「わたしらはあんたを支えていこうって決めたんや!」

そう言う母の眼には少しだけ涙が浮かんでいたように思う。


2012年。


何もわからないまま、いきなり会社に処分をされ、

アナウンサーとしての命であるマイクを奪われ、

抗議しては怒鳴られ話し合いにならず、

提出した資料はもみ消され。


色んなものに絶望感も感じ、

この先どうなるのかもわからなかったとき母が上記したように言った。


尊敬する両親をこんなにも悲しませた。


理不尽なものは理不尽。


はっきり言うためだけに会社を辞め、戦いを仕掛け、

結果、多くの賛同を得ることが出来た。


退社してわずか2年と2カ月。

テレビのレギュラーを8本と連載を4本抱えるアナウンサーになれた。


ファンの方々にも、嫁さんや子供たちにも支えてもらいながら、

今の自分はとても恵まれた状態にあると思う。


3年前。


2012年に結婚40周年を迎えた両親。

記念に大好きな「サウンドオブミュージック」の舞台となった

オーストリア旅行を計画していた。


しかし、不肖の息子が迷惑をかけた。

その息子の無実を信じてくれ、

戦うために、とにかく金銭的な援助も必要となるかもしれないと、

旅行をキャンセルし、ただ、僕を応援してくれた。


あれから3年。

退社してから2年。


少し遅れた夫婦旅行だ。

結婚40周年。

世界で最も尊敬する我が両親にプレゼントした

オーストリア旅行。


去年は同じく迷惑をかけた嫁さんの両親に

アメリカ・カナダ旅行をプレゼントしたが、

今年は、我が両親を、今朝成田に送っていった。


オーストリアだけではなく、ヘルシンキもつけて。

チケットは当然、ビジネスで取った。

のんびりと行ってきてほしい。

なんでも、ウィーン少年合唱団のチケットが手に入ったとのこと。

ついてるなぁ。我が両親。


レオは見ておくので、

思い切り楽しんできてほしい。


僕はもっと大きく、上手なアナウンサーになってみせる!


それこそが、尊敬する両親への最大の恩返しになると信じ。


「行ってらっしゃい!」


僕はそう空に向かって叫んだ。

届いたかな。




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