お金を増やす!初めて投資する前に知っておきたい【投資10選】メリット、デメリットで比較
最近、新聞やニュースでも、投資に関する情報がよく流れてくるようになりました。
しかし、投資を始めてはみたいものの「損をする?」「ギャンブルと同じ?」という不安を煽るような記事を目にして、躊躇してしまう方も多いのではないでしょうか。
そんな方へ向けて、判断基準の一つとして投資の意義と、代表的な投資手法について、メリット、デメリットを含め、解説していきたいと思います。
ー 目次 ー
- 投資とは?なぜ投資をする必要があるの?
- 代表的な投資10選~メリット、デメリット~
- 銀行預金
- 生命保険
- 債券投資
- 株式投資
- 投資信託
- FX(為替証拠金取引)
- 仮想通貨
- 不動産投資
- 商品先物取引
- 現物投資(美術品、絵画、ワイン)
- 投資を始める前に、知っておきたいこと
投資とは?なぜ投資をする必要があるの?
儲かると言われたり、危険と言われたりする投資ですが、その本質は一体何でしょうか?辞書によると、以下のように定義されています。
【利益を得る目的で事業などに資金を出すこと。比喩的に、将来の利益のために多額の金銭を投入すること。】
定義の通り「お金がお金を稼ぐこと」を投資と呼びます。
投資の必要性
かつて高度成長期には銀行や郵便局の貯金の金利が非常に高く、すぐに使わないお金は貯金を優先した時代もありました。しかし、ご存知の通り現在は景気が低迷して銀行などに預けても、金利はほとんどつきません。
また、年金問題も表面化してきており、現在の私たちは将来に向けて自助努力の備えをする必要があります。
投資は、将来の収入手段を増やす最も有効な方法の1つです。
もちろん投資をしなくても生きていくことは可能です。しかし、投資をすることで、将来が明るくなるのであれば、一度投資を検討してみるのはいかがでしょうか。
代表的な投資10選 ~メリット、デメリット~
では実際に、代表的な投資手段を10個、紹介したいと思います。それぞれ、簡単にメリット、デメリットも合わせて解説します。
【1】銀行預金
銀行預金が投資と感じるのは、違和感があるかもしれませんが、貨幣の価値と言うのは日々変化します。その観点でいうと、銀行預金は「円」の「現物」に投資していることになります。
銀行預金のメリット
銀行預金のメリットは2点です。1点目は、流動性が高いことです。日本に住む以上、日本円を使わないでいることは不可能です。その観点では、すぐに引き出せて、すぐに使うことができる銀行預金はメリットが大きいです。
もう1点のメリットは、元本が保証されていることです。基本的に、円が減ることは現時点ではありません。仮に銀行が破たんしても、1,000万円までであれば国が補償してくれます。
銀行預金のデメリット
銀行預金のデメリットは、その利回りの低さです。大手銀行であれば、普通預金は0.01%しか利回りがありません。安全な代わりに利益も少ないのが、銀行預金の特徴です。
- バブル時代は?
- バブルの時代は、年で4~5%の利回りがあったそうです。今からだと考えられないですね。
【2】生命保険
生命保険も、立派な投資商品です。使い方によっては、しっかりとした投資手段になります。
生命保険のメリット
生命保険のメリットも、原則は元本が保障されることです。一般的な投資用の生命保険の場合、20~30年後には、だいたい15~25%のリターンになって帰ってくることが多いです。基本的には銀行預金よりも利回り的には高いです。
また、保険と言う名の通り、死亡したり、高度障害になった場合には、保険金という形で掛け金が戻ってきます。自分だけでなく、家族のことも考えると、安心・安全を買うという意味でも助けになります。
また、サラリーマンの場合は、最高12万円まで控除の対象になります。この制度もうまく利用したいところですね。
生命保険のデメリット
生命保険のデメリットは早期で解約した場合、返礼金がぐっと少なくなることです。原則、10~20年間保険を続けないと、その恩恵にあずかることは難しいでしょう。流動性の低さがデメリットですね。
【3】債券投資
出典:財務省 個人向け国債パンフレット
http://www.mof.go.jp/jgbs/individual/kojinmuke/download/pamphlet/pdf/reaflet_kojin.pdf
債券とは、国や自治体、企業が、お金を借りるときに発行するものです。基本は期間が来ると、利息がついて満額返ってきます。加えて、期間中に売買が可能です。債券価格は日々変動します。
債券投資のメリット
債券のメリットも、期間内ずっと保有すれば元本が原則保証されているという点です。加えて、債券は原則安全な投資と言われているため、不景気の際には債券価格が上がる傾向にあります。利回りも、通常の銀行預金よりは高く設定されています。
債券投資のデメリット
債券投資のデメリットは、価格が安定せず売却する際に元本が保証されないという点です。満期になれば全額帰ってきますが、それまでは価格が変動するため、マイナスになるリスクもあります。
また、利回りは銀行ほどではないですが、高くないことも1つのデメリットです。
【4】株式投資
株式投資は、株式を通じて企業に出資をする投資です。出資なので元本の保証があるわけではありません。
株式投資には、企業の株価の値上がりを待つ「キャピタルゲイン」と、企業からの配当をもらう「インカムゲイン」の両方の収入があります。
- 株式投資の利益の種類
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- キャピタルゲイン:株価の上昇により得る事ができる利益
- インカムゲイン:配当による利益
株式投資のメリット
一番に挙げられるのが、株価の上昇によるキャピタルゲインです。例えばアマゾンの株を10年前に買ったとすると、価値はすでに100倍以上になっています。債券や保険では何年かかっても得られない額ですね。
もう一つは、配当金によるインカムゲインや「株主優待などで毎年お得なものを得られる」ことです。もちろん配当をしない企業もありますので、必ずしもすべての企業からインカムゲインを得られるわけではありません。ただし、企業によっては毎年利回り3%以上の配当を出す企業もあります。
株式投資のデメリット
株式投資のデメリットは、価格が安定せず損をする可能性があるということです。企業の選び方を間違えれば、お金をただ失うだけ、という結果になるかもしれません。また、倒産等で、株式価値がゼロになる可能性もあります。
【5】投資信託
出典:投資信託協会 投資信託の仕組み
https://www.toushin.or.jp/investmenttrust/about/scheme/
投資信託は、株や債券などを組み合わせて、パッケージにして販売する金融商品です。日経平均等に連動するものもあれば、ハイテク株だけを集めたものなど、テーマを絞った投資信託も数多く存在します。
投資信託のメリット
投資信託のメリットは、個別株と異なり、あるテーマにそって複数の株や債券をミックスしているため個別企業の研究が必要ない点です。たとえば日経平均に連動するものであれば、日経平均があがると思ったら買い、下がると思ったら売ればよいわけです。
また、パッケージにすることで、個別株のリスクはある程度軽減できます。例えば数社のうち1社倒産しても、他の企業の株式が上がっていれば、投資信託全体でみると儲かる可能性もあるわけです。
投資信託のデメリット
投資信託のデメリットの1つとして手数料があります。基本的には、信託手数料といって金額の1%以下~数%の手数料を支払います。個別株式を買うよりも割高になってしまいます。
また、様々な商品をミックスしているため、わかりづらいのもデメリットになるかもしれません。複雑な商品は、手数料も割高な傾向があります。
【6】FX(為替証拠金取引)
FXとは、円やドル、ユーロなどを売買して、収益を出す投資手法です。円やドルの売買だけでは、まとまった収益にならないのですが、信用取引を行うことで、(通常25倍程度のレバレッジがかけられます)大きな収益を目指すものです。
FXのメリット
FXは、対象が通貨なので分かりやすい点がメリットです。円やドルが対象のため身近に感じやすいですね。
また、信用取引によって少額で大きな投資が可能です。たとえば4万円あれば、レバレッジを効かせることで100万円分ドルを買うことも可能です。(レバレッジとは、自己資金の何倍かで取引できるシステムのことです)その分、儲けも大きくなりやすいです。
さらに、金利の高い通貨を保有すれば、その分金利収入として入ってくるのも魅力の1つです。
FXのデメリット
デメリットは、レバレッジが大きいが故に損失も大きくなる可能性があるということです。大きな収益を狙えるということは、逆にそういうリスクがあることも理解しておいたほうがよいでしょう。
また、為替は、最も予想しづらいものの1つです。上がり目が予測できないのは、リスクの1つであると言えるでしょう。
【7】仮想通貨
仮想通貨とは、ビットコインに代表される、国や自治体が管理しない、電子通貨のことを指します。全世界で利用できることと、既存の金融機関を介さずに、直接送金等ができることを背景に、需要が急速に拡大しています。
仮想通貨のメリット
仮想通貨のメリットは、なんといってもその値上がり状況です。ビットコインは連日過去最高値を更新しており、わずか2年ほどで価格は10倍以上に上がっています。とはいえ、まだまだ投資に参加している人数は少なく、さらに普及が進めば、さらに価格が上がることも考えられます。
また、最近では、百貨店で仮想通貨が使えるなど、サービスの提供先も広がっています。この動きが進めば、さらに需要が出てくるかもしれません。
仮想通貨のデメリット
デメリットで最も大きいのは、「まだ通貨として完全に認められていない」ということです。このため、政治リスクにより価格が急落する可能性もありますし、価値がゼロになる可能性も否定できません。
課税対象に含めるか、犯罪に使われないか、など、検討すべきポイントは多くあります。こういった問題が1つ1つ解決されれば、安全な資産になる可能性もあります。
【8】不動産投資
不動産投資は、マンションやアパート、駐車場等を保有し、貸し出すことで収益を得る手段です。ワンルームマンションタイプの投資は、様々な企業が凌ぎを削っています。
不動産投資のメリット
不動産投資のメリットは、不動産の値上がり益と、事業収入の両方が得られる可能性があることです。
不動産の値上がりにより、当初買った値段よりも高い値段で売ることができる可能性もあります。また、家賃や駐車場代等で、月々の収入も担保されていることは魅力です。
また、不動産の場合、銀行からお金を借りて運営することができるため、レバレッジをかけることも可能です。わずかな頭金を支払い、月々の収益を返済に回すことで、将来的に大きなキャッシュを得ることも可能です。
また、減価償却等を活用した、節税も可能です。インフレに強いことも1つのメリットですね。
不動産投資のデメリット
不動産はメリットも多い分、デメリットも多くなります。
まず、事業になるので空室のリスクがあります。特に、返済等で家賃収入をあてにしていた場合、空室分がそのままマイナスになるため、大きなリスクになります。
また、建物や装置の価値は減っていく点です。土地の価値は市況により変化しますが、ゼロになることはありません。一方、建物や装置は、減価償却により、最終的には価値がゼロになります。
また、流動性がそこまで高くないため、売りたいタイミングですぐ売れない、というのもデメリットになります。その他、各種税金が毎年かかるのもデメリットの1つとしてあげられます。
【9】商品先物取引
金や小麦、トウモロコシ、石油など、実際の商品に投資します。
普段私たちが何かモノを購入する際には、商品の代金を支払うと同時に、商品を受け取ります。このような取引は、現物取引と言われます。
一方、先物取引は、代金だけを、その時点で前もって決めてしまい、支払いと商品の受け渡しは後日行います。後日時点でその取引と反対の取引を行い、差額で得た利益が投資利益になります。
商品先物投資のメリット
商品先物投資は、性質上、値動き大きいです。また、先物取引の多くはレバレッジを効かせて証拠金取引を行うことが多いため、短期間で多くの利益を上げることが可能です。
また、値動きの大きさ、荒さを利用して、利益を出すポイントがたくさんあるのもメリットの1つです。
商品先物投資のデメリット
値動きが大きく、荒いということは、その分損失も大きくなります。商品先物取引は、ハイリスク、ハイリターンな投資と言えるでしょう。
【10】現物投資(美術品、絵画、ワイン)
最後は現物への投資になります。絵画やワインは、ときに数百万から数億円の価値がでる可能性もあります。この性質を利用して、かつてから投資対象となってきました。
現物投資のメリット
現物投資のメリットは、数千万円で買った絵が数億円に化ける可能性があるなど、大きな値動きがある点です。特に希少価値が高いものほど、価値があがる可能性があります。
現物投資のデメリット
現物投資は多量の投資が必要になります。また、保管費なども必要です。偽物をつかまされる可能性もあります。
様々な困難が伴う投資なので、一部の富裕層以外の方は、あまり話を聞く機会すらないでしょう。
投資を始める前に、知っておきたいこと
ここまで、代表的な投資を10種類紹介しました。では、実際に投資を始める際は、どのような点に気をつければよいでしょうか。
最も大事なのは、「大負けしないこと」
投資をするにあたって「皆、大儲けしたい」と思うはずです。でも、その心理があることで「ハイリスクの商品に手を出し、すべてを失ってしまう」ということがあります。
投資で最も重要なのは、リスクをコントロールすることです。リスクは恐れるものではなく、正しく理解することです。大勝を狙うのではなく、大負けしないよう、リスクとリターンのバランスを見ながら進めることが重要です。
卵を1つのかごに入れるな
これは投資における有名な格言です。卵を1つのかごに入れると、かごを落としたらすべて割れてしまう....つまり「分散して投資しろ」ということです。
たとえば株式と債券は逆相関の関係にあります。どちらかに全額投資するのではなく、それぞれの性格をよく理解しながら、少しずつ分散して投資するのが、リスク回避の第一の方法になります。
まとめ
このほかにも、様々な投資商品は存在し、また、いろいろな投資手法が存在します。
まずはそれぞれの商品のリスクとリターンをよく知り、自分で理解できる範囲から、少しずつ進めていくと良いでしょう。あくまでリスクは自己責任になりますので、余剰資金の範囲で初めてみてはいかがでしょうか。