女性活躍が「生理的に嫌いな女」の憂鬱と甘え

堂薗姐さんが喝!

女性活躍推進プロジェクトのリーダーを打診されて憂鬱です(写真:プラナ / PIXTA)
結婚・出産で大きく変化する女子の人生は、右にも左にも選択肢だらけ。20代はもちろん、30代になっても迷いは増すばかり。いったいどの道を選べば幸せに近づけるのか? 元リクルート“最強の母”堂薗稚子さんがお答えします。
※お悩み相談はこちらのアドレス(onnaーsodan@toyokeizai.co.jp)まで

 

【ご相談】
IT企業勤務、8年目になります。パートナーはいますが独身で、仕事もプライベートも自分自身でコントロールできる生活です。私は個人的に、女性活躍推進といって、女性に配慮ばかりするような論調が好きではありません。もっというと、既婚者や子どもをもつ女性に働きやすい制度や施策を見聞きすると、女性を特別扱いするのは逆差別ではないか、普通に頑張っている女性がバカみたいだ、と憤りさえ感じてしまいます。男女区別なく働き、評価されることが大事だと考えているからです。
そんな私なのに、10月に社内で立ち上がる予定の「女性活躍推進プロジェクト」で、リーダーを任せたいと打診がありました。女性社員ばかりで会社の愚痴を言い合う場が想像できて、参加するのもいやなのに、リーダーとなってプロジェクトをまとめるなんて、考えるだけでいやです。「女性だから女性活躍リーダー」みたいな構図にも嫌悪感があるし、周囲からも女性として扱われたくありません。やりたくないとはっきり伝えて断ることができるでしょうか。それとも業務として割り切るように努力し、引き受けるべきでしょうか。憂鬱でたまりません。

そこまで嫌がる理由とは?

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ご存じかもしれませんが、私、女性活躍推進の仕事でご飯を食べている者でして(笑)。「よくそんな仕事をやってるわね!」と言われているようで、頭がくらくらしましたよ。

まぁ、でも、あなたの気持ちはよくわかります。私自身も、あなたほどは毛嫌いしていなかったですが、似たような気持ちになった経験が何度もあります。特に、かつて第1子を出産して復職したタイミングで、「ダイバーシティプロジェクト」のメンバーに選ばれているのを知ったときは、「子どもを産むとダイバなわけ?」「やらせとけってか?」と腹立たしく思いました。「なぜ私がメンバーで、何をやらせたいのかはっきりさせてほしい」とか、「しょせん、やることが目的でアウトプットなんて求めていないくせに、仕事を増やさないでほしい」とか、内心は不満炸裂で、会議に出てもふくれっ面をしていたものです。

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  • NO NAME3abe628e6cda
    日本のフェミニスト団体は何処もかしこもおかしいと思う。

    なんか違うんだよね、むしろあなた達が叫べば叫ぶほど、普通に働く女性は大迷惑なんだよ。

    色眼鏡の色合いを余計に濃くしているだけ。

    「結婚して子育てしてる女性たちにもっと優遇を!!」って結婚せず子供も生まない女性は無価値みたいに感じるし。

    逆を言うと、結婚をして子供を生み、なおかつ仕事も続ける人こそ女性の鑑!!みたいな価値観を作り出してる。

    ウチの会社にも、こう言うフェミニストが作った女性活躍プロジェクトとかるけど、単に文句を言い合うだけの場。

    建設的な議論がなされたためしがない。

    何のため、誰のための存在なのか分からない。

    フェミニストって金儲けできるのかな?だからトンチンカンなことばっか言ってるのか。

    24時間テレビと同じスタンスかな?
    up36
    down13
    2017/8/29 09:37
  • NO NAME62453b3a2e83
    >「女性活躍を語る人はいっぱいいる。でも責任者として実務に対峙した人はまだ少ない。それは大きなブランドになる。自覚して武器として闘いなさい」

    現実を見据えた実践的な助言であり、様々な問題に対して迷った際のヒントともなる言葉と思います。

    実務としてどう行動し、結果を示して次に繋げるか、自分の判断・行動を顧みる際の鍵として使わせて頂きます。

    良い言葉を読ませて頂き、ありがとうございます。
    up30
    down12
    2017/8/29 08:14
  • NO NAME5f9a4511ec21
    私も四十路の女性ですが、今までがっかりさせられ続けたから今後の事態改善に協力したくないという思いはありません。
    勿論、男性も女性も含めて勝手な上司に便利に使われてはがっかりさせられてきましたし、その一方で人並み以上の頑張りを見せて、上司の信頼を得てきました。
    この10年を振り返って、異業種を含めて、働き方の多様化は進んでいると感じます。
    それが、沢山の事例を重ねて認識を変えていった結果だと思うと、いつか自分の業種や職場でも可能になるのではないか、スタートは形ばかりの男女共同参画プランであってもなんらかの成果に繋げられる可能性があるのではないかと思います。
    男性とか女性とか関係なく、「私が我慢したんだから、同じように後輩も我慢することになっても仕方ない」という認識が原因なんだと思います。
    up12
    down1
    2017/8/29 09:34
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