皿だが、やはり豪華絢爛な伊万里焼の皿がいいだろう。
しかし本物はこれまたとてもじゃないが手が出せないお値段なので、安いプリント皿を2000円で買って用意した。 グミにはこれで釣り合いが取れる。
盛り合わせたあかつきには、ぜひ人に見てもらいたい。というかフグ刺しですよとだましたい。 編集部の石川さんに相談したところ、編集部から数名、試食会に参加していただけることになった。 石川 「なんかダミー企画作ります?フグ食べてくださいだと明らかに怪しいので」 乙幡 「確かに。いきなりテッサ持ってく状況って何なのと思いますよね。とある方法でさばいたフグは甘い!という企画の検証です、とか」 しかしダミー企画の内容がよく伝わらず、 「乙幡さんがさばいたんですか?死なないかな」 「いやだな死ぬの」 (両方、安藤談) という声が上がったという。 私も死ぬのはいやだな。 まあ、たぶん一目見て丸わかりと思われるので、一瞬でその不安も解消だ。 ニフティ会議室にて、自然な流れでフグ刺しをふるまいます!
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