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（祐二）応募の　締め切り…。
（啓輔）過ぎとります…。
（時子）あ～！うわ…　やっちまったぁ。
♪「Ｐｏｎ　ｐｏｎ　ｐｏｎ…」
♪「愛の言葉をリル」
♪「シャイなハートがドキドキ」
♪「あの日観てた“サウンド・オブ・ミュージック”」
♪「瞼閉じれば蘇る」
♪「幼い頃の大事な　宝物だけは」
♪「ずっと　この胸に抱きしめて来たのさ…　Ａｈ　ａｈ」
♪「夜の酒場で　Ｌｏｎｅｌｙ」
♪「あの娘　今頃どうしてる？」
♪「さなぎは今、　蝶になって」
♪「きっと誰かの腕の中」
♪「肩寄せ合い　声合わせて」
♪「希望に燃える　恋の歌」
♪～
おはよう。
（みね子）ごめん　起ごしちゃった？ううん。
大丈夫？　時子。
うん　大丈夫　大丈夫！
あ…　そう？
♪～
毎朝早くて大変だねえ　みね子。
えっ？ご苦労さまです。
私も頑張んないといけないと思うよ。
うん。
頑張ろう！　ねっ！
フフフ…。ん？　何が　おかしいの？
無理しなくていいよ。大丈夫じゃないでしょうよ。
そういうふうになってるあんたは。
えっ？　そう？
「そう？」じゃないでしょ。
もう！何年つきあってると思ってんの。
はい　すいません。
はぁ　何だがね。
参ったね。
ある意味　落ちるより　きついね。自分のせいだしさ…。
ぐだぐだ迷ってるうちに締め切り過ぎちゃったのはさ。
まぁね。
何か　すごく　おっきなチャンスを自分で逃してしまったような…。
そっか…　んだね。
でも　切り替えるしかないよね。
頑張っぺ。
ほら　行ってこ！あっ　そっか　そうだね。
・何か　愛子さんみたいにすてきな言葉で励ましてやれなくて　ごめん。
・愛子さんみたいになんにはさ。・何？
やっぱ　ほら　ある程度いや　かなり　年を重ねないと。
フフフ　まぁね！
・あっ　じゃ　行ってくんね。・あっ　ごめんね。
・何　言ってんの。
♪～
よし！
頑張ろう…。
頑張ろう！　よし！
頑張っぺ！
（愛子）頑張れ。
んだよね　分がった。
ありがとう　イチコ～！
うん！
・ご苦労さまでしたぁ！・（秀俊）ご苦労さま。
そして　その日の夜のこと。
小さな奇跡が…。
（ドアが開く音）あっ！
えっ？
♪～
ただいま～。
どうしたんですか？
（富）実はね　時子ちゃんへ葉書が届いたんだけど。はぁ。
葉書だからねつい　目に入ってしまって。
はぁ。
これ。
♪～
えっ！？　えっ？
どういうこどですか？（早苗）分からん。
うん。えっ？
あっ　時子は　まだ？
（愛子）うん　まだ。
（時子）ただいま。
時子！
どうしたの？　えっ？
これ…　届いてたって…。
えっ？
えっ！？　何これ？　どういうこと？
（早苗）やっぱり心当たりないんだ。（時子）はい。
何でだろ？
（愛子）誰かが申し込んだってことよね。
誰？
あっ　乙女寮のみんなが雑誌　見てこれ　時子に　ぴったりだねとか思って…。
いや　でも勝手に申し込んだりしないよね。
ごめんね　違うね。
（早苗）考えてんのか？　ちゃんと。
考えとりますちゃ。まっで分からんですちゃ。
（早苗）ふ～ん　そうか。あっ　こういう人いないのか？自分がよかれと思ったら暴走するタイプというか何か　そういう人。えっ？　私？
出したんですか？ううん。
どっかにいだがな…。
誰？　私じゃなくてだよ。
えっ？　あぁ　ええ。
あっ！　お母ちゃん！
んだね！うん。
（正二）それはダメだっぺ　君子。
（豊作）んだよそれは　よぐねえよ　母ちゃん。
（君子）だってぇ…。
いいがなって思ったんだがらしょうがないでしょうよ。
（正二）んだげどな　君子。
時子に言わねえでやっこどじゃながっぺ。
んだげどさ…。んだよ　母ちゃん。
時子には　時子の考えっつうもんがあんだがんな。
親が勝手にすっことじゃながっぺ。分がってるよ　そんなの。
怒っと思うな　時子。
えっ？んだな。
はぁ…　ごめんなさい。
俺に謝っても　しゃんめえよ。
時子に謝んねえとダメなんじゃねえのげ？
んだな。
やってしまったこどはしゃんめえ。　ちゃんと謝れ。
親子でも　間違ったとぎはちゃんと謝れ。
はい。
うん。（豊作）んだな。
あれが？　君子。
ふだん　ダメだげどこういうとぎは　ビシッとしていでやっぱし　お父ちゃん頼りになんなぁとが思ったが？
はぁ？　いや　別に。
何だ　それ！
何かね私は本当に　間違ってだのかねぇ。
あ？どういう意味だ？
母親の直感みだいなもんがいや　確かに　これは勝手にやんのは　よぐないけど間違ってないっつう気がすんのよ。
ん？いやいやいや　ダメだっぺ　これ。
そうが…　そうだね…。
はい　謝ります。（正二）早え方がいいど。
電話すっか？みね子ちゃんのアパートさ。
いやいや　いやいや　いやいや！いや　あの　手紙書きます…。
直接　怒られんの　やだから。はぁ…。
（電話のダイヤルを回す音）
℡うわっ　びっくりした。
時子じゃねえが？怒ってっと　きっと。
えっ？おい　出ねえのげ？
やだ！　やだやだやだ！母ちゃん！
やだやだ　やだやだ　やだやだ。父ちゃん。
もしもし？
℡（時子）お父ちゃん！お母ちゃん　出して　お母ちゃん！
（小声で）私は　いない　いない。母ちゃん。
（小声で）いないって言って。
ちっと待ってろ　今　代わっから。
時子　すげえ興奮してっから早ぐ！
はい　もしもし…。
℡お母ちゃん！はい　お母ちゃんです。
時子～　あのね　あの…。
℡ありがとう　お母ちゃん！
ありがとう　ありがとうありがとう　ありがとう！
大好きだよ　お母ちゃん！
えっ？　怒ってねえの？大好きなの？　えっ？
うん　ありがとう。
生まれて初めで　お母ちゃんのおせっかいが　うれしいよ。
生まれて初めで？　へえ～。えっ？　そうなの？
　回想　（美代子）時子ちゃんトランジスタ工場だって？
まだ認めたわけじゃねえよ。
認めてくんなくても行ぐわ。何なの　それ！
（君子）時子！
映画会社！　テレビ！　テレビ来てっと！しっかり映れ！
待ってろよ！　奥茨城からのスターになってみせっと！
（君子）時子　頑張れ～！
やると決めたからには絶対　日本一の女優になんなさい！
お母ちゃん！　応援してくれんの？
ありがとう。
時子　体　気ぃ付けてな。
うん。
♪～
私　絶対に優勝してみせっから！
お母ちゃん　見ででねお母ちゃん！
（君子）うん…。
うん　いがった～。あのさ　お母ちゃんね…。
℡あっ　コンテストの日に東京とが来なくていいがらね。
それがら　今回は本当に　ありがとうだげどこれからはこういうこどしないように。
いい？　分がった？
はい　じゃね。
私　受げられる！
んだね！
（拍手）
（時子）早苗さ～ん！よかった　よかった。
愛子さん！　富さん！
♪～
やっぱし私は間違ってながったねえ。
母親の直感に間違いはねえ。
うん…。
あ～あ　謝って損した。
フフフフ！
えいっ！　ハハハハハ！　なっ？
＜お休みの日に　時子と２人で三男に会いに行きました＞
へぇ　こんなとごにあんだね。
うん。
こんにちは～。
（さおり）いらっしゃい…　あ…。
え…？
（三男）ただいま戻りました！おっ！？　あれ？　どうしたんだよ？
♪～